海外文学読むぞまとめ - logical cypher scape2のつづき
2023年5月~12月
前回、2022年12月~2023年3月の期間に12作品を読んだところでまとめたが、その後、5月以降で9作品読んだ。およそ1年で21作品読んだことになる。我ながらこれはすごいぞ。グラフも更新。
- ディーノ・ブッツァーティ(1906~1972、イタリア)
ディーノ・ブッツァーティ『タタール人の砂漠』(脇功・訳) - logical cypher scape2
1940年の作品
- マリオ・バルガス=リョサ(1936〜、ペルー、 2010年ノーベル賞受賞)
マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』(田村さと子・訳) - logical cypher scape2
2003年の作品
バルガス=リョサは『密林の語り部』を積んでる。あと、最近文庫化した『フリアとシナリオライター』も気になる。一番有名な『緑の家』はまだ二の足を踏んでいる。
スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』(柴田元幸・訳) - logical cypher scape2
スティーヴ・エリクソン『君を夢みて』(越川芳明・訳) - logical cypher scape2
『黒い時計の旅』は1989年、『君を夢見て』は2012年の作品
- パトリク・オウジェドニーク(1957~、チェコ・フランス)
パトリク・オウジェドニーク『エウロペアナ 二〇世紀史概説』(阿部賢一・篠原琢訳) - logical cypher scape2
2001年の作品
- リシャルト・カプシチンスキ(1932~2007、ポーランド)
リシャルト・カプシチンスキ『黒檀』(工藤幸雄・阿部優子・武井摩利・訳) - logical cypher scape2
2001年の作品
- アントニオ・タブッキ(1943~2012、イタリア)
アントニオ・タブッキ『供述によるとペレイラは…』(須賀敦子・訳) - logical cypher scape2
1994年の作品
- 甘耀明(1972~、台湾)
甘耀明『鬼殺し』(白水紀子・訳) - logical cypher scape2
2009年の作品
『神秘列車』を今後読むかどうか悩み中。あと、台湾文学というと呉明益がいるが、どうしようかな。
- ウィリアム・フォークナー(1897~1962、アメリカ、 1949年ノーベル賞)
ウィリアム・フォークナー『響きと怒り』(平石貴樹・新納卓也・訳) - logical cypher scape2
1929年の作品
前回読んだのは、フォークナーを除くと、全て20世紀後半の作品だったが、今回読んだラインナップのほとんどは21世紀に出た作品となった(フォークナーとブッツァーティが戦前、エリクソン2作品中1作品とタブッキが20世紀末)
イタリア2人、ポーランド1人、チェコ1人と南欧・中欧がやや多い感じに。南北アメリカ3名、アジア1名。アジアが基本的に手薄なのでとりあえず1つ読めてよかった。
この1年間でいうと、フォークナー、バルガス=リョサ、コルタサルについて複数の作品を読めたのが、今回の海外文学読むぞ企画における収穫
海外文学読むぞ企画は、しかし、これからも続ける。というか、もはや企画でもなんでもなく、通常読書の一環になりつつあるけど、まだピックアップしている作品がたくさんあるので。
SFや小説以外の本も積ん読がたまっているので、バランスとっていきたい。
アジア文学についていうと、エクス・リブリスにあるものをいくつかピックアップしている。プラス、上述した台湾文学をもう少し読むか否か。時勢的に、カナファーニーとかも読んだ方がいいかなあ……。
レーベル別にまとめてみる。
池澤夏樹世界文学
第Ⅰ期12冊、第Ⅱ期12冊、第Ⅲ期6冊の計30冊あって、そのうちの4冊を読んだだけなので、正直このくくりでまとめるのも烏滸がましいところがあるけれども。
- そのものを読んだ
『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 短編コレクション1』 - logical cypher scape2
リシャルト・カプシチンスキ『黒檀』(工藤幸雄・阿部優子・武井摩利・訳) - logical cypher scape2
- 文庫化されたものを読んだ
ミハイル・A・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』(水野忠夫・訳) - logical cypher scape2
マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』(田村さと子・訳) - logical cypher scape2
- 収録作の別訳を読んだ
白水社
海外文学といえば、で思い浮かぶ出版社はいくつかあるが、白水社は間違いなくそのうちの1つだろう。
自分でも、海外文学読むぞと思い立ったとき、白水社のwebサイトを眺め回していた。
Uブックスもエクス・リブリスも刊行点数多数で、とてもじゃないが全部読むとかできる気もしないけれど、とりあえず読んだ作品をリストアップしてみる。
- Uブックス
(今年読んだもの)
ニコルソン・ベイカー『中二階』(岸本佐知子・訳) - logical cypher scape2
スティーヴ・エリクソン『黒い時計の旅』(柴田元幸・訳) - logical cypher scape2
アントニオ・タブッキ『供述によるとペレイラは…』(須賀敦子・訳) - logical cypher scape2
(過去に読んだもの)
残雪『黄泥街』 - logical cypher scape2
スティーヴン・ミルハウザー『マーティン・ドレスラーの夢』 - logical cypher scape2
スティーブン・ミルハウザー『三つの小さな王国』 - logical cypher scape2
スティーヴン・ミルハウザー『バーナム博物館』 - logical cypher scape2
ポール・オースター『鍵のかかった部屋』 - logical cypher scape2
- エクス・リブリス
(今年読んだもの)
パトリク・オウジェドニーク『エウロペアナ 二〇世紀史概説』(阿部賢一・篠原琢訳) - logical cypher scape2
甘耀明『鬼殺し』(白水紀子・訳) - logical cypher scape2
(過去に読んだもの)
郝景芳『郝景芳短篇集』(及川茜訳) - logical cypher scape2
他の有名な海外文学レーベルも挙げてみる
- 新潮クレスト・ブックス
アリステア・マクラウド『彼方なる歌に耳を澄ませよ』(中野恵津子・訳) - logical cypher scape2
(今年読んだもの)
フリオ・コルタサル『奪われた家/天国の扉 動物寓話集』(寺尾隆吉・訳) - logical cypher scape2
(過去に読んだもの)
プリーモ・レーヴィ『天使の蝶』(関口英子訳) - logical cypher scape2
レーヴィについては、上のグラフ作るとき、海外文学ではなく海外SFカウントした
- ハヤカワepi文庫
(今年読んだもの)
イタロ・カルヴィーノ『レ・コスミコミケ』(米川良夫・訳) - logical cypher scape2
(過去に読んだもの)
ケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』 - logical cypher scape2
カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』 - logical cypher scape2