フィクション論

Paul Dawson "Ten Theses against Fictionality"

muse.jhu.edu フィクショナリティの修辞的アプローチについて 以前、下記の記事を読んだ際にこの考えに興味を持ったのでちょっと調べてみよう第二弾euskeoiwa.com 第一弾として読んだHenrik Skov Nielsen, James Phelan and Richard Warsh "Ten Theses about…

Henrik Skov Nielsen, James Phelan and Richard Warsh "Ten Theses about Fictitonality"

muse.jhu.edu フィクショナリティの修辞的アプローチについて 以前、下記の記事を読んだ際にこの考えに興味を持ったのでちょっと調べてみよう第一弾euskeoiwa.com どうも、文学研究ないしナラトロジーの分野で、近年、「フィクショナリティ」「修辞的アプロ…

分離された虚構的世界と視覚的修辞

『フィクションは重なり合う』のAmazonページに、実はレビューが書かれているのを最近知って、ちょっとそれに対する応答をしつつ、ちょっと気になっていることをメモしておきたい。 2.2.分離された虚構世界の > 例えば、TVアニメ『四月は君の嘘』の22話(最…

平松和久「キャラクターはどこにいるのか――メディア間比較を通じて」(『サブカル・ポップマガジンまぐまPB11』)

以前、松下哲也「ビアズリーの挿絵はマンガの形式に影響をおよぼしたのか?」(『ユリイカ2019年3月臨時増刊号』) - logical cypher scape2で読んだ平松論文で、平松の4空間論というのが気になったので、こちらも読んでみた。 タイトルにある通り、キャラク…

Shaun Nichols ”Imagining and Believing: The Promise of a Single Code"

philpapers.orgJournal of Aesthetics and Art Criticism 掲載で、中身もフィクションの美学に関わる内容だが、筆者の専門は心の哲学のようだ。 スティーブン・スティッチと共同研究しており、この論文自体は単著だが、スティッチとの共同研究に基づいている…

Deena Skolnick and Paul Bloom ”The Intuitive Cosmology of Fictional Worlds"

"The Architecture of the Imagination: New Essays on Pretence, Possibility, and Fiction"の第5章 https://pdfs.semanticscholar.org/8a0a/bb1d0e73c11017ae923a844aa0a43c67ac62.pdf 筆者のポール・ブルームはイェール大の心理学者 複数のフィクション…

Craig Derksen & Darren Hudson Hick "On Canon"

https://contempaesthetics.org/newvolume/pages/article.php?articleID=832 James Harold "The Value of Fictional Worlds (or Why 'The Lord of the Rings' is Worth Reading)" - logical cypher scape2でカノンという言葉が出てきたが、ここでいうカノン…

James Harold "The Value of Fictional Worlds (or Why 'The Lord of the Rings' is Worth Reading)"

ジェームズ・ハロルド「虚構世界の価値(なぜ『指輪物語』を読むのか)」 https://contempaesthetics.org/newvolume/pages/article.php?articleID=584 この論文は、以前高田さんの記事で読んで存在を知った。 at-akada.hatenablog.com で、存在を知ってから…

石田尚子「フィクションの鑑賞行為における認知の問題」

teapot.lib.ocha.ac.jp いま気づいたんですが、石田尚子さんの博論全文がお茶の水女子大学のリポジトリに上がってますね。「フィクションの鑑賞行為における認知の問題」 https://t.co/iEXKkxporm— MORI Norihide / 森 功次 (@conchucame) 2020年1月27日 森…

橋本陽介『ノーベル文学賞を読む』

ノーベル文学賞というと、日本では「村上春樹が受賞するかどうか」ばかり注目され、あまりにも受賞作が読まれていない、という現状を嘆く筆者による、ノーベル文学賞受賞作家・作品ガイド 下記の目次にある通り、13名のノーベル文学賞受賞作家が取り上げられ…

マーク・スタインバーグ『なぜ日本は〈メディアミックスをする国〉なのか』(中川譲訳、大塚英志監修)

日本におけるメディアミックスについての歴史研究の本。 全6章のうち、前半の3章は『鉄腕アトム』におけるキャラクター玩具の展開に、メディアミックスの起源を、後半の3章では、角川の社史を追う形で、角川が成立させたメディアミックスという手法の展開…

橋本陽介『物語論 基礎と応用』

タイトル通り、物語論入門 理論編と分析編とに分かれており、後半の分析篇では実際の作品が数多く紹介されている。 理論編では、プロップ、バルトからの流れをおさえつつ、ジュネットの『物語のディスクール』を中心に説明されている。 この本のポイントとし…

『フィルカルVol.2No.2』

「分析哲学と文化をつなぐ」雑誌、通算4号 これまでただの一読者として読んできて、自分が投稿するとかは全然考えていなかったのだけど、気付いていたら投稿していた。 というわけで、シノハラユウキ「メディアを跨ぐヴィヴィッドな想像」が掲載されていま…

清塚邦彦『フィクションの哲学 改訂版』

新章が追加されたということで、取り急ぎそこの部分だけ読んだ。フィクションの哲学 〔改訂版〕作者:邦彦, 清塚発売日: 2017/06/24メディア: 単行本 第七章 フィクションの意義と意味 この章のタイトル、目次だけ見てた時、どういうことかわかってなかったん…

ケンダル・ウォルトン『フィクションとは何か』(田村均訳)

サブタイトルは「ごっこ遊びと芸術」 Kendall L. Walton "Mimesis as Make-Believe :On the Foundations of the Representational Arts" - logical cypher scapeの邦訳であり、1年程前に出ていたのだが、ようやく手に取ることができた。 が、まあなにぶん長…

『フィルカルVol.2No.1』

分析哲学と文化をつなぐ雑誌 通算3冊目で、特集はアイドルだけど、それ以外にも、フィクション作品による哲学とは何かとか、ゲーム『超攻合神サーディオン』論、「意図の誤謬」翻訳などが載っていて、濃い内容となっている。 フィルカル Vol. 2, No. 1 | ph…

ウォルトンにおける想像のobjectについて

ケンダル・ウォルトン『フィクションとは何か』田村均訳について、 以前、高田さんが ウォルトンにおける想像の対象 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ という記事を書き、田村氏が、「表象体の対象(an object of a represenation)」と「想像活動のオブジ…

『フィクションは重なり合う』kindle版リリース!

フィクションは重なり合う: 分析美学からアニメ評論へ作者: シノハラユウキ出版社/メーカー: logical cypher books発売日: 2016/05/02メディア: Kindle版この商品を含むブログ (6件) を見るKindle ダイレクト・パブリッシングサービスを利用して、販売を開始…

『ナラティヴ・メディア研究』第5号

2015年11月に行われたマンガ研究フォーラム「マンガのナラトロジー ―マンガ研究における〈物語論(ナラトロジー)〉の意義と可能性」での発表論文が収録されたもの。 森本浩一が発表を行い、野田謙介、中田健太郎、三浦知志、三輪健太朗がコメンテーターとし…

フィクションのパラドクスについて(文フリ東京ボツネタ)

5月1日に東京流通センターで行われる文学フリマ東京にて、 シノハラユウキ『フィクションは重なり合う――分析美学からアニメ評論へ』を発行します。 詳細は→5/1文学フリマ東京にて『フィクションは重なり合う』発行 - logical cypher scape *1 『フィクション…

ステイシー・フレンド「事実とフィクションを想像すること」

ウォルトンやカリー、デイヴィス、ラマルク&オルセンなど、フィクションと想像とを結びつけることに対する批判 ちょっと、内容は省略。 フレンドの提案 ・想像を、定義的特徴として使うのではなく、ウォルトンが「芸術のカテゴリー」で述べた標準的特徴とし…

デイヴィッド・ルイス「フィクションの真理」(樋口えり子訳)

以前読んだグレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第2章 - logical cypher scapeで、ルイス説についてまとめられていたけど、まあ当たり前だけど、大体同じだった。 マイノング主義ではうまくいかないことがあるので、「然々の…

ケンダル・ウォルトン「フィクショナリティと想像」

指定された想像が、フィクションの十分条件でなかったという論文 (『ごっこ遊びとしてのミメーシス』*1の頃の見解を修正している) 1. Imagination (and Beleif) 2. Fictionality 3. Tempting Solutions 4. Seeing the Unseen; Reporting the Unreported 5.…

デレク・マトラバーズ『フィクションと物語』後半

フィクションと想像を結びつける、ウォルトンやカリーらに代表される、フィクションの哲学の主流派の考え方を批判している。 前半についてはDerek Matravers"Fiction and Narrative"1〜4章 - logical cypher scape 主流派の考えは、想像を指定するものがフ…

科学基礎論学会WS「現実とフィクションの相互作用」「意識のハードプロブレムは解決されたか」科学哲学会WS「心の哲学と美学の接続点」

今月は2つ学会に行って、3つWSを聞いてきたので、簡単にメモ 科学基礎論学会秋の研究例会は、11月7日に東大駒場キャンパスで 日本科学哲学会は、11月21日・22日に首都大学東京で開催 科学基礎論学会WS「現実とフィクションの相互作用」 松本大輝「虚構的情動…

Derek Matravers"Fiction and Narrative"1〜4章

フィクションの哲学の本 フィクションと想像とを結びつける主流派の考えに異を唱える とりあえず、全11章あるうちの最初の4章 ほんとは一気に全部読もうと思っていたのだけど、英語読むのがだるくなってきたので一度中断 1.Introduction 2.Walton on Fictio…

都留泰作『〈面白さ〉の研究 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』

文化人類学者にしてマンガ家である筆者が、自ら「世界観エンタメ」と名づけた作品を取り上げ、それらの作品の面白さを分析する。筆者の専門である文化人類学の話が織りまぜられて進んでいく。 内容と直接関係ない話だが、この作者のマンガ『ナチュン』は読ん…

グレゴリー・カリー『フィクションの本性』("THE NATURE OF FICTION")第5章

フィクションとは、作者が読者にごっこ遊びさせる意図で作られたものであり、フィクションの内容を解釈するとは虚構的な作者の信念を解釈することである、というカリーの主張をもとにしたフィクションの哲学の本 5章で最後となる。 グレゴリー・カリー『フィ…

グレゴリー・カリー『フィクションの本性』("THE NATURE OF FICTION")第4章

グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第1章 - logical cypher scape グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第2章 - logical cypher scape グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATU…

グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第3章

グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第1章 - logical cypher scape グレゴリー・カリー『フィクションの性質』("THE NATURE OF FICTION")第2章 - logical cypher scapeの続き Chapter3. Interpretation 3.1. Relationalism …