2016-01-01から1年間の記事一覧

『フィクションは重なり合う』委託・冬コミ新刊・ナナフェス新刊情報(2016.11.06更新)

2016年はいつになく色々と出ているので、ここに情報をまとめておきます。 今後、この記事は随時更新され、タイトルに更新日が入っていく予定です。 (1)『フィクションは重なり合う』 (2)冬コミ新刊『MIW』←new! (3)「アイドルは音楽である」『ユリ…

『フィクションは重なり合う』kindle版リリース!

フィクションは重なり合う: 分析美学からアニメ評論へ作者: シノハラユウキ出版社/メーカー: logical cypher books発売日: 2016/05/02メディア: Kindle版この商品を含むブログ (6件) を見るKindle ダイレクト・パブリッシングサービスを利用して、販売を開始…

冲方丁『マルドゥック・アノニマス2』

冲方丁『マルドゥック・アノニマス1』 - logical cypher scapeの続き そして、3巻に続く感じ。マルドゥック・アノニマス 2 (ハヤカワ文庫JA)作者: 冲方丁,寺田克也出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/09/21メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を…

C91告知!『MIW−MUSIC OF IDOL WORLD−』発行!!

来る12月31日に、C91にて以下の通り二次元アイドル音楽本『MIW』を発行します! コミックマーケット91 2016年12月31日(土) 東京ビッグサイト 東U12b MIW製作委員会 (3日目の東2ホール、評論・情報島です) 当日頒布物 新刊『MIW−MUSIC OF IDOL WORLD−』…

上田麗奈『RefRain』

RefRainアーティスト: 上田麗奈出版社/メーカー: ランティス発売日: 2016/12/21メディア: CDこの商品を含むブログ (5件) を見るすごいです 「海の駅」から「毒の手」「車庫の少女」もすごいんだけど、最後まで聞き終わった後に、もう一度一曲目の「マニエー…

『怪獣小説集』『ノーサンブリア物語』

アーカイブ騎士団『怪獣小説集』 怪獣小説集作者: アーカイブ騎士団出版社/メーカー: アーカイブ騎士団発売日: 2016/11/23メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る ニューヨークと朝霞の光線怪獣 (森川 真) 二次大戦末期、朝霞の怪獣研究所を…

W杯開幕!

先週から開幕してた! ちょっと今詳細に追えるリソースが自分の中にないので、FISの記事だけはっとくー あと今日は、ハーフパイプ開幕戦のようだ ビッグエア あー! そういえば去年から始まってましたね、ビッグ・エア 開幕戦はドイツだったっぽい。 12/2 以…

『日経サイエンス 2017年1月号 特集:時空と量子もつれ』

ワームホールと量子もつれ 量子時空の謎 J. マルダセナ ホログラフィー原理を解く エンタングルメント・エントロピーと笠・高柳公式 中島林彦 協力:大栗博司/高柳 匡 特集:人新世を考える(後編) 健康 120歳時代 健康寿命を延ばす道 B. ギフォード ロボ…

『別冊日経サイエンス AI 人工知能の軌跡と未来』

別冊日経サイエンスは、特集に沿って、過去同誌に掲載された記事を再録しているムック本なのだが、AI特集として組まれた本書は、サールの中国語論文と対するチャーチランドによる反論論文から始まり、シャノンやミンスキーといった大御所というか既に歴史上…

草野原々『最後にして最初のアイドル』

ラブライブ!の二次創作(として発表後、固有名詞が変更されたもの)が、ハヤカワSFコンテスト特別賞を受賞したと話題になった本作 とにかく、事態があれよあれよとスケールアップしていき、次々と開陳されていくSFネタを楽しんでいるうちに、アイドルとはそ…

ジュリオ・トノーニ/マルチェッロ・マッスィミーニ『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』

意識を経験科学的に測定するには一体どのようにすればよいのか、という本。 「統合情報量」という新たな物理量を提案し、これを測定することによって、意識の有無を調べることができるとする。 心・意識の科学に関する本を読むの、考えてみると結構久しぶり…

『日経サイエンス2016年12月号』

シン・ゴジラの科学 人新世 もうちょっと読んでから、感想記事まとめようと思っていたのだけど、なかなか読めなかったので、とりあえず以前twitterに投げたコメントを拾い集めておく日経サイエンス 2016年 12 月号 [雑誌]日本経済新聞出版社Amazon シン・ゴ…

森元良太・田中泉吏『生物学の哲学入門』

哲学的観点から、主に進化論・進化の総合説を主軸に生物学史を追っていくような形の教科書 普通に生物学の勉強になった。 これ、もちろん明らかに「生物学の哲学」の本だと思うし、読んでいて結構「哲学者っぽい書き方だな」と感じるところはあるんだけれど…

阿部和重「Orga(ni)sm」(『文學界2016年11月号』)

図書館で見かけたら、阿部和重の新連載が始まっていた。 店頭では既に2話の掲載されている12月号がでてるみたいだけど。 阿部和重「Orga(ni)sm」 『シンセミア』『ピストルズ』に続く神町サーガ・トリロジー完結編とのこと。 初っ端から、東京に暮らす阿部和…

近藤滋『波紋と螺旋とフィボナッチ』

キリンやシマウマ、熱帯魚の皮膚模様、植物の葉のつき方など、動物の形態にかかわることを、チューリングの反応拡散波の原理など、数理的に解明していく。 もともと月刊『細胞工学』の連載コラム「こんどうしげるの生命科学の明日はどっちだ?!」の記事をもと…

『フィルカルvol.1no.2』

要真理子「モダニズムの地平−ブルームズベリーのエクリチュール−」 松永伸司「キャラクタは重なり合う」 稲岡大志「堀江由衣をめぐる試論−音声・キャラクター・同一性−」 滝沢正之・佐藤暁「佐藤暁「声優と表現の存在論」をめぐる往復書簡」 長門祐介「連載…

さやわか『文学の読み方』

さやわか流メディア論的近代日本文学史の本。 『小説神髄』『あひゞき』から始まって『Re:ゼロから始める異世界生活』まで 日本近代文学は、 「文学とは、人の心を描くものである」 「文学とは、現実をありのまま描くものである」 というのが錯覚であること…

結城充考『躯体上の翼』

『BLAME!』と『ガルム・ウォーズ』と『ナウシカ』、そりゃ俺好きだわみたいな奴!! 読み始めてすぐに世界観に引き込まれていった。 出た当初からちょっと気になっていたのだけど、あとでいいかなと思っていたら、文庫化してた。単行本出たのがもう3年前でち…

『日経サイエンス2016年11月号』『Newton2016年11月号』

日経サイエンス2016年11月号 恐竜時代の哺乳類 Newton2016年11月号 “最古の化石”を発見か? 今月は1記事ずつちょろっと 日経サイエンス2016年11月号 恐竜時代の哺乳類 中生代の哺乳類の進化史 キノドン類の話から始まって、基盤的哺乳形類が出てきて、獣類…

『群像2016年10月号(創刊70周年記念号)』その2

瀬戸内晴美「蘭を焼く」(1969年6月号)から林 京子「空罐」(1977年3月号)までの5編 瀬戸内晴美「蘭を焼く」(1969年6月号) 三浦哲郎「拳銃」(1975年1月号) 吉村 昭「メロンと鳩」(1976年2月号) 富岡多恵子「立切れ」(19…

『文學界2016年10月号』『新潮2016年10月号』(「カブールの園」「眼魚」他)

文學界 文學界2016年10月号文藝春秋Amazon 宮内悠介「カブールの園」 アメリカで暮らす日系三世で、IT系ベンチャーを大学時代の友人と立ち上げた女性の話。 かなり直球に、三世のアイデンティティを巡る物語となっている。 彼女は、小学生の頃にいじめにあっ…

『群像2016年10月号(創刊70周年記念号)』その1

(河野多惠子「骨の肉」まで) 三島由紀夫「岬にての物語」(1946年11月号) 太宰 治「トカトントン」(1947年1月号) 原 民喜「鎮魂歌」(1949年8月号) 大岡昇平「ユー・アー・ヘヴィ」(1953年5月号) 安岡章太郎「悪い仲間」(19…

土屋健『古第三紀・新第三紀・第四紀の生物』

生物ミステリーPROシリーズもいよいよ最終章。 哺乳類の時代、新生代である。 古生代・中生代と比較すれば、見慣れた生き物ばかりではあるけれど、案外と哺乳類のことって知らなかったりする。 土屋健『エディアカラ紀・カンブリア紀の生物』 - logical cyph…

宮内悠介『彼女がエスパーだったころ』

『小説現代』で掲載されていた、様々なオカルト、エセ科学を扱った連作短編をまとめたもの。 ジャーナリストである「わたし」が語り手で、話が進むにつれて、彼の私的な部分も多くなっていく。 オカルトや似非科学から、倫理的な問題点がほとんどなかったと…

古瀬風『Tokyo 7th Sisters -episode.Le☆S☆Ca-』

ナナシス初の公式ノベライズ作品。 上杉・ウエバス・キョーコ、荒木レナ、西園ホノカ3人によるアイドルユニット、Le☆S☆Ca結成までの物語。 雑誌連載でも読んでいたけれど、単行本にまとまって改めてまとめ読みするのもよいもので。 物語はシンプルで、3人が…

石川博品『メロディ・リリック・アイドル・マジック』

石川博品によるアイドル小説 アイドルというか、むしろ青春バンド小説って感じだったりする、バンドは出てないが。 アイドルというよりインディーズバンドっぽいんだ、雰囲気が。まあ、もしかしたら地下アイドルの雰囲気なのかもしれないけど、「地下アイド…

『ユリイカ2016年9月臨時増刊号』

総特集=アイドルアニメ 既に告知した通り、自分も寄稿させていただいた本誌だが、普通に一読者として、二次元アイドルファンとして楽しめた1冊だった。 冒頭が菱田・西・依田座談会で、背表紙もオバレで、事実上のキンプリ特集的な面もあるけれど、取り上げ…

『シン・ゴジラ』(ネタバレあり)

見てきた 面白かった さて、あとは何を話そう 「めっちゃおも白かった−」って言って満足することもできるし、情報量多い作品であるので「あそこがこうで、あれがああで」と色々言いたくもなるところもある。 ちなみに、1回目IMAX、2回目爆音 シン・ゴジラは…

グレッグ・イーガン『クロックワーク・ロケット』

直行三部作の1作目 1作目なので物語としては途中だが、女性物理学者ヤルダの生涯が1冊かけて描かれている。 『白熱光』は地球ではない星で物理学が発展していく話だったが、こちらは、我々の住んでいる宇宙とは別の宇宙での話。 我々の宇宙と、物理法則が…

【告知】『ユリイカ2016年9月臨時増刊号』にアイドルアニメ論、寄稿しました

8月12日に発売されることとなった『ユリイカ』のアイドルアニメ特集に、 「アイドルは音楽である 「芸能人はカードが命」と「SEVENTH HAVEN」から」 という文章を書かせていただきました。 まさか、アイドルアニメ論でユリイカデビューすることになるとは、…