言語哲学
銭清弘 ルールとしてのジャンル 山田圭一 ChatGPTとウィトゲンシュタイン ―言葉の意味を理解するとはどういうことか?― 石田知子 無知を産む装置としてのパラダイム——遺伝暗号解読競争からの教訓—— 金 雲龍 効果的利他主義は非規範的であるべきか 下道亮成 …
カルヴィッキによる画像の意味についての本 言語哲学を応用し、言語的表現と比較しながら論じられる。 具体的には、カプランの「内容」と「キャラクター」の区別を画像にも適用するというもの。 第1章で、本書全体の概要を説明している。 その中で本書をミー…
『論考』刊行100周年を記念した特集号。 本誌前半には『論考』について、中盤には「倫理学講話」について、後半には『探求』についての論文が収録されている。 『論考』の読み方が時代によってどのように変遷してきたかを論じている吉田論文、ダイヤモンドの…
『論考』の入門書で、『論考』やウィトゲンシュタインをあまりよく知らない人でも読めるようにと書かれており、実際、とても読みやすい。 自分は、ウィトゲンシュタインについて多少興味があって入門書くらいは読んでいたりするけれど、わりと『探求』の頃の…
全3巻が予定されている「ウィトゲンシュタイン『哲学探究』を読む」シリーズの第1巻にあたる 『探求』の§89~§133にあたる部分を読み解く なお、第2巻では§134~§242、第3巻では§243~§693を扱うことが予告されている。 この§69~§133にあたる部分を本書は…
追記(20190806) twitterで色々書いたので追記 長い上に、色々紆余曲折するので、結論としては最後に引用しているakadaさんの見てくださいこの記事だけだとうまく伝わっていないだろうけど、自分が何にそんなに引っかかっているのか改めて気付いたこととし…
固有名について、それがどのように指示を行っているかの哲学的説明と、「その意味は指示対象に尽きる」というミル的な立場から、ミル説への反論として持ち出される問題について解決を図る本。 固有名の哲学というと、ラッセルの記述説とクリプキの直接指示説…
「自由論入門」(高崎 将平) 論考・論文 論考「分析哲学とモダニズム」(長田 怜) 論考「美術におけるモダニズム」(河合 大介) 論考「モダニズムの絵画はいかにして絵画を批判しうるか」(松本 大輝) 論文「文化に入り行く哲学」(古田 徹也) 論考「何が可…
様相論理を用いて反事実的条件法を分析し、また様相実在論についても主張している本。 難しいと聞いていたので今まで敬遠していたが、いよいよ手に取ってみた。しかし噂に違わず難しかったので、かなり飛ばし読み。内容についてはあまり分からなかったが、と…
八木沢敬『意味・真理・存在 分析哲学入門中級編』 - logical cypher scape2を読んだ勢いで読んだ 八木沢本を先に読んでてよかった。 第一部 言語哲学の誕生 フレーゲ「意義と意味について」(野本和幸訳) 言わずとしれた超有名論文。1892年。 改めて、…
八木沢敬『分析哲学入門』 - logical cypher scape2の続編である(前作を読んでないと分からないという部分はなく、全く別の著作として読んでも問題ない)。 ぐっと内容の濃度が上がっていて、なるほど中級編だという感じ。 すごい色々と勉強になり、そうい…
ちくま新書から出た分析哲学の入門書。 分析哲学の入門書というと、先日、講談社選書メチエから、八木沢敬『分析哲学入門』という本も出ているが、この両者はある意味ではよく似ているし、ある意味では結構違う。 どちらも分析哲学とは何かというところから…
『名指しと必然性』の訳者による、初めての日本語による著書。 トピック毎に分かれた章立てになっているが、特に従来の分析哲学入門と比べると*1、クリプキに割かれている部分が多いのが特徴的ではないかと思う。 かなり八木沢流に噛み砕いて書かれている感…
文フリよりもさらに2週間くらい前に読み終わっていたのだが、なかなか書く時間がなかった。 帯に「もっとも読みやすいウィトゲンシュタイン」とあり、実際そうかもなあと思う。 といっても自分は、ウィトゲンシュタインの『論考』と『探求』の一部を読んだに…
2巻と3巻、意味と様相の上下を読んだ。 やはりこれもまた、何で今まで読んでいなかったという感じだが、久しぶりに言語哲学に触れるとやっぱり楽しい。1年か2年に一回、言語哲学の本を読むといいのかもしれない。わからんけど。 入門レベルというのには…
『現代哲学基本論文集1』も半分くらいしか読んでいないが、『現代哲学基本論文集2』。 この本は、ムーア、タルスキ、クワイン、ライル、ストローソンの論文が1本ずつ収録されているのだが、とりあえず今回はその中で、ライルとストローソンを読んだ。残り…
今、『論理哲学論考』そのものも途中まで読んでいる。 いずれ、最後まで読む。 ウィトゲンシュタインは面白い。 『論考』でも『探求』でもそうだが、とにかく現実に成立していること(あるいは日常言語)から始めるという態度は、いいなあと思う。 言語観に…
オースティンについて 1911〜1960 48歳という若さで亡くなっている。 アリストテレスなどギリシア古典の研究から研究キャリアをスタートさせている。 戦中は、情報将校として従軍し、ノルマンディー作戦に関する情報収集、分析などをやっていたら…
タイトルがかっこいい 英語だと、fact,fiction,forecastになる。 帰納法に関する、グルーのパラドックスについての論文が載っている。 その論文だけは既に読んだ。 それもあって、あまりじっくりとは読まずに、スピード上げて読んだ。 なので細かいところま…
9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 他の週の授業はこちら 前回のクワインによって、分析と総合の区別と言う二元論は放棄された。 だが、それは別種の二元論を呼ぶこととなった。 分析(必然的…
9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 他の週の授業はこちら クワインは、以下の二つのことを、何の根拠もないドグマにすぎないとして否定する 「分析的言明と総合的言明に本質的な違いがあること…
9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 他の週の授業はこちら 論文のタイトルにある通り、事実と命題(文)がどのようにして結びついているか、を論じたもの。 命題というか文というのは、それ単体…
9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 他の週の授業はこちら 日常言語では隠されてしまっている言語の深層構造を見つけ出そうと試みた人、ラッセル。 フレーゲの提示した、意義と意味(内包と外延…
9月から11月まで、週に1本論文を読んできて、ディスカッションするという授業を取っています。 1回目の今週は「意味と意義について」 他の週の授業はこちら 意味=Bedeutung=reference 意義=Sinn=sense=「表示されたものの与えられる様態」 語の意…
名前の「指示」と同一性について、クリプキの講義を書籍化したもの。 もとが講義であるために、厳密な論証が続くというわけではなく、口語体での説明が書かれている。それ故の読みやすさと読みにくさがある。 フレーゲ−ラッセルから続く「記述説」に対する反…
なんか、選挙について書こうかなーとか思っていたのですが、面倒なのでやっぱりやめようと思いました*1。 そしたらさっき、このブログでは最近よく言及したりコメントをもらったりしている(ような気がする)ggincこと高橋さんとメッセをして、何か面白かっ…
ラッセルはこんなにすごい奴なんだぜ、ってことがよく分かる本。 哲学にそこそこ興味があるという程度の人にとっては、ラッセルとは、名前はやたら有名だが、漠然と「ウィトゲンシュタインによって乗り越えられた哲学者」といった消極的な意味づけを与えられ…
まさにその名の通りの本。 帯には、哲学や論理学の知識がなくても大丈夫、みたいなことが書いてあるが、それもその通り。 僕としても、言語哲学の話題はバラバラと知っているだけだったので、こうしてまとめて読めたのはよかったけれど、個々の話題としては…
再読。 しかし、以前読んだときとは全然異なる。以前読んだときは「何だかよく分からないけれど、これが哲学という奴なのか」というのが主な感想だった。すごさを感じたし面白くもあったのだけど、何が書かれているのかほとんど分かっていなかった。 それっ…