ゲーム研究

倉根啓「ゲームプレイはいかにして物語になるのか」

ビデオゲームにおいて提示される虚構的内容のうち、全てがそのゲームの物語を構成しているわけではないが、その関係はどうなっているのか、という内容の論文 マリオの命は3つあるのか問題 あるいは、RPGをやっていて、戦闘中に死んだとしても必ずしもそのゲ…

ミゲル・シカール『プレイ・マターズ 遊び心の哲学』(松永伸司・訳)

タイトルにある通り、遊び・遊び心についての本である。 ジャンルとしてはゲームスタディーズにあたり、本書もビデオゲームの例が多くあるが、筆者によれば、本書はあくまでも「遊び」についての本であって、ゲームについての本ではない。ゲームは、遊びの一…

エクリヲvol.11

ミュージックビデオ論とかは、気になっているジャンルだったのだが、全然分からない部分でもあったので、勉強になった 扱われているMVをほとんど知らないので、それをいつかちゃんと見なきゃいけないなあと思いつつ*1 ecrito.fever.jp 【特集 I 聴覚と視覚の…

『多元化するゲーム文化と社会』(一部)

全部読んだら、ブログに書こうかなと思っているといつまでも書けなくなってしまうので、読んだものだけでも 全14章、コラムも10本以上ある中の、論文3本、コラム1本なので、一部も一部にすぎるのだけど…… 第1部と第4部はもうちょっとちゃんと読みたい 序章 …

松永伸司『ビデオゲームの美学』

ビデオゲームは一体いかなるナラデハ特徴を持っているのかを、記号の意味作用という観点に着目して明らかにしようとする本 これは名著 様々な論点が丁寧に整理され、読者が気に掛かるであろう点にはきちんと補助線が引かれ、踏み込む必要のない議論では中立…

イェスパー・ユール『ハーフリアル』(松永伸司訳)

サブタイトルは、虚実のあいだのビデオゲーム ビデオゲーム研究の博論を元にした本で、ルールとフィクションという両面からビデオゲームについて論ずる。ルールは現実に属するので、「半分現実(ハーフリアル)」というタイトル。ハーフリアル ―虚実のあいだ…

さやわか『僕たちのゲーム史』

遅ればせながら、各所で絶讃されてるこの本を読んだ。 日本のテレビゲーム*1の歴史を、「ゲームとはボタンを押したら反応するものである」「ゲームは物語をどう扱うかについて時を追うごとに変化した」という二つのテーゼを軸に、語る本。 何で日本と海外で…

ケイティ・サレン/エリック・ジマーマン『ルールズ・オブ・プレイ(上)』山本貴光訳

ゲームデザインについての理論書。 この本は、まず第一には、ゲーム制作者向けの指南書であるが、ほどよく抽象的・理論的に書かれており、ゲームについて考えたり批評したりという人にも使えるようになっている。 ゲーム制作もゲーム批評もしないよって人に…