2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年の本10選的な奴と映画

今年のブログを見返してみると、今年は普段より全然本を読めてない年だったみたい こうしてまた読みたい本がたまっていくのだった…… まあ何かしら読んではいたものの、ブログに起こせてないものも結構あったりとかいう理由はあるけど 今年読んだ本で、一応、…

モーグルW杯開幕戦ルカ大会

先週、12/7にルカ大会が行われ、今シーズンが開幕したwww.fis-ski.com 男子 1 KINGSBURY Mikael 1992 CAN 2 CAVET Benjamin 1994 FRA 3 WALLBERG Walter 2000 SWE 4 SALONEN Jimi 1994 FIN 5 REIKHERD Dmitriy 1989 KAZ 6 HORISHIMA Ikuma 1997 JPN World Cu…

松永伸司『ビデオゲームの美学』

ビデオゲームは一体いかなるナラデハ特徴を持っているのかを、記号の意味作用という観点に着目して明らかにしようとする本 これは名著 様々な論点が丁寧に整理され、読者が気に掛かるであろう点にはきちんと補助線が引かれ、踏み込む必要のない議論では中立…

上田早夕里『破滅の王』

1940年代の上海を舞台に日本人科学者がとある細菌兵器を巡って奮闘する物語 サスペンス的な意味でとても面白い 上田作品は一部しか読んできていないが、『華竜の宮』や『深紅の碑文』などと通底するところからな、と思うのは、苦境に陥った世界の中でなお必…

科学基礎論学会ワークショップ「芸術における感情表現」

ワークショップ「芸術における感情表現」 オーガナイザ:源河 亨 http://phsc.jp/dat/rsm/20181024_05.pdf 源河 亨 - 「作者の感情表出と鑑賞者への感情喚起」 http://phsc.jp/dat/rsm/20181024_06.pdf 松永 伸司 - 「例示としての表出:ネルソン・グッドマ…

西村清和『感情の哲学』

美学研究者として著名な筆者による、「感情の哲学」論。サブタイトルに「分析哲学と現象学」とあるが、分析哲学的な感情についての議論の陥りがちな陥穽を指摘している。その陥穽に現象学をパッチしている、ようなところもあるが、現象学よりも分析哲学側の…

人狼

韓国・実写版の『人狼』 Netflixで配信されいていたので見た。日本語字幕で見たが、吹き替え版も用意されているらしい。 プロテクトギアによるアクションシーンが見事に実写化されていて、見応えある 欲を言えば、日本でも劇場公開してほしい。映画館で観た…

小泉宏之『宇宙はどこまで行けるか』

サブタイトルは「ロケットエンジンの実力と未来」で、ロケット推進の専門家である筆者による、ロケット工学入門 ロケット工学については全然何も知らない状態であったが、分かりやすく、活躍については知っている探査機などのことについてよく知ることができ…

アストロバイオロジーの哲学

アストロバイオロジーの哲学、という分野があるらしいということを、以前、以下のシンポジウムで少し聞きかじったので、ちょっとググったりして見つけた論文を読んでみた。 軽く検索して見つけられて、pdfがそのままweb上で公開されていて、テーマ的に読みや…

小川哲『ゲームの王国』

カンボジアのポルポト政権時代と近未来を舞台に、2人の主人公が、政治・社会とゲームとの関係を巡って、対立し惹かれ合う物語 小川哲『ユートロニカのこちら側』 - logical cypher scape2に続く、小川哲の長篇2作目だが、個人的には、ユートロニカとはまただ…

ブログ引越

はてなダイアリーからはてなブログへと引っ越しました。 ブログタイトルは、logical cyphe scape2 としました。 デザイン的には、まだいじりたいというか、この背景色は暗いので、変えていきたいと思ってますけど 納得するデザインになってからーとかしてた…

小倉涌個展 二月革命

小倉 涌さんの個展『二月革命』見に行きました込められてる情報量がすごい!オデッサの階段シーンの迫力! pic.twitter.com/IHJaveB483— シノハラユウキ (@sakstyle) 2018年9月29日 6年ぶりの個展 以前は、マッカーサーがテーマでしたが、今回はロシア 皆殺…

マジック・ランタン 光と影の映像史

マジック・ランタンなどの機器などの展覧会。都写美。 以下の記事を読んで気になったので、見に行った。 あと、途中でぽんと出てくるリュミエール兄弟の初期映画がめちゃくちゃ異質に見えて、並置されているメリエスのほうがかえって「マジック・ランタン」…

スティーヴ・エリクソン『彷徨う日々』(越川芳明訳)

エリクソンのデビュー作 1970年代のロサンジェルスを舞台にしたローレンとミシェルの恋愛と、1900年代のパリを舞台にしたアドルフ・サールの映画製作の物語 エリクソンは、かなり前にスティーブ・エリクソン『黒い時計の旅』 - logical cypher scape2とエリ…

「世界を変えた書物」展/城西大学水田記念博物館大石化石ギャラリー探訪

行ってきたプリニウスの博物誌からチャレンジャー号の事故報告書まで pic.twitter.com/iAQA55u5jh— シノハラユウキ (@sakstyle) 2018年9月17日 #暁のハルモニア 的には、ケプラー先生の著作2枚目のはケプラーの第二法則3枚目は光学の本。こんな眼の解剖学み…

『SFマガジン2018年10月号』

また、見たい映像コンテンツが増えていくな、畜生 久しぶりにSFMで短編読んだSFマガジン 2018年 10 月号出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/08/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る リンダ・ナガタ「火星のオベリスク」 「第六ポンプ」的…

『アナイアレイション−全滅領域−』『GODZILLA決戦機動増殖都市』

サブスクで見た映画の記録 ゴジラは1ヶ月くらい前に見たはずだけど、メモるの忘れてた というか、メモることがない いや、普通に家で見る分には面白かったような気がする 『アナイアレイション』は、SFホラーな作品だけど、映画『アナイアレイション』は、「…

ジェレミー・ベイレンソン『VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学』

スタンフォード大学でVR研究している筆者が、現在、VRがどのようなことに利用されているのか、またどのような分野での開発が進められているのか、といったことを紹介している本 とかく様々な事例を広く紹介しているので、なるほどそんなとこに使おうしている…

宇野朴人『ねじまき精霊戦記 天鏡のアルデラミン』14(終)

テレビアニメ化もされた*1、ファンタジー戦記ライトノベルシリーズが完結 めちゃくちゃ面白く、ヤバい作品だったと思う。 舞台となるカトヴァーナ帝国は、いまだ繁栄を維持しつつも、貴族による腐敗政治と隣国キオカ共和国の伸長により、衰退を辿っている。 …

クリストファー・プリースト『双生児』(古沢嘉通訳)

第二次世界大戦のイギリスを舞台に、数奇な運命をたどった一卵性双生児の物語を描く歴史改変物 原書は2002年、日本語訳は2007年に刊行。その後「ベストSF2007」の海外部門で1位。で、同じ年の国内編1位が『虐殺器官』だったということで、「あー、あの頃に出…

『Newton2018年10月号』

Newton(ニュートン)2018年10月号[雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2018/08/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る SCIENCE SENSOR 惑星形成中のガス円盤を観測、という記事があった 「死」とは何か? ざっと読んだ ロックイン症…

「2018年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」

表参道にあるギャラリーEYE OF GYREで行われているバイオアート展 キュレーターは金沢21世紀美術館の人 まあ、これも展示順にざっと感想等 第1章「蘇生」 ティナ・ゴヤンク《Pure Human》 故アレキサンダー・マックイーンの皮膚を幹細胞技術で再生してレザー…

「恐竜ミュージアム in ちば」

千葉県立中央博物館で行われている特別展 大恐竜展などと比較すると非常に小規模ではあるが、展示に工夫がされていて面白く見ることができた 爪だけとか、歯だけとか、頭骨だけとかを並べて比較できるように展示している また、森本はつえによるマンガがあわ…

「モネそれからの100年」展

横浜美術館にて TLでもかなり評判がよく、また現代美術が多く展示されているらしいことを知って、気になっていた。 実際見に行ったら、モネをだしに、抽象絵画をガンガン見させるという展示会になっていてw かなり濃密で楽しかった モネの点数も多いので、…

ケン・リュウ編『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』

その名の通り、現代中国SFの中短編を集めたアンソロジー この順番で読むことになったのは本当に偶々なのだけど、高行健『霊山』 - logical cypher scapeに続いて、中国小説を読んだことになる。 ケン・リュウが編者となり7人の作家の13作品を集め、英訳した…

高行健『霊山』

霊山を探して中国の長江流域をあてもなく旅し続ける男性作家の話 橋本陽介『ノーベル文学賞を読む』 - logical cypher scapeで取り上げられており、興味をもったので読んでみた。 当初想像していたのと少し違ったが、80年代中国南部の各地の様子が描かれた紀…

『鋼鉄の雨』

北朝鮮でクーデター勃発、北の工作員オム・チョルウと南の官僚クァク・チョルウ、2人のチョウルは第2次朝鮮戦争を防ぐことができるのか、というポリティカル・アクションムービー 2017年の韓国映画で、Netflix独占配信作品。原作は同名のウェブコミックら…

オーシャンズ8

見たので、とりあえず記録 オーシャンズシリーズは全く一つも見ていなくて、今回も、妻についていって見に行ったので、事前にどんな映画なのか全然知らない状態だった。 まあ、オーシャンズ××の数字が、人数であってシリーズのナンバリングではないというこ…

『群像2016年10月号(創刊70周年記念号)』その5

70周年記念で、過去に『群像』に掲載された短編の傑作選が掲載されている号。 2年くらいかけて、いよいよ読み終わり 電子版で買っておいてよかった。移動時間中とかに、「あ、そういえば」という感じで読める。紙だとちょっと分厚すぎですから。といっても…

岡田美智男『〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション』

ロボットを通じたコミュニケーションの研究についての本。ジャンルとしては、認知ロボティクスか。タイトルにある「弱いロボット」は、筆者の研究におけるコンセプトの一つ*1。ここでいう「弱い」というのは、不完結性・不完全さを指す。単体として完結しな…