2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2024年振り返り

2024年の振り返りをするにあたって、2023年まとめ - logical cypher scape2を読み直していた。 2023年は、しばらく行けていなかった美術展や映画館にまた行くことのできた年として記録されていて、美術展3つ、映画館で4本の映画を見に行っていた。 対して、2…

ロレイン・ダストン、ピーター・ギャリソン『客観性』(瀬戸口明久・岡澤康浩・坂本邦暢・有賀暢迪訳)

科学的図像の実践から紐解く、「客観性」をめぐる科学史の本。 「客観性」という概念は、古くから、少なくとも科学が生まれてからずっとあったように思われるけれど、そうではなくて、比較的新しい概念であることを提示する。 本書は「認識論的徳」、つまり…

『日経サイエンス 2025年1月特大号』

英キュー王立植物園で描く 植物の美と科学 山中麻須美 ノーベル賞で注目 ノンコーディングRNAが拓く新たな生命観 P. ボール 狩りをする女たち 最新科学が覆す「男は狩猟,女は採集」 C. オコボック/ S. レイシー Science in Images 毛虫の電気感覚 SCOPE 動…

アーカイブ騎士団『明治スチームパンク小説集』『写真SF小説集』(文学フリマ東京39)

久しぶりの文フリで、アーカイブ騎士団も久しぶり 最近のは、kindle版とかで読んでいたはずなので、イベント行って紙の冊子を手に取るのはさらに久しぶり。 (002『忍者小説集』と003『メタバシスによる星間周遊』も読んでるはずだが、ブログ上に感想が残っ…

『文フリと批評』(文学フリマ東京39)

2024年12月1日に開催された、文学フリマ東京39に行ってきた。 文学フリマ初のビッグサイト開催であるが、それを理由に行ったわけではない。 ここ数年文フリからはご無沙汰で、今回も当初は行く予定がなかった。TLから、近く文フリがあるのだなあとは思ったが…

Newton2025年1月号

SFは実現可能か? 摩訶不思議な物質変化の世界 感動する化学 「時間心理学」入門 子供と大人で時間の流れ方がちがうのはなぜ? 「超伝導」の世紀 電気抵抗がなくなる物理現象が社会を変える日 能登半島は今 600万年つづく隆起が 地形を変えつづけている AIを…

『宇宙・動物・資本主義 ――稲葉振一郎対話集』

久しぶりに稲葉振一郎を読んだ気がする。宇宙倫理学関係は2010年代後半にちょいちょい読んでいたし、ブログとかSNSとかは見ているので、全くの久しぶりというわけでもないのだけど 対談集なので、気楽な感じで読んだが内容は濃いし、タイトルが象徴的だが、…

『KCIA 南山の部長たち』

韓国の戒厳令をうけて『ソウルの春』とか見てみようかなと思ってたら、「ソウルの春」がもっと面白くなる!韓国現代史の名作映画まとめ - ハナ韓まとめという記事を見かけて、見ることにした。 この後、『ソウルの春』『タクシー運転手』も見たい。 朴正熙大…

宮本直美『ミュージカルの歴史』

ミュージカルの歴史について、音楽社会学の観点から、つまり、興行的側面や音楽産業、当時のテクノロジーとの関わりから見ていく本だが、サブタイトルに「なぜ突然歌いだすのか」とあり、これはミュージカルという形式が、歌と台詞・音楽と物語をどのように…

ブライアン・オールディス『地球の長い午後』(伊藤典夫・訳)

はるか未来、地球は植物が支配する世界となっており、人類は文明を失い、森の片隅でひっそりと暮らす存在になっていた。自グループから追放されてしまったグレンは、他の地域の見知らぬ動植物や人々を見て回ることになる。 今まで読んだオールディス作品は、…