マンガ

『乾と巽』

最終巻が出ていて読み終わった。 安彦良和がシベリア出兵を描いたマンガ作品 安彦作品はあまり読んでいないのだけど、10年ちょっと前くらいに『虹色のトロツキー』を読んだことがある(当時のツイートをサルベージしたので、下の方に置いておく)。 これがと…

ゴールデンカムイ(完結)

雑誌連載の最終話まで読み終わったので軽く感想 なお、自分は、前回と今回の無料公開時に読んでるだけなので、大雑把な話しかできません ここでは、『ゴールデンカムイ』で何が描かれていなかったのか、ということについて思いついたことを書こうと思う。 た…

ゴールデンカムイ

最終章開始記念ということで、最新話(285話)まで全話無料公開されていたのでまとめて読んだ。 アニメで見ていた部分は飛ばすことにしたけれど、アニメでやってたのが原作で何話か分からなかったので、70話くらい(江渡貝くんと夕張炭鉱あたり)から読んだ。な…

ひらりん・大塚英志『まんがでわかるまんがの歴史』

タイトル通り、まんがでわかるまんがの歴史 いわゆる学習マンガ形式で書かれた日本マンガ史のテキスト あくまで日本史で、海外のまんがについての歴史は触れられていない(海外への言及がないわけではないが) 冒頭において、「日本のまんが史というと、最初…

野村亮馬『インコンニウスの城砦』

最近話題になっているこちらの作品 全然存在にすら気付いていなくて、最近野村亮馬 “インコンニウスの城砦” - three million cheers.で知って慌てて購入 燃素管、移動城砦、巨像(ゴーレム)などの魔法テクノロジーが進歩し、二大勢力の長きにわたる戦争が続…

『モンテ・クリスト伯爵』

モンテ・クリスト伯爵 (ジェッツコミックス)作者: 森山絵凪,アレクサンドル・デュマ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2015/11/27メディア: コミックこの商品を含むブログ (2件) を見るまあ、古典というものを読まずに生きてきたので、名前と何となくどういう…

アポストロス・ドクシアディス、クリストス・パパデミトリウ『ロジ・コミックス』

サブタイトルは「ラッセルとめぐる論理哲学入門」 バートランド・ラッセルの半生を描くグラフィックノベル 著者の名前として、記事タイトルには、アポストロス・ドクシアディスとクリストス・パパデミトリウの名前を挙げたが、作画として、アレコス・パパダ…

野村亮馬『キヌ六』

SF好きなら読むべし! アフタヌーン四季賞出身の野村亮馬の最新作、全2巻で、先日2巻が発売されたところ ツクバで人工的に造られた火星人類の少女キヌは、ヌードルスタンドで働くサイボーグの少女六を連れ、英国軍の改造兵士に追われながら、火星を目指す …

『アイドルマスター2 The world is all one !!』

最終巻である5巻が最近でたばかりのアイマスコミカライズ作品 アイマスのコミカライズを今まで全然読んだことなかったのだけれど、この作品はとても評判がいいので試しに読んでみたら、実際にとても面白かった。アイドルマスター2 The world is all one!! 1…

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々4』

シリーズ最終巻 正確に言うと、フランスで現在までに出版されている作品についての翻訳が一区切りついた巻。正編全てと、主な番外編についての翻訳が終了したという意味での最終巻。 3巻も面白かったけど、4巻も面白かった。 特に3巻の「見えない国境」と…

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々3』

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々』 - logical cypher scape ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々2』 - logical cypher scape 1,2巻より面白かった、気がする。 1,2巻と比べて凝った仕掛けや形式がなく、オー…

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々2』

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々』 - logical cypher scapeの続刊 2は本当はローマ数字だけど 2巻は8割くらいカラーだった サマリスの壁 サマリスへ派遣されることになった主人公。今までサマリスに向かった者たちは戻ってきておら…

ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々』

正確にはBDであってマンガではないけど、ブログ内の記事を分類するタグなのでマンガとつけておく。 BDは初体験、というわけでは実はなくて、『3秒』を読んだことはある。あともう一つくらい読んだことあるはずなのだが、メモってなくて覚えていない……。…

京都国際マンガミュージアム

行ってきたので、印象に残ったことをいくつか まず、館内を回っていて一番印象に残ったのは、老若男女人種問わず、館内のそこら中でみんなマンガを読んでいるということ。外に広がる芝生に面したテラスでも、思い思いにみんなマンガを広げている。その風景が…

スコット・マクラウド『マンガ学』

原題はUNDERSTANDING COMICS マンガ論とか読むと間違いなく言及されている一冊で、いつか読みたいと思っていたのが読めた。 これ間違いなくスゴ本。 マンガ論それほど読んでいないので断言できないけれど、これだけ広範にわたって総合的にマンガを論じている…

今井哲也『ぼくらのよあけ』

上では、今月最終巻がでた『忘却のクレイドル』を紹介したので、今度は今月第一巻のでた『ぼくらのよあけ』を。 まず、この表紙がいい。でもってカバーそでが実写だし!w 目次をマンガのコマの中に組み込んでいるのもかっこいい。 と、いきなり内容以外のと…

藤野もやむ『忘却のクレイドル』

藤野もやむのセカイ系キターという感じで読み始めた『忘却のクレイドル』の最終巻が発売されたので、ブログで紹介することにした。 とはいえ、このマンガは結構難しい。 僕は、藤野もやむは今まで『ナイトメア・チルドレン』と『はこぶね白書』を読んでいて、ナ…

『アフタヌーン6月号』『IKKI6月号』

アフタヌーン6月号 シドニアの騎士 今月から、弐瓶勉「シドニアの騎士」が連載開始! 気付けば僕は、BLAME!、NOiSE、アバラ、バイオメガと全部揃えていた。 それはそれとして、今までの弐瓶とはだいぶ雰囲気の異なる。色の塗り方かトーンの使い方あたりが変…

グレッグ・イーガン「暗黒整数」/庄司創「三文未来の家庭訪問」

SFを2作品。 まずは、イーガンの「暗黒整数」 先月のSFマガジンに掲載されていた「ルミナス」の続編。 「ルミナス」はイーガンの短編集『ひとりっ子』に入っていた数学SF。最初、読んだときの感想を引用してみる。 ストーリーは、主人公がある世界の秘密を…

最近読んだマンガ

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)作者: 結城浩,日坂水柯出版社/メーカー: KADOKAWA(メディアファクトリー)発売日: 2008/11/22メディア: コミック購入: 28人 クリック: 350回この商品を含むブログ (189件) を見るBIOMEGA 1 (ヤングジャンプコ…

『ゲーラボ』

メモ。 斎藤環は、ポニョの話。吾妻ひでおと宮崎駿を並べて、究極のロリコンは「少女の変形」を描く、と論ずる。 伊藤剛は、実は僕も女装したことがあるんです、という話から始まって、『ニコイチ』の話。男だと分かる描線で書かれている女装した主人公。し…

遠藤浩輝『EDEN』

僕が、もっともリスペクトする、というか、最も影響を受けた作り手の1人が遠藤浩輝で、作品の一つが『EDEN』。 それが完結した。とはいっても、何だか自然な終わりで、それほど深い感慨があったりするわけでもなく、何か完結したことをもって書いておくかと…

沙村広明『ブラッドハーレーの馬車』

何か買ってしまった。 マンガブログの多くがこぞって取り上げていたので、気になっていたことは気になっていた。 自分のブクマコメントを見ると、「多分読まない」(1月6日)→「読まなきゃいけないような気がしてきた」(1月12日) それで、1月末には…

『犬狼伝説』と『GUNSLINGER GIRL』/日常化した非日常的存在/自分にとっての文学・文芸評論

最近読んだ。ガンスリは新刊を買った。犬狼伝説は友達から借りた。GUNSLINGER GIRL 9 (電撃コミックス)作者: 相田裕出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2007/11/27メディア: コミック購入: 10人 クリック: 90回この商品を含むブログ (186件) を見る犬…

『RATIOVol.4』『増刊ヤングガンガン』

どちらも立ち読み 『RATIOVol.4』 「芸術の哲学/哲学の芸術」というのが気になった(けど読んでない)。 20世紀の哲学というのは、真理よりも芸術の方へと接近していくものだったのではないか、とか何とかそういう話なのではないかと思う。 「戸田山和久vs…

『ラスト・ワルツ』島田虎之介

最近、1巻完結で(ないし少ない巻数で完結している)面白いマンガ教えろスレとかエントリとかがはてブにホットエントリになっていたけど、 まさに、1巻で完結していて面白いマンガ。 伏線が巧みに配置されていて、完成度が高い。 全11章で、前半はオムニ…

昨日、今日思ったことをテキトーに書く。

ミャンマーやばいだろ、ミャンマー(ビルマ)。 詳しいことは全然わかんないんだけど、いい方向に向かって欲しい。 昨日のクロ現は、ケータイ小説特集だった。 番組そのものは悪くなかったけど、ありとあらゆるジャンルに精通してそうな国谷さんも、若者文化…

今月のアフタヌーン

なんか滅茶苦茶面白かったので思わずエントリをたてる。 というかですね、「おおきく振りかぶって」で泣きました。 このマンガで泣きそうになることはよくあるんすが、ついに今月号で落涙しましたよ。 これ以上説明するとどうあってもネタバレになるので、ア…

こうの史代『夕凪の街、桜の国』

話題の本ですしね。 一度、他の4ページ程度の作品を読んだことがあって、独特の絵柄だなあと思っていたけれど、この作品を読むと演出技法への意識も感じられた。 そのわりに、さらさらと読めるし。 滅茶苦茶凝っている、という感じはしなかったのだけど、マ…

GUNSLINGER GIRL

7巻まで読了 自分の女の子の好みは、王道の可愛いなので*1、ヘンリエッタ可愛いな、ヘンリエッタ っていうのが、主な感想です。 でも、トリエラの話には、ぐっときた。トリエラっていうか、ヒルシャーの過去話だけど。 ピノキオに倒されたときのトリエラも…