アストロバイオロジー・生命進化・惑星科学

倉谷滋『進化する形 進化発生学入門』

あ、これ、サブタイトル「入門」だったんだ。入門ではない、おそらく。 新書とは思えない密度で内容が詰まっている本である。 筆者自らあとがきで倉谷滋『形態学 形づくりにみる動物進化のシナリオ』 - logical cypher scape2の続編だと述べている。 この本…

『日経サイエンス』の合成生物学記事

『日経サイエンス』のバックナンバーを検索して、過去の合成生物学関連の記事をいくつか読んだ 生命の起源やアストロバイオロジー関連の本を読んでいると、時々「合成生物学」の話題が出てくることがあり、どっかのタイミングで読んでおこうと思っていたが、…

ピーター・D・ウォード『生命と非生命のあいだ』

サブタイトルは「NASAの地球外生命研究」とあり、宇宙生物学の本である。また、原題は「Life As We Do Not Know It」とあり、私たちが知らない生命、つまり現在の地球にいる生命とは違った形の生命としては、どのようなものがありうるか、ということを書いて…

関根康人『土星の衛星タイタンに生命体がいる!』

惑星科学的な観点からのアストロバイオロジー本 太陽系全般から系外惑星まで扱っているが、タイトルにある通り、メインはタイタンである。 タイタンに生命がいる可能性があることは、どのアストロバイオロジー本でもたいてい書いているところだが、最近だと…

『ナショナルジオグラフィック2019年3月号』

ナショナル ジオグラフィック日本版 2019年3月号作者: ナショナルジオグラフィック出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社発売日: 2019/02/28メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る EXPLORE 探求するココロ 装甲車みたいな恐竜 カナダのロイ…

Newton2019年4月号

Newton(ニュートン) 2019年 04 月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2019/02/26メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る SCIENSE SENSOR マイナス13度で超伝導を実現 200ギガパスカルでマイナス13度の超伝導 すげー、常温超伝導じゃんー…

アストロバイオロジーの哲学

アストロバイオロジーの哲学、という分野があるらしいということを、以前、以下のシンポジウムで少し聞きかじったので、ちょっとググったりして見つけた論文を読んでみた。 軽く検索して見つけられて、pdfがそのままweb上で公開されていて、テーマ的に読みや…

『日経サイエンス2018年9月号』

日経サイエンス2018年9月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2018/07/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る NEWS SCAN 窒素源としての堆積岩 窒素源としての堆積岩〜日経サイエンス2018年9月号より | 日経サイエンス 微生物の起源…

高井研編著『生命の起源はどこまでわかったか――深海と宇宙から迫る』

高井研の著作だと思っていたのだけど、正確に言うとちょっと違う。 もともと、JAMSTEC広報誌150号記念で企画された特別連載3回分を、単行本化したもの。 JAMSTECの各研究者等に取材して、ライターの鈴木志乃によって執筆されたもの 高井さんとしても、最近…

『日経サイエンス2018年3月号』

日経サイエンス 2018年3月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2018/01/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 特集:生命の起源 生命の陸上起源説 M. J. ヴァン・クラネンドンク/D. W. ディーマー/T. ジョキッチ 生命の陸上起源説…

『Newton2018年2月号』『日経サイエンス2018年2月号』

Newton Newton(ニュートン) 2018年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートン・プレス発売日: 2017/12/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る 太陽系で探す地球外生命 タイタン、エンケラドゥス、火星について タイタンについては、2017年に…

『現代思想2017年7月号 特集=宇宙のフロンティア』

おおむね系外惑星やアストロバイオロジーについて。いくつか宇宙開発に係るものもある(宇宙倫理なども含む)。 宇宙特集といっても、宇宙論とかブラックホールとかそういった話題はなし現代思想 2017年7月号 特集=宇宙のフロンティア―系外惑星・地球外生命…

『Newton2017年7月号』

Newton(ニュートン) 2017年 07 月号 [雑誌]作者: 高嶋秀行出版社/メーカー: ニュートン・プレス発売日: 2017/05/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 宇宙人を探し出せ 「宇宙人を科学する」という特集シリーズの第1回記事らしい 協力は鳴沢…

『Newton2017年6月号』

やっぱNewtonはヴィジュアルだなー 地球 完全凍結 スノーボールアース特集 田近・カーシュヴィング協力 内容的には大体知ってそうな感じだったので飛ばし読みしたけれど、縞状鉄鉱層の見開き写真がばーんとあったのがよかった あと、生命がどうやって全球凍…

『日経サイエンス2017年5月号』

日経サイエンス2017年5月号出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2017/03/25メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る NEWS SCAN 冥王星のクジラ模様の謎を解く 冥王星の、クジラ模様のような褐色の領域(クトゥルフ領域)とハート模様の白っ…

ピーター・ウォード、ジョゼフ・カーシュヴィンク『生物はなぜ誕生したのか』

酸素濃度の変化が生物進化の鍵となったと説くウォードと、スノーボールアースの提唱者であり火星パンスペルミア説を支持するカーシュヴィングの共著による、地球と生命の46億年史 ピーター・D・ウォード『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』 - logical cypher s…

井田茂『系外惑星と太陽系』

TRAPPIST-1に7つの系外惑星が発見されたというニュースもあったばかり(TRAPPIST-1関連記事まとめ - logical cypher scape)で、非常にタイムリーな1冊 長沼毅と共著の長沼毅・井田茂『地球外生命 われわれは孤独か』 - logical cypher scapeとセットで読む…

ニック・レーン『生命、エネルギー、進化』

生命の起源とはどのようなものだったか、真核生物はどのように誕生したのか(何故20億年も真核生物は生まれなかったのか)、という大きく分けて2つの問いを、エネルギー代謝という観点から説き明かしていく本。 あらゆる生物にとって共通の要素とは何か。 DN…

TRAPPIST-1関連記事まとめ

NASAから予告されていた発表は、TRAPPIST-1で7つの系外惑星を発見したというものだった。 というわけで、ちょっと関連記事とかをまとめてみる。 自分が過去にブクマした記事を並べているだけなので、過去の系外惑星発見ニュースの完全なリストではない 2015…

海部宣男、星元紀、丸山茂徳編著『宇宙生命論』

アストロバイオロジーの教科書的1冊 執筆者として、各分野の代表的研究者が20名以上揃えられている。 第1章・第2章が生物学、第3章・第4章が天文学、第5章は人類学や知的文明探査についてとなっている。 全部内容まとめようと思ったら、ちょっと長すぎるの…

第20回自然科学研究機構シンポジウム

ニコ生で配信されていたので前半だけ見ていた。 テーマ:「生命の起源と進化」 地球から系外水惑星へ シンポジウム詳細 資料(pdf)第20回自然科学研究機構シンポジウム「生命の起源と進化」 ニコ生視聴記録 - Togetter 関連記事 第15回自然科学研究機構シン…

阿部豊『生命の星の条件を探る』

惑星システム科学の観点から、惑星がハビタブルになる条件について考察した本。ハビタブルな条件といえば、中心星との距離に応じて液体のH2Oが維持できる範囲を示したハビタブルゾーンが有名だが、当然ながら、液体の水があればいいというわけでもなく、生命…

『現代思想2015年9月号』『Newton2015年10月号』『日経サイエンス2015年10月号』

『現代思想』 特集:絶滅 とりあえず長沼さんと三中さんが何書いてるかなーと眺める。この2人、ページの上下に線が入っていて、コラム扱いというか、別枠扱いされている感じがする。 長沼さん 長沼さんは、ビッグファイブについて簡単に説明したのち、化石人…

縣秀彦『地球外生命体』

天文学者によるアストロバイオロジーの入門書 アストロバイオロジー関係は新書でも結構出ていて、これまで読んだ本は例えば以下の通り。 松井孝典『生命はどこから来たのか? アストロバイオロジー入門』とアストロバイオロジー系の本の紹介 - logical cyphe…

『日経サイエンス2015年5月号』

とりあえず読んだ記事のメモ 特集「超ハビタブル惑星」 「生命の理想郷スーパーアース」 「超ハビタブル」ってどういうことかと思ったら、まずは、主星の寿命が長いということだった。 それから、多島海であること 「有力候補を探せ 系外惑星の空を見る」 2m…

吉川浩満『理不尽な進化』

進化論についての言説史的な(?)エッセー(?)。どういう本なのか一言で説明するのはちょっと難しいが、「何故非専門家は進化論について誤解するのか」「何故グールドは混乱した議論を展開したのか」という問いをたて、非専門家やグールドがアホだからと…

ピーター・D・ウォード『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』

地球史における酸素濃度の変化という観点から、5億4000万年の動物の歴史を辿る本。 既に多くのレビューで指摘されているが、この本は「恐竜がなぜ鳥に進化したのか」についての本ではない。むしろ、サブタイトルにある「絶滅も進化も酸素濃度が決めた」とい…

Origins: Earth & Life

Jack Szostak RNAと細胞膜がそれぞれどう生まれたかということについて 実験室で、細胞膜の成長・分裂を物理・化学的なものだけで実現 RNAの化学的複製も、問題が解決しつつあるが、エネルギー源が謎 Dimitar Sasselov 系外惑星について スーパーアースって…

『Newton8月号』

メタン菌は,火星環境でも生息できる!? 火星の土壌を使ってメタン菌を生息させる実験。火星の環境でもメタン菌は生きていける。というか、酸素なくて二酸化炭素主体だからメタン菌にすれば理想的? ただし、火星でメタンは確認されていない。 全長40mの史…

宮田隆『分子からみた生物進化』

分子進化学の入門 もともと『分子進化学への招待』というタイトルで出ていた本の改訂版 分子進化学とはその名の通り、DNA、RNA、タンパク質といった分子を用いた進化学 この分野では、木村資生の中立説があまりにも有名 この分野の本をほとんど読んでなかっ…