- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/03/25
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NEWS SCAN
冥王星のクジラ模様の謎を解く
冥王星の、クジラ模様のような褐色の領域(クトゥルフ領域)とハート模様の白っぽい領域(トンボ—領域)
どのようにしてできたのか→カロンを形成したジャイアント・インパクトによって形成されるという、東大・東工大グループによる仮説
グランドタックによって、太陽系内側と外側とで、ジャイアントインパクトが起きるような軌道の乱れが起きていた可能性
ジュラ紀のタコ化石
From nature ダイジェスト 第8大陸「ジーランディア」を探る
ニュージーランドやニューカレドニアが、実はジーランディア大陸という一つの大陸地殻だという主張
今は、海水面が高いのでほとんどが水没してるけど
一貫した地理的特徴を持っている
そもそも、大陸の定義というのがはっきりしていなくて、地理学と地質学とで違うとか(ヨーロッパ大陸とアジア大陸とで区別するか、ユーラシア大陸というか)
特集:スターショット計画
亜光速でアルファ・ケンタウリへ A. フィンクベイナー
スターショット計画について
ホーキングらが発表したというくらいしか知らなかったけど、ロシア出身の大富豪ユーリ・ミルナーによる計画らしい。
ガガーリンが宇宙へ行った年に生まれて、ユーリと名付けられた人で、実業家として当てたあとは、科学賞や地球外知的生命探査計画などを「道楽で」やっているらしい。
この記事ではしきりに、NASAのような官僚システムではないことを活かして計画をすすめられているということが書かれている。
顧問委員会の委員長はハーバード大学の教授で、ディレクターは元NASAのエイムズ研究センター長。ホーキングは、顧問の一人ということらしい。
計画に対してあまり積極的でない人も含めて、計画自体は物理的には可能で、根本的な問題はないと考えられている、と。
その一方で、科学的には価値なし、とも。
スターショット計画は、一瞬で横を通り過ぎてしまうので、精度の高い望遠鏡なんかで観測した方がよほど多くの情報を得られるとも。
根本的な問題はないけれども、技術的なブレイクスルーはまだ必要で、チップの電源、保護、ライトビームの精度などは未解決
ミルナーは、30年以内にできなければやるべきではない、と考えているらしい。
日本の宇宙ヨット「イカロス」 中島林彦 協力:森 治
2010年までのイカロスによる実証
その後、冬眠と再補足を何度か行っている
2020年代に新たなソーラーセイル探査機を打ち上げ、トロヤ群小惑星を目指す
***ハビタブル惑星プロキシマbの発見 中島林彦 協力:佐藤文衛
プロキシマ・ケンタウリb発見までの過程やプロキシマbの特徴など
ドップラー法で発見されたので、今、大気の分光観測のためにトランジット観測を試しているところだが、まだ成功していないとのこと(軌道の角度などの問題でトランジットが観測できるかどうかわからない)
直接撮像も試みられている
**特集:言語学の新潮流
***チョムスキーを超えて 普遍文法は存在しない P. イボットソン/M. トマセロ
チョムスキーが言語の特徴としていた再帰性のない言語が見つかったこと(ピダハン語など)や、幼児の言語発達が普遍文法理論が予測するのとは違うなど、普遍文法が実証研究とそぐわないことを指摘
それにかわる「用法基盤モデル」を紹介している
言語専用のツール・モジュールがあるのではなく、カテゴリー化・類推などの一般的な認知ツール・モジュールによって言語を獲得していると考える。
この記事では、チョムスキー言語学を、下り坂のパラダイムだとして、フロイト心理学やマルクス主義的歴史解釈と並べているかのような記述すらあって、かなりチョムスキー言語学に厳しい
元々、チョムスキー言語学と対立している認知言語学側のトマセロによるものなので、一方的に見えてしまうのがなんとも……
***口笛言語 J. メイエ
遠くの人と会話するのに、口笛を使っている人が世界各地にいるという話