2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日下三蔵・大森望編『虚構機関』

2007年に発表された16作品を収録した、SFアンソロジー。 「年刊日本SF傑作選」として今年始まったシリーズ第一作となる。 16作品もあると、かなり色々なタイプの作品が揃っていてとても面白い。 少しでもSFに興味があるのであれば、少なくとも2,3…

伊藤計劃『ハーモニー』

フーコーと哲学的ゾンビが出会うディストピア! これは何というか、とにかく色々なトピックがぶち込まれていて、どこから書いていけばいいのかわからない。 これは文句なく面白いので、この年末年始何読もうか迷っている方にお薦めです。 どうでもいいところ…

坂井克之『心の脳科学』

脳機能イメージングによる研究をしている著者による、脳科学入門。 今、ここまでわかってきていて、ここから先がわからないということがわかる。筆者自身が、こんなにわかってきたのか、まだこんなにわかっていないのかということを思いながら読めるのではな…

『レッドクリフPart1』

アクションが見てて楽しかった。 張飛が素手で戦うところには思わず声を出して笑いましたw 尺の長い作品で、どのシーンもたっぷりと見ることができます キャストを把握しないので行ったので、金城武が孔明やっていることにまず驚いた で、孔明が馬に乗って…

内井惣七『進化論と倫理』

上とあわせて、今日は進化論漬け。 それにしても、ダーウィンはすごいなあと思う。 20世紀の天才はアインシュタインだとして、19世紀の天才は間違いなくダーウィン。 進化論は、ダーウィン以後様々に改訂されてきたし、そもそもダーウィンは分子生物学は…

河田雅圭『はじめての進化論』

タイトルに違わず、初心者のための進化論入門といってうってつきの一冊。 具体例と適度な単純化(?)と平易な語り口で非常に分かりやすく、また誤解されそうなところへの注意が行き届いている感じがした。 今までいくつか進化についての入門書的なものは読…

最近読んだマンガ

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)作者: 結城浩,日坂水柯出版社/メーカー: KADOKAWA(メディアファクトリー)発売日: 2008/11/22メディア: コミック購入: 28人 クリック: 350回この商品を含むブログ (189件) を見るBIOMEGA 1 (ヤングジャンプコ…

佐藤友哉「デンデラ」

一気に読み進む620枚! 怒濤のように物語が展開していく620枚! この作品は、色々なところで今までの佐藤友哉作品とは異なっており、佐藤友哉の新境地ということができるかもしれない。 しかし、色々なところで今までの佐藤友哉作品との繋がりが、当然…

グレッグ・イーガン『TAP』

初期の作品を集めた短編集。 イーガンの好きな人にとっては、まあいつもながらのイーガン。 しかし、何というか長編での、次々へとネタを繰り出してくる感を知ってしまっていると、今回の短編集収録作品は、何というかどれもあと一歩物足りない感じもしてし…

始まった! ワールドカップ

開幕戦 今年は雪不足でキャンセルということもなく、始まった。 フランスMeribel大会。 デュアル・モーグル。 とりあえず、結果だけ貼っておく。 男子TOP10 1 P-A・ルソー ROUSSEAU Pierre-Alexandre 1979 CAN 2 アレクサンダー・ビロドー BILODEAU Alexandr…

「2008年の映画をふりかえる」

今年もそんなに映画は見ていませんが、空中キャンプ主催のこの企画に応募します。 2008年の映画をふりかえる - 空中キャンプ なんともう5年目になるそうです。 僕は、去年参加させて頂いて、今年で2回目です。 じゃあ早速、 1.名前(id、もしくはテキ…

今月の文芸誌など

『文學界』1月号 吉田修一が新連載。文芸誌では初らしい。 しかしそれは読まずに、東浩紀「なんとなく、考える」 エッセイを書くという宣言通り、エッセイ的なものを書いている。 南房総に家族にドライブしにいった時の話と、今度テレビで母校訪問をすると…

問いの整理2(個人的なメモ)

以下、超個人的なメモ。 公開しているブログに書くことでもないのだけど、ブログというのは自分でもよく目にする場所なのでここに書いておく。twitterから転載 インターフェイスについての問い。自分と世界との間のインターフェイス。自分と自分との間のイン…

2008年のインターネット10大ニュースを勝手に選ぶ

気付けばもう12月です なんか1年間を振り返る時期らしいです ほんとはそんな余裕ありません でも、2008年のインターネット10大ニュースを勝手に選ぶ - うしとみに触発されて、10個選んでみました。 僕の場合、かなり個人的なものになってしまいました。…

今月の文芸誌他

『新潮12月号』 舞城王太郎「すっとこどっこいしょ。」 私立の中高一貫校に通う男子の、中学の修学旅行から高校までの、恋愛と友情を描いた作品。 なにこれ、舞城作品の紹介じゃないみたいだw うーん、いやほんと、さらさらっと読めるし、まあまあ面白い…

ギルバート・ライル『心の概念』

言うなれば、哲学に対するちゃぶ台返し、それが日常言語分析。 一冊まるごと、デカルト的心身二元論に対する批判。 世界は、「物的世界」と「心的世界」の2つに分かれていて、様々な「心的」と呼ばれる現象は「心的世界」で起こっている出来事である、とい…