2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

斉藤孝『スペイン戦争――ファシズムと人民戦線』

スペイン内戦の通史 最近、大戦間期の歴史の本をいくつか読んでいる。当初は「ベル・エポックから1920年代、パリ、ウィーン、ベルリンないしヴァイマル共和国、ニューヨーク、ロンドンあたりの、美術・芸術、大衆文化、社会主義、哲学・思想についての概観を…

リチャード・オヴァリー『夕闇の時代──大戦間期のイギリスの逆説』(加藤洋介・訳)

大戦間期のイギリスを覆っていた「悲観主義」についての本 第一次世界大戦の衝撃を受けて、次なる戦争への不安が共有されていた時代であり、西洋文明が終わりを迎えるのではないかという悲観主義に覆われていた、と。 歴史学、経済学、生物学(優生学)、心…

泉賢太郎『古生物学者と40億年』

古生物学の方法論について紹介した新書 古生物学関連の一般向け書籍は最近かなり増えてきている気がするが、方法論のみで1冊というのは珍しいかもしれない。 当初、内容紹介や目次から、あんまり内容が分からなくて、わりと恐る恐る手に取ったところはあるの…

想像のobjectと想像のvividness

導入 最近になって、2月にこんなワークショップがあったことを知った。 https://fiction-4.jimdosite.com/ ワークショップ「フィクションの中へ没入の美学」 2024年2月10日 関西学院大学 高橋幸平(同志社女子大学):フィクションの哲学における没入 松永伸…

小池隆太のマンガ・アニメに関わる物語論関係の論考を読んでのよしなしごと

『マンガ研究13講』『マンガ探求13講』や『アニメ研究入門』『アニメ研究入門(応用編)』という本があり、未読ではあるのだが、いつか読みたいと思っていて目次だけは確認している。 その際、気になった論考がいくつかあるのだが、いずれの本の中にも小池隆…

『Newton2024年6月号』

地球大解剖 監修 廣瀬 敬 執筆 尾崎太一 科学と倫理の交差点 監修 児玉 聡 執筆 福田伊佐央 熱電変換の物理学 監修 山本貴博 執筆 中野太郎 世界一美しい化石図鑑 極北の自然は今 猛毒のサイエンス Focus 3Dバイオプリンターで脳を作ることに成功 火星から地…

向井千秋監修・東京理科大学スペース・コロニー研究センター編著『スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法』

スペース・コロニーを実現するために、現在、研究開発中の技術について紹介している本。 編著者にもあがっているが、東京理科大にスペース・コロニー研究センターなる組織があるようで、そのセンターでの研究成果についての本でもある。 元宇宙飛行士の向井…

ガメラ2 レギオン襲来

Youtubeで2週間限定無料配信なるものをやっていたので見てみた。 昔、小学生だった頃に劇場で見たことがあるが、それ以来の鑑賞のような気がする。パンフレットを持っていて、度々見返していたから、大雑把な内容は認識していたが、映画そのものの記憶はほ…

ブルース・スターリング『スキズマトリックス』(小川隆・訳)

ブルース・スターリング『蝉の女王』(小川隆・訳) - logical cypher scape2に引き続き、〈機械主義者/工作者〉シリーズ 同シリーズ、唯一の長編 『蝉の女王』はそこそこ面白かったが、スターリングの長編というとギブスンとの共作だがウィリアム・ギブスン…

ジョン・ウィックシリーズ

ジョン・ウイックシリーズ全然見てこなかったけど、気になってきた。trickenさん含め2名が今年のよかった映画にあげていたため— シノハラユウキ (@sakstyle.bsky.social) 2023-12-31T15:00:02.824Zbsky.app なるほど マトリックス世代(?)なので、キアヌのア…