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分析美学・アニメ批評・二次元アイドル『フィクションは重なり合う』販売中フィクション重なり合う 分析美学からアニメ評論へ作者: シノハラユウキ出版社/メーカー: 密林社発売日: 2016/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログを見るフィクションは重な…

阿部和重『オーガ(ニ)ズム』

神町トリロジー完結編! 『シンセミア』『ピストルズ』に続く、山形県神町を舞台にした三部作の最終章 さらに『ニッポニアニッポン』『グランド・フィナーレ』『ミステリアスセッティング』ともつながっている。 (なので以前は、神町サーガという呼び方をし…

ダレン・ナイシュ/ポール・バレット『恐竜の教科書』

そのものずばり、恐竜の教科書という名前に違わぬ本。 筆者は、古生物学者であり、他にも一般向けの著作を書いているダレン・ネイシュだが、それだけでなく、監訳者が、小林快次を筆頭に、日本の若手恐竜研究者たちが揃った豪華ラインナップとなっている。 …

『美術手帖2019年10月号』

特集「アーティストのための宇宙論」下記、特集部分のみの目次 巻頭座談会:宇宙×アートの問題系 木村大治×久保田晃弘×永松愛子 目[mé]がプレゼンする、宇宙アート計画!もしも宇宙空間で作品をつくるとしたら? 目×関根康人 宇宙を目指すアーティストたち…

鬼界彰夫『『哲学探究』とはいかなる書物か――理想と哲学』

全3巻が予定されている「ウィトゲンシュタイン『哲学探究』を読む」シリーズの第1巻にあたる 『探求』の§89~§133にあたる部分を読み解く なお、第2巻では§134~§242、第3巻では§243~§693を扱うことが予告されている。 この§69~§133にあたる部分を本書は…

森山直人編『近現代の芸術史 文学上演編2 メディア社会における「芸術」の行方』

林洋子編『近現代の芸術史 造形編1 欧米のモダニズムとその後の運動』 - logical cypher scape2と同じシリーズの、京都造形芸術大学の教科書 上の本を手に取った際、同じシリーズの本が他に色々出てるのに気づいて、とりあえずこれも読んでみようかなと手に…

林洋子編『近現代の芸術史 造形編1 欧米のモダニズムとその後の運動』

タイトル通り美術史の本で、ちょうど20世紀を丸々扱っている。 京都造形芸術大学の教科書として作成された本だが、森さんが授業のシラバスでお薦めの図書として挙げていたので、気になって読んでみた。 美術の世界(大妻女子大学シラバス) まさに教科書的な…

松下哲也『ヘンリー・フューズリの画法』

サブタイトルは「物語とキャラクター表現の革新」、筆者の博士論文を書籍化したもの 美術としての絵画とそうではない絵画の結節点となる画家として、18世紀イギリスの画家フューズリについて論じる。 フューズリは、ロイヤル・アカデミーの画家だが、観相学…

大塚英志『ミュシャから少女まんがへ 幻の画家・一条成美と明治のアール・ヌーヴォー』

明治期における日本のミュシャとアール・ヌーヴォーの受容を、与謝野鉄幹が主宰した『明星』とその表紙・挿画などをミュシャ風の絵で飾った一条成美を中心として見ていく本 文学において「内面」が発見されていった過程に、ミュシャ様式の絵がいかに併走して…

劉慈欣『三体』

話題の中国SF、ファーストコンタクトものなのだけど、三部作の第一作目だけあって、まさに「俺たちの戦いはこれからだ」ってところで終わる。 前情報で、文革の話もあればVRゲームも出てくると聞いていて、さらには短編「円」も組み込まれているというので、…

『群像2019年7月号/10月号』『文学界2019年10月号』

群像 2019年 07 月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/06/07メディア: 雑誌この商品を含むブログを見るasin:B07X4TQCCX徹底討議 二〇世紀の思想・文学・芸術」第一回「世紀の開幕」 松浦寿輝×沼野充義×田中 純 徹底討議 二〇世紀の思想・文学・芸…

筒井康忠編『昭和史講義【戦前文化人篇】』

筒井清忠編『昭和史講義――最新研究で見る戦争への道』 - logical cypher scape2に引き続き、昭和史の本。同じ編者による同名シリーズの一番新しいものにあたる。 このシリーズでは政治家篇とか軍人篇とかが先だって出ているのだけれど、今回、昭和史読むかー…

筒井清忠編『昭和史講義――最新研究で見る戦争への道』

ワシントン条約から占領政策まで、昭和期の日本政治史を15講に分けて解説している 執筆者15人中8人が7~80年代生まれの比較的若い世代の研究者であり、サブタイトルにある通り、最新研究を踏まえた論述となっている。 直接的には、柴田勝家『ヒト夜の永い夢』…

シルヴァン・ヌーヴェル『巨神計画』『巨神覚醒』『巨神降臨』

6000年前に地球に残されていった巨大ロボットが発見されるところから始まる、巨神シリーズ三部作 2017年に第一作である『巨神計画』の邦訳が刊行された時点で気になっていた作品だったのだが、三部作揃って一気に読んだ方が面白そうだったので、待っていた。…

恐竜博2019

科博にて 今回は、ディノニクス、デイノケイルス、むかわ竜の3本立て企画展で、もちろんこれ以外の恐竜及び中生代の古生物も来ていたのだが、この3つのインパクトがはっきりと強く打ち出された展示になっていた。 (誰かも書いていたが、タルボサウルスやテ…

アポロ11

NASAの倉庫に眠っていたという未公開映像をもとに、アポロ11号の発射直前から帰還までの9日間をまとめたドキュメンタリー www.youtube.com 上のトレイラー映像でも一番最初に出てくるシーンが、本編でも一番最初で、つまり、サターン5を発射場に運搬するシー…

『日経サイエンス2019年10月号』

日経サイエンス2019年10月号(カンブリア前夜/『天気の子』の空)出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2019/08/24メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る 特集:カンブリア前夜 生命爆発の導火線 エディアカラ生物の進化 R. A. ウッド www.nikkei-s…

クリスチャン・ダベンポート『宇宙の覇者ベゾスvsマスク』

イーロン・マスクのログインパスワードが書かれている本*1 アメリカの二大宇宙ベンチャー企業となったスペースXとブルー・オリジンの創業からこれまでを描いたノンフィクション ただ、正確に言うと、この2社だけでなく、ポール・アレンとリチャード・ブラ…

長尾天『イヴ・タンギー―アーチの増殖』

タンギーが描く不定形物体について、批評的読解を試みる、博士論文をもとにした著作。 この不定形物体は、指示対象をもたない・言語と交換不可能であるが、三次元イリュージョンとして描かれているイメージである、という特徴付けをして、これが一体何に由来…

柴田勝家『ヒト夜の永い夢』

南方熊楠を主人公に、粘菌をコンピュータとして用いた自動人形=天皇機関少女Mを巡る騒動を描く、昭和伝奇SF 和歌山県田辺で研究生活を送る南方は、ある日、学会の主流派から外れてしまった者たちで結成された昭和考幽学会に参加することになる。 彼らは…

『多元化するゲーム文化と社会』(一部)

全部読んだら、ブログに書こうかなと思っているといつまでも書けなくなってしまうので、読んだものだけでも 全14章、コラムも10本以上ある中の、論文3本、コラム1本なので、一部も一部にすぎるのだけど…… 第1部と第4部はもうちょっとちゃんと読みたい 序章 …

土屋健『リアルサイズ古生物図鑑 中生代編』

現代の風景写真の中に、古生物のCGイラストを合成することによって、古生物の「サイズ感」を実感することのできる本 本書は、シリーズ第二弾である中生代編 中生代の古生物といえばもちろん恐竜 というわけで、恐竜を多く収録しているが、この本の面白いとこ…

乾敏郎『感情とはそもそも何なのか』

日本語で読める本で、自由エネルギー原理についてわりと詳しく説明している本だと聞いて、読んでみた で、そのあたりがまとまっていてとても面白かった 筆者は、マー『ビジョン』の翻訳者でもあり、川人光男とも共同研究していたりする人。認知神経科学者? …

みんなのミュシャ展

bunkamuraでやっている「みんなのミュシャ展」行ってきた いつもと違って、メモをとっていなかったので、あまり作品単位のコメントはなしでざっくりとした感想 1.序――ミュシャ様式へのインスピレーション ミュシャが子供の頃に描いていた絵や、キリスト教関…

スティーブン・ミルハウザー『十三の物語』

タイトル通り、13篇の作品を集めた短編集 「オープニング漫画」「消滅芸」「ありえない建築」「異端の歴史」の4つのテーマに分かれている。 「ありえない建築」とか「異端の歴史」とかに入っている作品は、わりとSFっぽい作品。サイエンス寄りのSFではなくて…

布施英利『構図がわかれば絵画がわかる』

美術における構図入門、といった感じの新書 タイトルに「絵画」とあるが、取り上げられる作品の中には、写真、彫刻、建築、庭園も含まれており、美術作品と言った方がより正確。 最初のStep1~Step3が「平面」「奥行き」「光」で、最後のStep4が、筆者の専門…

発表内行為?

追記(20190806) twitterで色々書いたので追記 長い上に、色々紆余曲折するので、結論としては最後に引用しているakadaさんの見てくださいこの記事だけだとうまく伝わっていないだろうけど、自分が何にそんなに引っかかっているのか改めて気付いたこととし…

日経サイエンス2019年9月号

日経サイエンス 2019年9月号(恐竜 その姿と動き)出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2019/07/25メディア: 雑誌この商品を含むブログを見る 特集:恐竜 その姿と動き 実物化石が語る新たな恐竜像 内村直之/古田 彩 「恐竜博2019」紹介記事 ディノ…

エリック・R・カンデル『なぜ脳はアートがわかるのか―現代美術史から学ぶ脳科学入門』

神経科学の大家であるカンデルが、主に抽象絵画を対象に、芸術と神経科学を結びつけて論じている本。 なお、カンデルは、美術と神経科学について他にも著作がある。もともと、記憶や学習について研究しており、それでノーベル賞も受賞しているが、芸術との関…

Bence Nanay『知覚の哲学としての美学 Aesthetics as Philosophy of Perception』3章

知覚の哲学と美学の両方を専門とするナナイによる美学の本 知覚の哲学に出てくる概念(主に「注意」概念)を用いていくつか美学の問題に取り組むもの 全部で8章構成になっており、今回は3章「画像Pictures」について 画像の三面性について論じられている。 …