2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

青木淳悟『このあいだ東京でね』

読み方が分かってきたというか慣れてきたというか、青木淳悟が読めるようになってきた気がする。 縮尺というかカメラのポジションというか、そういうものがいつのまにかぐいぐいと動かされていく感覚がすごい。磯崎憲一郎にもちょっとあるかもしれないこの感…

樺山三英『ハムレット・シンドローム』

まさかの、樺山三英の新作はガガガ文庫。 『ジャン・ジャックの自意識の場合』*1よりはだいぶ難易度(?)が下がり、読みやすくなっているが、めくるめく樺山ワールドが繰り広げられている。 切り立つ崖に建つ怪しげな城の中で、ハムレットを演じ続ける男。…

社会学の名著30

ちまちまと、隙間の時間に読んでいくのにちょうどよかった。 社会学ってこんなことやってるのねーという感じ 社会学入門とか読むよりも、色々知ることが出来るかも なんか名前は知ってたけどーっていうのが取り上げられていて、まあよかった社会学の名著30 (…

中島一夫『収容所文学論』

これが批評って奴なんだなーと思った。 いわゆる批評と呼ばれる、柄谷行人とかすが秀美とか読んだことないからなー。 かなり全般的に、マルクスの価値形態論に依拠していて、それを使って色々と読んでいくというのは、なんか面白いなあと思う。何でマルクス…

『RATIO』01〜04

図書館行ったら、RATIOあったし! 3巻と4巻を借りる。 図書館には4巻までしかないが、今のところ6巻まで出ている。鬼界先生の論考は5巻、安藤馨は6巻のようだ。 今まで本屋では、戸田山・伊勢田連載以外わりとスルーしていたのだけど、よくよく眺めて…

奧泉光『ノヴァーリスの引用』

まだ、『グランド・ミステリー』や『鳥類学者のファンタジア』のようにぶっとんではいないけれど、ミステリかと思ったら次第にホラーだったり幻想小説だったりジャンルが混淆していく感じは既にある。 記憶の不確かさ、夢と過去。 そして死を巡る考察。 その…

青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』

少し前に読み終わっていたのだけど、感想書くの忘れていた。 でも、感想書くの難しいな。 同時収録されてる「クレーターのほとりで」が面白かった。歴史を描き出してる感じ? 表題作も面白かった。 何が面白いのかよく分からないのだけど、不思議と読まされ…