2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『日経サイエンス2019年10月号』

特集:カンブリア前夜 超常識の宇宙推進システム マッハ効果スラスター S. スコールズ 道具使用の起源を探る 霊長類考古学 M. ハスラム 日経サイエンス2019年10月号(カンブリア前夜/『天気の子』の空)日本経済新聞出版社Amazon 特集:カンブリア前夜 生命爆…

クリスチャン・ダベンポート『宇宙の覇者ベゾスvsマスク』

イーロン・マスクのログインパスワードが書かれている本*1 アメリカの二大宇宙ベンチャー企業となったスペースXとブルー・オリジンの創業からこれまでを描いたノンフィクション ただ、正確に言うと、この2社だけでなく、ポール・アレンとリチャード・ブラ…

長尾天『イヴ・タンギー―アーチの増殖』

タンギーが描く不定形物体について、批評的読解を試みる、博士論文をもとにした著作。 この不定形物体は、指示対象をもたない・言語と交換不可能であるが、三次元イリュージョンとして描かれているイメージである、という特徴付けをして、これが一体何に由来…

柴田勝家『ヒト夜の永い夢』

南方熊楠を主人公に、粘菌をコンピュータとして用いた自動人形=天皇機関少女Mを巡る騒動を描く、昭和伝奇SF 和歌山県田辺で研究生活を送る南方は、ある日、学会の主流派から外れてしまった者たちで結成された昭和考幽学会に参加することになる。 彼らは…

『多元化するゲーム文化と社会』(一部)

全部読んだら、ブログに書こうかなと思っているといつまでも書けなくなってしまうので、読んだものだけでも 全14章、コラムも10本以上ある中の、論文3本、コラム1本なので、一部も一部にすぎるのだけど…… 第1部と第4部はもうちょっとちゃんと読みたい 序章 …

土屋健『リアルサイズ古生物図鑑 中生代編』

現代の風景写真の中に、古生物のCGイラストを合成することによって、古生物の「サイズ感」を実感することのできる本 本書は、シリーズ第二弾である中生代編 中生代の古生物といえばもちろん恐竜 というわけで、恐竜を多く収録しているが、この本の面白いとこ…

乾敏郎『感情とはそもそも何なのか』

日本語で読める本で、自由エネルギー原理についてわりと詳しく説明している本だと聞いて、読んでみた で、そのあたりがまとまっていてとても面白かった 筆者は、マー『ビジョン』の翻訳者でもあり、川人光男とも共同研究していたりする人。認知神経科学者? …

みんなのミュシャ展

bunkamuraでやっている「みんなのミュシャ展」行ってきた いつもと違って、メモをとっていなかったので、あまり作品単位のコメントはなしでざっくりとした感想 1.序――ミュシャ様式へのインスピレーション ミュシャが子供の頃に描いていた絵や、キリスト教関…

スティーブン・ミルハウザー『十三の物語』

タイトル通り、13篇の作品を集めた短編集 「オープニング漫画」「消滅芸」「ありえない建築」「異端の歴史」の4つのテーマに分かれている。 「ありえない建築」とか「異端の歴史」とかに入っている作品は、わりとSFっぽい作品。サイエンス寄りのSFではなくて…

布施英利『構図がわかれば絵画がわかる』

美術における構図入門、といった感じの新書 タイトルに「絵画」とあるが、取り上げられる作品の中には、写真、彫刻、建築、庭園も含まれており、美術作品と言った方がより正確。 最初のStep1~Step3が「平面」「奥行き」「光」で、最後のStep4が、筆者の専門…

発表内行為?

追記(20190806) twitterで色々書いたので追記 長い上に、色々紆余曲折するので、結論としては最後に引用しているakadaさんの見てくださいこの記事だけだとうまく伝わっていないだろうけど、自分が何にそんなに引っかかっているのか改めて気付いたこととし…

日経サイエンス2019年9月号

特集:恐竜 その姿と動き 実物化石が語る新たな恐竜像 内村直之/古田 彩 恐竜たちの走りを再考する 出村政彬/古田 彩 協力:宇佐見義之/平山 廉/ 久保 泰 トリケラトプスの本当の歩き方 古田 彩 協力:藤原慎一 デング熱ワクチンの混迷 抗体依存性感染増…

エリック・R・カンデル『なぜ脳はアートがわかるのか―現代美術史から学ぶ脳科学入門』

神経科学の大家であるカンデルが、主に抽象絵画を対象に、芸術と神経科学を結びつけて論じている本。 なお、カンデルは、美術と神経科学について他にも著作がある。もともと、記憶や学習について研究しており、それでノーベル賞も受賞しているが、芸術との関…