『日経サイエンス2019年10月号』

特集:カンブリア前夜

生命爆発の導火線 エディアカラ生物の進化  R. A. ウッド

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カンブリア爆発よりも前、エディアカラ紀から動物がいただろうという話で、ただ、最古の動物かというのはバイオマーカーからそう言われているだけなので、当然異論もある、と
ここでは、クロウディナっていうのが、おそらくサンゴのように礁を作っていただろう、という話
あと、当時の海の酸素量調べて、骨作るのと酸素(エネルギー)関わっていたのではないかとか

最古の左右相称動物 モンゴルで生痕化石を発見  中島林彦 協力:大路樹生

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名古屋大学の大路はもともとウミユリの研究者だったが、研究者人生も後半に入った頃に、さらに研究テーマを増やそうと思い、カンブリア紀の農耕革命の謎を研究し始める
カンブリア紀になって動物が穴を掘り始めたことを農耕革命と呼ぶのだが、これが地下の有機物を海中に放出したことになったのではないか、とも考えられている
あと、エディアカラまでは、微生物のマットががあって、他の生物はこのマットの上にいたっぽいのだけど、カンブリア紀に入って、バイオマットを食い破ることができるようになったのか、なんかの要因でバイオマットがなくなったのかは分からんけど、地面掘れるようになった、と
で、モンゴルのエディアカラ紀の地層からも、穴の生痕化石を発見して、エディアカラ紀の頃からもうそういう動物いたのでは、と
今後、シベリアがまだ発掘されてないところ多いから、調べるよ、みたいな話
シベリアとかナミビアとかが、エディアカラ紀の地層あるみたい

超常識の宇宙推進システム マッハ効果スラスター  S. スコールズ

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本文でも、トンデモ一歩手前、くらいのことが書かれていた
慣性の法則に関わる「マッハの原理」(その名の通り、提唱したのはマッハ)というのを利用して、推力を生み出すという代物らしいが、原理は説明読んでもよく分からなかった。
とある老物理学者と、たまたまその隣に研究室を構えることになった研究者と2人で研究しているらしい
NASAから研究資金を得ているのだけど、NASAの中に、化学エンジン、イオンエンジン以降、新しいエンジンというものが全然開発されていないので、新しい仕組みの研究開発に資金援助するよ、みたいな枠があるらしくて、それを得ている1つ
他には、ソーラーセイルにレーザーあてる、スターショット計画もそうだし、原子力推進とかの研究も、同じ資金援助を受けているらしい
SFと科学の境界すれすれを狙うプロジェクト
で、このマッハ効果スラスターは、正直、ほんとにうまくいく奴なのか今んところ分からん、という代物

道具使用の起源を探る 霊長類考古学  M. ハスラム

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今まで、考古学の対象は人類が作ったものだったけど、霊長類だって道具を作ることが分かってきたわけで、それで考古学やってもいいだろ、と
人類の歴史を考える時に、現在のチンパンジーと比較することがあるけれど、現在のチンパンジーと過去のチンパンジーの行動が同じだったかどうかもわからんのでは、と
実際に、道具を使っているサルの活動区域を掘り返してみると、かつて使われていた石が発見できるみたい
もちろん、そんななので、まだものすごく古い時代まで遡れているわけではないけれど
ちょっと面白かったのは、あるサルが、石の平たい面を使って硬い木の実を割っていたりするのだけど、それによって石が剥離したものがでてくることがある。これ、このサルは全く使っていないのだけど、初期人類の石器に似ている、と。なので、初期人類も、当初はこれ石器として使っていたわけではないかもしれない、とかなんとか。