Youtubeで2週間限定無料配信なるものをやっていたので見てみた。
昔、小学生だった頃に劇場で見たことがあるが、それ以来の鑑賞のような気がする。パンフレットを持っていて、度々見返していたから、大雑把な内容は認識していたが、映画そのものの記憶はほぼなくなっていて、正直、初見といってもいいような状態ではあった。
本作は結構特撮ファンからの評価の高い作品、というように認識しているが、実際見てみたら「これ、確かにすげーな」となった。
自衛隊の全面協力を取り付けたことでも有名だが、大人になった目で見てみると、怪獣映画というより自衛隊映画だな、と言ってしまいたくなるくらい、自衛隊が出てくる。というか、各種車両の走行シーンがやたらと多い。まあ、撮りたいし見たいよな、という気持ちは分かる。
もちろん、怪獣特撮パートもかなりよい。
特に印象に残ったのは、仙台・霞目飛行場で、ガメラとレギオンが取っ組み合いしている横で輸送ヘリコプターが離陸するシーン。あれ、合成とかじゃなくて、怪獣の後ろでラジコンヘリ飛ばしている、という認識でいいんだよね? すごい。
群体レギオンって、目があんなにぎょろっとしていたのか
札幌出身者としては、やはり札幌シーンは見ていて楽しい
というか、ほぼほぼ札幌映画では? 青少年科学館、テレビ塔、大通公園、すすきの、狸小路……
すすきのでは、有名なニッカウヰスキーのビルの倒壊シーンがあるが、しかし、やはりロビンソンに草体できたのがテンションあがる。「ロビンソンだー!」ってなるw
それから地下鉄も当然ながら古い車体が出てきて、昔の地下鉄だーってなるし、その上、運転席視点でトンネル見れるのも楽しい。
主人公である水野美紀が青少年科学館の学芸員で、青少年科学館が度々出てくるのも面白い。
最後に雪まつりまで出てくる
仙台も出てくるが、自分が仙台全く知らないせいかもしれないが、仙台の施設の登場少なかった気がする。個別のビル等が壊されるのではなく、一気に全消滅だったので、「あ、あのビルがガメラに壊されてる!」みたいなのがなかった気がする。
その後、もう一つくらいどこかの都市にいくのかなと思ったら、最終決戦は、足利市近郊から始まって、群馬・埼玉県境くらいまでであった。あと、最後に出てくる名崎送信所というところ、今調べてみたら古河だった。
そんなわけで、こう地元の名所が色々出てくるという意味で、圧倒的に札幌映画だった。
主人公を水野美紀が演じているのだけど、何というかこう、スカートが短い
机の上に座って脚を組んでいたり、といった脚を見せるシーンがいくつかあるが、本人はそういうことに頓着していない、というようなキャラづけだった。まあ、登場する男性登場人物たちも気にしてないけど。
ところで、平成ガメラシリーズに一貫して登場するヒロインとして藤谷文子がいる。自分は平成ガメラシリーズは全て劇場で見ていてパンフレットをもっているので、それにより、藤谷文子が出演していたことについてはよく覚えているのだが、先ほど書いた通り、映画そのものの記憶はかなり薄れていたため、動いて喋るとこんな感じだったのか、という感想。
そういえば、90年代の映画って、自分も既に生まれていてリアルタイムで見ていたわけだけど、それゆえに、改めて見た時にその古さに結構驚くことが多い。
例えば、キャプションとかになんかこう「古い映画だなー」と思わせるものがあった。オープニングで出てくるスタッフやキャストのキャプションが手書き(風?)だったり。
スタッフロールを見ていて驚いたこと
出演者に鈴井貴之、安田顕、明石英一郎がいる!
ガメラ2って1996年の映画だぞ?
完全にチョイ役で出演していたらしい。
ググってみると、ミスによりクレジットはされていないが、大泉洋も出演していたらしい。
まあ自分は「水曜どうでしょう」ミリ知ら勢なので、そこまで感動はしないけど、驚きは驚き。
あと、たぶんエキストラ関係だと思うのだけど、ネルケプランニングもクレジットされていた。
金子修介監督インタビュー
自衛隊映画と呼ばれるのは心外らしい。すみません。
あくまでも憲法9条のもとでの自衛隊を描いている、とのことで、実際その点、専守防衛に基づく出動であることを官房長官が述べているシーンがあったりする。また、出動前に、怖くなったら逃げてもいい、と部下に声をかけるシーンもあることなどは、見ている時にも気付いてはいた。
また、水野の「ご無事で」のシーンも含め、90年代だから撮れた映画であって、今だったら違うものになっただろう、とも(ソ連崩壊後に撮ったから、北からの侵略がソ連の暗喩にならずにできたとか。当時、雪の中の自衛隊を見ながら、二・二六だなと冗談を言ったりしたが90年代なのでそれで済んだ。今は無理、とか)
自衛隊を撮影する際に気にかけたこととして、架空の兵器を出さないこと、というのがあって、どういうことだ? と思ったら、ゴジラは、架空のミサイルを自衛隊車両に搭載したことで、以後、協力NGになったことがあったらしい。
水野美紀のミニスカートについても言及があった。
特撮について
特撮でない普通のアクションでも、引きと寄りでダイナミズムを出すが、特撮の場合、怪獣全体を映す大ロング、怪獣への寄り、さらに人間への寄りと3段階できる、と。
ガメラ2の場合、霞目飛行場のシーンや、ジープの車窓からガメラが見えるシーンなど、人間と怪獣が交互に映るシーンが多い。