2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ちくま日本文学001 内田百閒』

『文豪ナンセンス小説選』 - logical cypher scape2を読んだら面白かった作家として、『ちくま日本文学016 稲垣足穂』 - logical cypher scape2に引き続き、今度は内田百閒を読んでみた。 内田百閒については、夏目漱石の弟子の一人ということしか知らず、作…

『ちくま日本文学016 稲垣足穂』

以前、大正時代について少し読んでいたころから、稲垣足穂が気になっていたので、読むことにした。 前半、メルヘン・ファンタジーっぽい作品がおかれ、続いて私小説・日記っぽい作品があって、「山ン本五郎左衛門只今退散仕る」がどんとあって、最後はエッセ…

トニ・モリスン『ソロモンの歌』(金田眞澄・訳)

ミルクマンとあだ名される青年が、自分の家族のルーツを探し出す話 と一応まとめられるが、ほんとはもう少し複雑 呉明益『自転車泥棒』(天野健太郎訳) - logical cypher scape2につづいて、プロットが面白い系文学だった。本作については橋本陽介『ノーベ…

呉明益『自転車泥棒』(天野健太郎訳)

失踪した父親とともに消えた自転車を探す過程で、自転車の持ち主たちに隠された過去にふれていく物語 台湾文学を読むのは甘耀明『鬼殺し』(白水紀子・訳) - logical cypher scape2に続いて2作目 (次に台湾文学読むとしたら本作かなあと目星はつけていた…

SFマガジン2025年2月号

2025オールタイム・ベストSF結果発表 「アフター・ゼロ」 グレッグ・イーガン/山岸 真訳 「陽の光が届かなくなった年」 ナオミ・クリッツァー/桐谷知未訳 「やけにポストの多い町」 大木芙沙子 ヴェルト 第二部 第四章 吉上 亮 日韓SF作家対談 今、SFを書…

高原英理編『川端康成異相短篇集』

『文豪ナンセンス小説選』 - logical cypher scape2に引き続き日本文学。 おおよそ大正から戦前昭和くらいの作品を読んでみようかなあという気持ちがあり、横光利一とかが気になりはじめていた。 川端康成は今まで全く読んだことがなく、もしかしたら教科書…

『文豪ナンセンス小説選』

ちょっと昔の日本文学を読んでみようかなと思い始めていて、つらつらと図書館で検索をかけていたら見つけた本。1987年刊行の本である。 「ナンセンス」というのは最近だとあんまり使われないので、ニュアンスをつかみ取りにくい。このアンソロジーに収録され…