アレステア・レナルズ『銀河北極』(一部・再読)

以前読んだ時のは以下。
アレステア・レナルズ『銀河北極』 - logical cypher scape2

「銀河北極」

主人公は、貨物船の船長で、船の修理に立ち寄った小惑星帯で海賊に襲撃される。この海賊、頭が豚だったりする。
で、部下の裏切りによって、積荷(冷凍睡眠している客)を奪われる。
主人公と、海賊から離反した海賊の部下とがタッグを組んで、裏切り者と積荷を追う。
主人公2人組が女性同士なので、シスターフッドものといえないこともない?
で、何万年も追いかけっこを続ける、という謎のタイムスケールの話

ターコイズの日々」(『銀河北極』より)

ノヴェラなので、結構長めの作品
レナルズ版ソラリス、みたいな
レナルズのレヴェレーション・スペースには、パターンジャグラーという海洋微生物が出てくる。群体をなしていて、知性は持たないとされるが、膨大な情報アーカイブとなっている。パターンジャグラーの海に入ってきた知的生命体の神経パターンを読み取り、その記憶などを保存する。そのまま、パターンジャグラーに吸収されてしまう場合もある。
ターコイズ星は、パターンジャグラーの生息する海洋惑星で、他の惑星との交流はほとんど行われていない。
主人公は、パターンジャグラー研究者の姉妹なのだが、100年ぶりに交易船が近付いてきた日の夜、パターンジャグラーがこれまでに見たことない活動を示したので、(この姉妹に遊泳許可は下りていないのだが)パターンジャグラーの海を泳ぐ。そして、姉はそのままパターンジャグラーに取り込まれて、戻らぬ人となった。
2年後、件の交易船がターコイズ星に到着する。
彼らはパターンジャグラーを研究している財団で、ターコイズ星での研究を視察したいと申し出てくるが、何やら怪しげ。
実は、ターコイズ星のパターンジャグラーの海を、かつて、独裁者だった男が泳いだことがあり……ということが明かされる。
パターンジャグラーという特異な情報アーカイブを介して、死者(主人公の姉や、独裁者の男)との交流や復活はできるのか、みたいな話(まあ、できる・できないの話でいうとできるので、それを阻止するかどうか、というのがクライマックスになってくるが/あと、主人公の姉についていうと、死んでいるのか、それともパターンジャグラーの中で生きているのか、ということかも)。
一番盛り上がりどころのはずの海でのチェイスシーンが、派手さに欠けるところはあるものの、やはりレナルズ作品は、絵的に映えるシーンが多いなあ、と思う。
パターンジャグラー間の情報伝達を担う飛行生物の群れとか
ウルトラ族の交易船がやってくるので、祭りになるとか
モートという、パターンジャグラー囲い込み施設と、その施設の爆破シーンとか
パターンジャグラー自体も、普段は静的なのだが、活発化すると構造体がでてきたり、人に襲いかかってきたりするし。