最近読んだ文学

以前、文学読もうかという気持ち - logical cypher scape2という記事を書いたが、
2ヶ月ほど経ち、日本戦後文学について、自分の中で一段落ついてきたので、これに該当する奴をリンクしておく。
なお、上記の記事を書いたよりも前のものも含む。

日本文学(戦後)

青木淳編『建築文学傑作選』 - logical cypher scape2
古井由吉『杳子・妻隠』 - logical cypher scape2
古井由吉『木犀の日 古井由吉自薦短編集』 - logical cypher scape2
安岡章太郎『質屋の女房』 - logical cypher scape2
『戦後短篇小説再発見4 漂流する家族』 - logical cypher scape2
小島信夫『アメリカン・スクール』 - logical cypher scape2
『戦後短篇小説再発見 6 変貌する都市』 - logical cypher scape2
庄野潤三『プールサイド小景・静物』 - logical cypher scape2
『戦後短篇小説再発見10 表現の冒険』 - logical cypher scape2
『戦後短篇小説再発見18 夢と幻想の世界』 - logical cypher scape2
島尾敏雄『夢屑』 - logical cypher scape2
島尾敏雄『その夏の今は・夢の中での日常』 - logical cypher scape2
島尾敏雄「離脱」色川武大「路上」古井由吉「白暗淵」(『群像2016年10月号』再読) - logical cypher scape2
澁澤龍彦『高丘親王航海記』 - logical cypher scape2
『建築文学傑作選』と『杳子・妻隠』は1月の記事。『木犀の日 古井由吉自薦短編集』から9月の記事。
もう少し読む予定のものもあるが、まあ大体こんなところで。
庄野潤三島尾敏雄を知ることができたのが収穫。
また、小島信夫も読むことができて、その重要性が分かった気がする。
(最後の澁澤龍彦を除くと)短編ばっか読んだので、いずれ長編も読んだ方がいいかなと思いつつ、短編で色々読むのが楽しい。
『戦後短篇小説再発見』はとりあえず18巻中4巻を読んだが、もうちょっと他にも読んでみてもいいかなあというのもあるし、あるいは、特定の作家縛りでもう少し読むことも考えられるし……。

日本文学(女性)

藤野可織『おはなしして子ちゃん』 - logical cypher scape2
藤野可織『いやしい鳥』 - logical cypher scape2
藤野可織『来世の記憶』 - logical cypher scape2
まあ、「日本文学(女性)」というか、単に藤野可織読んだだけだが。
『おはなしして子ちゃん』は去年の12月。
あと、『ピエタとトランジ』も文庫が出たので近いうちに読む予定。

海外文学

さて、日本文学について一区切りつけて、これから海外文学に手を出すかなと思っている。
既に色々と読みたいタイトルは考えていて、日本文学は短編メインだったのに対して、海外文学は長編メインになりそうなので大変そうだけど、12月から1月にかけて読んでいきたい。
で、ちょっとばかり参考にしてみようかなと思って、池澤夏樹『現代世界の十大小説』を気になったところだけ拾い読みした。
また、藤野可織がインタビューで好きな作品の一つに『悪童日記』を挙げていて、ブクマカが好きな小説ベスト108でも『悪童日記』が驚きの1位になっていて、タイトルは知ってるけどどんな作品なんだろと気になっていたところ、本書で取り上げられているようだったので、そこも読んでみた。
第3部に出てくる『老いぼれグリンゴ』『クーデター』『アメリカの鳥』が気になった。
なお、以下に取り上げられている10作のうち、『百年の孤独』『悪童日記』を除く8作は、池澤夏樹編集の『世界文学全集』に収録されている。というか、この『現代世界の十大小説』自体が『世界文学全集』を編集したこときっかけで書かれている。

第1部 「民話」という手法
 第1章 マジックなリアリズム――ガルシア=マルケス百年の孤独
 第2章 「真実」だけの記録――アゴタ・クリストフ悪童日記
第2部 「枠」から作り直す
 第3章 恋と異文化――ミルチャ・エリアーデ『マイトレイ』
 第4章 名作を裏返す――ジーン・リース『サルガッソーの広い海』
 第5章 野蛮の復権――ミシェル・トゥルニエ『フライデーあるいは太平洋の冥界』
第3部 「アメリカ」を相対化する
 第6章 国境の南――カルロス・フエンテス『老いぼれグリンゴ
 第7章 アフリカに重なるアメリカ――ジョン・アップダイク『クーデタ』
 第8章 正しい生きかたを探す若者――メアリー・マッカーシーアメリカの鳥』
第4部 「体験」を産み直す
 第9章 消しえない戦争の記憶――バオ・ニン『戦争の悲しみ』
 第10章 闇と光の海――石牟礼道子苦海浄土