THE NEXT GENERATIONパトレイバー第5章

THE NEXT GENERATIONパトレイバー第3章 - logical cypher scapeに引き続き、劇場で見てきた。第4章は見にいかなかった。
今回はカーシャ回ということで、見ないわけにはいかなかった


1つの章につき基本的には2つのエピソードが入っているTNGパトレイバー
今回は、エピソード8遠距離狙撃2000とエピソード9クロコダイル・ダンジョン
エピソード8が超シリアス、エピソード9がいつもの特車2課的な奴だった

エピソード8 遠距離狙撃2000

監督:辻本貴則
エピソード4と同じ辻本監督
来日中のロシア高官が、狙撃される。後任者が再び来日するにあたって、FSBから外事に対して、特車2課に研修中のカーシャを狙撃対策にあたらせるよう話がいく。
カーシャはFSBでマークスマン(選抜射手)だったのだが、その時の教官こそが、今回、相対することになったスナイパー(セルゲイ)だった。
フルネームだと、セルゲイ・ステパノヴィッチ・トウゴウで「赤いゴルゴ」と異名されていたり、第2小隊の面々がゴルゴの眉毛ともみあげつけてノリノリだったり、と前半は笑いどころもあるのだけど。
佑馬が、ミリオタのところを発揮して、現場に残された弾と薬莢から、使われた銃を特定してたり、カーシャの元に特別に届けられたドラグノフの零点補正するのを手伝ったりしている。ミリオタってだけでそんなことできんの? って思ったけど、珍しくかっこよかったw
で、「そのライター男物だよな」って佑馬が声かけて、カーシャが「盗んだのよ」って言って不敵に笑ってみせる、とか、ベタな思わせぶりセリフがあって、楽しい!
もちろんセルゲイから盗んだんだけど、そのシーンの数分後には、そのセルゲイのライターを盗んだであろう時の回想シーンが挟まれて、何も思わせぶりじゃなかったけど。
で、その後、カーシャがひとり、狙撃ポイントを探して、東京の埋め立て地(モノレールのあたり)を歩き回るシーンが延々と続いて、ここがもうとてもよい!w
セルゲイから言われた言葉を思い出しながら、狙撃ポイントとなりそうな場所をバイクで回って、距離とかを地図に書いていく。
いちいちかっこいい構図になっていて。カーシャが、フレームアウトしてまたフレームインしてくるカットが少なくとも2つあった(徒歩とバイクと)*1
画面の下方で、振り返ってたたずむカーシャ、とか。
あと、屋上に寝転がっているカーシャを、上下反転して映している奴な! 寝転がっているのに空を飛んでいるようにも見える!
なんなの、この、「かっこいいでしょ、かっこいいでしょ」みたいな絵の数々
それでいて、カーシャがとびきり美人で、物憂げな表情しながらおかっぱ前髪を風に乱されたりしているものだから、もはや「いい」としか言えなくなる、というw
スナイパー対スナイパーのシーンも見せる
警察無線を傍受しているセルゲイに、無線で話しかけるカーシャ。
わざと自分の位置をアピールすることで、カーシャのリアクションをさそって、カーシャの位置を把握するセルゲイ。
っていうか、そのあと、撃ちあいになるとは思わなかった。「ワンショットワンキル」とか言ってかっこつけてた御酒屋さん乙
セルゲイのアンチマテリアルライフルは当たったら強いけど、次弾撃つのに時間かかって、その間にカーシャがドラグノフで何発も撃ち込んでた。
最後、いつものように銃剣の訓練をするが、いつもとは明らかに様子が違うカーシャ。後藤田さんが、ロシアのタバコ渡して、ロシアのことわざ言って去っていく。


カーシャの色々と細やかな表情が見れた。太田さんの演技がよい。
太田さんは元々、アクションは全然やったことがなかったらしいが、あれだけ動けるようになったらしい(カーシャのアクションは主にエピソード4で、8はそれほどないけど)
また、モスクワに住んでいたことがあるらしく、ロシア語もうまい(かどうかロシア語知らない自分には本当のところは判断できないが)。

父親が日本人で母親がロシア人のハーフ。幼少期に2年間モスクワで過ごす。喋れる言語は日本語、ロシア語、英語(現在も母親との会話はロシア語)。
(中略)
2009年1月に松田龍平と結婚し、同年7月に第1子となる長女を出産
太田莉菜 - Wikipedia

第3章見た後も、Wikipedia調べて、21歳の時に結婚して、5歳の娘がいるのか! って驚いたんだけど、すっかり忘れてて、またWikipedia見て「そういえばそうだった」ってなったんで、ここにメモっておく。


ゲスト出演は、高島礼子で、外事の人やってた。こっちもタバコ吸うし、ほんと喫煙シーン多い作品だな

エピソード9 クロコダイル・ダンジョン

監督:田口清隆
TVシリーズの「地下迷宮物件」とOVAシリーズの「ダンジョン再び」を下敷きにしたエピソード。TVアニメとOVA見てないので、これ見終わった後に知った。
後で見てみたら、セリフとか小道具とか展開とか、この2つの話を混ぜつつ、結構そのまま使っていた。
もちろん、違うところも多々あり。
そのまま使っているところでも、シゲさんに、かつておやっさんが言っていたセリフを言わせて、「とおやっさんは言っていた」みたいにしているところもあった。


特車2課のある埋め立て地の地下には、かつて埋め立て工事をしていた時に掘られた道がたくさんあってダンジョンと化している。で、そこには、時価20億円の真珠を産み出すシロワニがいるらしい、と。
で、シゲさんが地下への穴を塞げと厳命したのにもかかわらず、整備班4名がこっそり探しに行って行方を絶ってしまう。
で、佑馬が第二小隊を率いて、彼らを探しに地下へ潜る。
隊員それぞれが小型カメラを頭に装着して、スクリーンを4分割してそれぞれのカメラの映像を映して、ささいなことでみんなが怯えたり騒いだりして、なんかバラエティ的なとこも感じさせるようなノリで進む。一番怯えてるカーシャかわいいw
通信機と発信器を失い自分たちも迷子になりつつ、山崎、大田原という犠牲を出しながらも、整備班4名を発見。しかし、佑馬はさらに真珠探しに進もうとする。元々、整備班4名のグルだったのである。元になったエピソードに出てきた地下の部屋も出てくる。
佑馬に反対する明、カーシャ、御酒屋に対して、「ゲームの筐体買いたいって言ってたよな」「ドカティ欲しいんだよな」「また家族揃って暮らしたいですよね」と言ってダークサイドに堕としていく
欲望に負けてキャラ崩壊する第2小隊メンバー、っていうか主にカーシャ。
真珠の山を目の前にして、みんながそれぞれ真珠をかき集めているところで、(真珠に対して)「お前が一番だ」とかのたまっているカーシャ。
互いに銃を突きつけあうシーンで、目がいっちゃってるカーシャ。
おお、エピソード9も実はカーシャ回だった!!
第5章は、どシリアスカーシャから、キャラ崩壊カーシャまで、幅広く楽しめる素晴らしい回だった。


最後に出てくる恐竜の作り物感満載のところもまたなかなかw


ところで、どこに出てたのか分からないのだけど、クレジット見てたら里中あやの名前を見かけた。10年ぶりくらいに名前見たので、ググってみたら、2013年に芸能界引退してた。(TNGパトレイバーは、去年撮影してる。もう撮影自体全部終わってるっぽい)


*1:道がつづら折りみたくなっているところで、端がフレームの外になるような構図にしているから、歩いてるだけのに一回画面の外に消えて、また戻ってくるように見える