『小説すばる2018年10月号』

ちょっと前の号だけど、SF特集だったので気になっていた
年明けからしばらく、小説を読んでいくぞという気持ちになっているので、ようやく手に取った。
下記目次は、SF特集部分のみ

【2大SF新連載】
佐々木譲「抵抗都市」
・連載スタート記念 佐々木譲インタビュー (聞き手・構成/忍澤勉)
小川哲「地図と拳」
・巻頭カラーコラム「作家の目」にも小川氏が登場!

ショートショートSF新連載】 石川宗生 素晴らしき第28世界 代理戦争

【SF読切】
樋口恭介 輪ゴム飛ばし師
草野原々 【自己紹介】はじめまして、バーチャルCTuber真銀アヤです。
吉田エン ヴェスタの半神
高橋文樹 pとqには気をつけて
筒城灯士郎 ベイビートーク
八杉将司 友達のタイムパラドックス

【最新SFガイド】
大森望 新世代が作るSFの現在

小説すばる2018年10月号

小説すばる2018年10月号

石川宗生 素晴らしき第28世界 代理戦争

体中から小さな動物が現れるようになってしまった男の話
キリンだのゾウだのが鼻の穴とかから出てきたり、表面を走り回ったりする。それが次第にヒトへと変わっていく。

樋口恭介 輪ゴム飛ばし師

輪ゴムにこだわりをもつ人物が出てくるの『ゲームの王国』を想起してしまう
輪ゴムは世界だ

草野原々 【自己紹介】はじめまして、バーチャルCTuber真銀アヤです。

二人称心の哲学小説
Ctuberというのは、意識を配信していて、視聴者配信者の意識に同期する。
命題的態度が云々とか、ウィトゲンシュタインの「言語の限界が世界の限界」とかの話を絡めつつ、心の起源は自己紹介にあるという話を展開している。

吉田エン ヴェスタの半神

すごいコンピュータによる監視社会が完成している近未来に、偶然出会った仲間たちと、反乱を企てる話

高橋文樹 pとqには気をつけて

フィリップ(p)とクエンティン(q)とが別々の場所から出発して出会うまでを描く、明らかに数学の点pと点qをモチーフにしたと思われる物語から始まる。その物語は、とある学者が書いた「pとqには気をつけて」という短編小説
その学者は、概念の人権を唱えたことで有名になったのだが、彼が若い頃に書いた作品。
この文章全体は、訳者解説的な位置づけで、その学者の教え子たる「私」が、この小説を翻訳することになったことで、先生にあるプライベートな質問をしたという話になっている。
チューリングのことをモチーフにした話かな、という感じ

筒城灯士郎 ベイビートーク

ダジャレSF

八杉将司 友達のタイムパラドックス

子供の頃出会った不思議な友人に教えてもらったタイムパラドックスのお話
その友人は実は未来の……