2014年まとめ

普段、1年を振り返って系の記事は書いてないのだけれど、今年はちょっと書いてみるかと思うことがあったので、書いてみた。
主にこのブログに書いたことについて。多少、このブログでは書かなかったことについても触れてるけど。

読書

実は今年は、年始に「1年で70冊読む」という目標を個人的に設定していた。
今まで、1年間で何冊くらい読んだか、というのを年末に数えたりはしてたけど、数値目標を設定したのは、今年が初めてだった。
なんか微妙な冊数だけど。
以前これくらい読んでたのが、ここ数年は50冊くらいに落ちていたので。
結果は、67冊
結果的に目標は達成していないのだけれど、11月に洋書を1冊読んでいる。およそ1ヶ月で洋書1冊というのは、自分的には初めてのことで、これは自分にとっては和書3,4冊分に相当するのではないかと思うw


自分は、わりと思いつくまま、あっちへふらふら、こっちへふらふらと、あまり方向性の定まらない読書をしていることが多いのだけど、今年はある程度テーマを定めて読んだと思う。
上半期は、形而上学と科学哲学
下半期は、マンガ論を中心に視覚文化論
夏は、SF


今年、ブクマ数を集めた記事についても
はてなブックマーク - デイヴィッド・M・アームストロング『現代普遍論争入門』(秋葉剛史訳) - logical cypher scape(2014年12月現在59ブクマ、自分の全記事中でも6番目にブクマが多い)
はてなブックマーク - 三輪健太郎『マンガと映画』 - logical cypher scape(同じく43ブクマ)
なので、上半期と下半期のテーマからそれぞれ1つずつあがった感じがする。どちらも注力して書いた記事でもある。

形而上学と科学哲学

1月から6月にかけて
やはり、『ワードマップ現代形而上学』が出ることになったのが1つのきっかけではないかと思う。
読もうと思っていたけれど読んでいなかった『四次元主義の哲学』『過去を復元する』『科学哲学』『実在論と知識の自然化』『反事実的条件法』を読んで、あと科学哲学関連もいくつか読んだ感じ
内井惣七『空間の謎・時間の謎』 - logical cypher scape
キャロル・キサク・ヨーン『自然を名づける』 - logical cypher scape
セオドア・サイダー『四次元主義の哲学』(中山康雄監訳、小山虎、齊藤暢人、鈴木生郎訳) - logical cypher scape
『ワードマップ現代形而上学』鈴木生郎・秋葉剛史・谷川卓・倉田剛 - logical cypher scape
デイヴィッド・M・アームストロング『現代普遍論争入門』(秋葉剛史訳) - logical cypher scape
エリオット・ソーバー『過去を復元する』三中信宏訳 - logical cypher scape
戸田山和久『哲学入門』 - logical cypher scape
H.バターフィールド『近代科学の誕生』 - logical cypher scape
アレックス・ローゼンバーグ『科学哲学』 - logical cypher scape
N.R.ハンソン『科学的発見のパターン』 - logical cypher scape
ラプラス『確率の哲学的試論』(内井惣七訳) - logical cypher scape
八木沢敬『神から可能世界へ 分析哲学入門上級編』 - logical cypher scape
植原亮『実在論と知識の自然化』 - logical cypher scape
グレアム・プリースト『論理学』 - logical cypher scape
デイヴィッド・ルイス『反事実的条件法』 - logical cypher scape

マンガ論を中心に視覚文化論

9月から12月にかけて
(自分は行けなかったけど)5月の応用哲学会で高田さんが、マンガのキャラクター表現についての発表*1をしていて、マンガ論とか美学とか読まなきゃなと思ったのがきっかけで、しかし実際読み始めるのはなんだかんだで9月になってしまった。
一番最後のは、視覚文化論ではないのだけれど、芸術の起源について論じている本で、関心としては一応つながっている。
石岡良治『視覚文化「超」講義』 - logical cypher scape
ティエリ・グルンステン『線が顔になるとき』 - logical cypher scape
鈴木雅雄編著『マンガを「見る」という体験』 - logical cypher scape
三輪健太朗『マンガと映画』 - logical cypher scape
ハル・フォスター編『視覚論』 - logical cypher scape
岩下朋世『少女マンガの表現機構――ひらかれたマンガ表現史と「手塚治虫」 』 - logical cypher scape
佐々木果『まんが史の基礎問題――ホガース、テプフェールから手塚治虫へ』 - logical cypher scape
レフ・マノヴィッチ『ニューメディアの言語』 - logical cypher scape
ノエル・キャロル「映画(movies)の力」(『分析美学論文アンソロジー』より) - logical cypher scape
ジョン・カルヴィッキ『イメージ』(John V. KULVICKI "Images")前半(1〜5章) - logical cypher scape
ジョン・カルヴィッキ『イメージ』(John V. KULVICKI "Images")後半(6〜9章) - logical cypher scape
スティーブン・ミズン『心の先史時代』 - logical cypher scape
『Images』を読めたので、来年も、美学関連の洋書をちょいちょい読めればいいなあと思っている。

小説

小説は23冊読んでいて、SFが12冊、月村了衛が5冊*2
あ、ほとんどSFかと思ってたけど、非SFもそこそこ読んでたのか
来年もこういう感じで読めればいいかな

自然科学

超弦理論スノーボールアース、地球史、分子進化学、ベイズ、恐竜、NASA認知科学ブラックホール
去年はアストロバイオロジー関連の本と、恐竜関連の本をわりとまとめて読んでいたのだけど、今年は上にあげた感じで、時々に応じてバラバラだった。今年は『日経サイエンス』を結構読んでいたかも。
まあ、おおむね、宇宙と生物学に興味があるという方向性はある。ベイズも生物学の哲学絡みでの関心だし。
来年は、今年読めなかった進化論・古生物関係の本を読んでいきたい。

映画等

1月 『ゼロ・グラビティ』 - logical cypher scape
2月 『THE IDOLM@STER 輝きの向こう側へ』 - logical cypher scape
3月 『劇場版 プリティーリズム・オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン』 - logical cypher scape
6月 シドニアの騎士 第3回宇宙最速上映会
7月 THE NEXT GENERATIONパトレイバー第3章 - logical cypher scape
7月 『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』 - logical cypher scape
7月 『ゴジラ』 - logical cypher scape
7月 『All You Need Is Kill』 - logical cypher scape
9月 『るろうに剣心 京都大火編』 - logical cypher scape
9月 るろうに剣心伝説の最期編 - logical cypher scape
10月 THE NEXT GENERATIONパトレイバー第5章 - logical cypher scape
11月 『寄生獣』 - logical cypher scape
11月 『インターステラ−』 - logical cypher scape
12月 アイカツ!大スター宮いちごまつり
今年は、思いのほか映画館に行っている。
映画館で上映はするけれど、いわゆる「劇場版」ではないという作品が最近は珍しくなくなっていて、今年は初めてそういうのを見に行って、そこそこ足を運んだなあという感じ。
映画館という意味では、これに加えて、2月にラブライブ!、4月、6月、10月にアイマスのライブビューイングにも行っている。
いわゆる「劇場版作品」ではないものだったのは、シドニアの騎士パトレイバーガルパン。これらは、映画館で上映されているけど普通は「映画」と呼ばないだろう。ただ、形式的に何が映画かっていうのを考えると、なんかなかなか難しいな、とも思う。


まず、シドニアの騎士。これは、TVで放映されているものを映画館でみるという上映会(ただし、最終回についてはディレクターズカット版だったのでTV放映されたものより長い)。何回かやっているけれど、第3回のチケットがとれたので行ってきた。舞台挨拶というのを見るのは初めてだった。映画館でTVアニメを見るというのも初めてだったけど、シドニアは映画館で見ると音響が全然違っていてすごかった。最終回のディレクターズカット版も見れてよかった。
パトレイバーは、4月から、「全12話+1話(0話 約15分/1話 - 12話 約48分)で構成された短編シリーズ作品を7回(7章)に分けて順次公開(THE NEXT GENERATION -パトレイバー- - Wikipedia)」している。BSまたは映画館で2週間の限定上映、という奴で、なかなかいくタイミングが掴めないなかで、3章と5章を見に行った。
ガルパンは、OVAのイベント上映。本来、OVA作品なんだけど、映画館でもある程度の期間上映していた。バルト9に見に行ったけど、ロビーに結構大々的にコーナーができていたりした。
今年最初に見た映画が、『ゼロ・グラビティ』の3Dアイマックス上映で、これは「劇場版作品」ではあるけれど、かなり遊園地のアトラクションに近いところもあったなあと思っている。


結果的に2014年は、ゼロ・グラビティアイマスで年が明け、インターステラーアイカツで年が暮れる、という対称性がある感じになった気がするw

美術展・博覧会

1月 モネ展
8月 キネティック・アート
9月 宇宙博
9月 哺乳類展
10月 オルセー美術館
10月 チューリヒ美術館展
キネティック・アート展はブログに感想を書きそびれた。

観劇

5月 レディ・ベス
8月 ミス・サイゴン
ミュージカルを2本
完全に妻の影響
帝劇ミュージカルとか、最初見たときは一体どう見ればいいのか分からなかったのだけど、この2本見て何となく思ったのは、大道具の仕掛けものを見るといいのかも、ということだった。
こんなこというと、ミュージカル好きの人からは怒られるのかもしれないが。
西村清和も『フィクションの美学』で歌舞伎を例にだして、仕掛けが云々言ってたはずだし。
レディ・ベスは、すり鉢状になって、回転する舞台装置があって、それが面白い
ミス・サイゴンは、ヘリコプターが出てくるシーンが一番盛り上がる
ハリウッド映画なんかも、ストーリーを見るというよりは、やっぱSFXを楽しむわけだし、そういう感じ

学会

6月 科学基礎論学会
7月 表象文化論学会
7月 東工大アストロバイオロジー
上2つはブログに感想書いてないけど
表象文化論学会は、例の人工知能ジェンダーについてのセッションも見たのだけど、個人的には、(それとは別のセッションで)三輪さんの発表を見れたのが大きい。名前をちょっと聞いたことがある、程度だったんだけど、発表を聞いたら面白かったので、『マンガと映画』を読もうと思った。

スキー

スキーというか五輪
今年はやっぱり、2月にソチ五輪があったというのが大イベント
FISの公式サイトがリニューアルして、W杯の動画がyoutubeで見れるようになったのも大きい。ブログ記事にばんばん動画をはった(これまで、スカパー見れない自分は、映像なし、結果についての文字情報だけでW杯観戦していた……)。
ソチ五輪は、男子モーグルと男子スロープスタイルが、ただただすごかった。
男子モーグルは本当に、歴史に残るハイレベルな戦いだったと思う。
今年の五輪では、スロープスタイル、スキーハーフパイプという新種目が追加されたというのも大きなトピックだった。
SNSで、一人でフリースタイルスキーの宣伝をしていたな、2月はw

アイマス

今年は、アイマスライブに沢山行った年でもあった。
ところで、このブログが、実はアイマスと同じ年齢、ということについ最近になって気付いた。
logical cypher scapeは、2005年7月23日に始まってて、アイマスのアーケードが稼働したのが2005年7月26日。
アイマスが何周年かってのは覚えてても、自分のブログが何周年かとか普段全く意識していないので、最近まで気付いてなかった。
もちろん、この当時、自分はアイマスのアの字も知らなかった。自分がアイマスを知ることになるのは2009年のこと。

*1:高田敦史「分離された内容」と伊藤剛「マンガのおばけ」 - Togetter

*2:零牙はSFにカウントせず月村のみにカウント