2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

スティーブン・ピンカー『心の仕組み』

ちくま学芸文庫になったのでそっちの方で読んだ。 心の科学についてまとまって読める。 すなわち、認知科学(心の演算理論)と進化生物学(自然淘汰による進化論)が合体した進化心理学による、心の説明である。 心は進化によってデザインされた演算装置であ…

宮下誠『20世紀絵画』

パウル・クレー研究などで知られる著者による、入門的な本。 ところで、著者名でググって、09年に亡くなられていたことを知った。クラシック音楽についても造詣が深かったよう。 基本的なフォーマットとしては、著者の選んだ20世紀の絵画作品それぞれに…

『パシフィック・リム』

太平洋の亀裂から怪獣が現れて人類を襲うようになる。人類は、イェーガーというロボットを開発してこれを迎撃する。 主人公のローリーは、兄と共に第三世代イェーガー、ジプシー・デンジャーのパイロットをしていた。 ところが、アラスカ沖に現れた怪獣ナイ…

新城カズマ『TOKYO404』

定住しないことをテーマに小説を書くことにした新城カズマの、取材・インタビューを織りまぜたという体裁の小説。 佃島に代々住んできた一族である女子大生のタワダは、一人暮らしをしたいと相談した先輩のすすめにしたがって《メゾン・ポテ》というかなり怪…

『NOVA10』

管浩江「妄想少女」 スポーツクラブに通う中年女性である主人公は、その妄想(とスポーツクラブのプログラム)の中では、若くかっこいいエージェントの女である。 噂好きのおばさん達との付き合いに辟易しつつも、その妄想があるから耐えられる。 近未来が舞…

年刊日本SF傑作選『極光星群』

宮内悠介「星間野球」 宇宙ステーションに滞在する2人の宇宙飛行士が、交代で地上へ降りる1人の枠をかけて、野球盤で対決する。 2人とも地上に帰りたいワケがある。そしてそれを互いに知っているし、お互いの性格などもよく分かっている。2人の野球盤勝…

小川一水『コロロギ岳から木星トロヤへ』

追記(20130818) ブクマコメで指摘されるまで、タイトルがコロロギ岳であることに全く気付いてなかった。以下、いちいち修正するのが面倒なので、コオロギのままだが、コロロギと読んでください。記事タイトルだけ修正した。 時の泉に生息する生命体カイアク…