哲学
プラトンが書かなかったソクラテスの対話編、とでもいうか、まあ二次創作というか。 4本が収録されているが、例えばそのうちの「アガトン」は、『饗宴』のあとも残って話を続けていた4人の対話の記録、ということになっている。 ところで、フィルカルVol.4 N…
『論考』の入門書で、『論考』やウィトゲンシュタインをあまりよく知らない人でも読めるようにと書かれており、実際、とても読みやすい。 自分は、ウィトゲンシュタインについて多少興味があって入門書くらいは読んでいたりするけれど、わりと『探求』の頃の…
特別寄稿「谷賢一『従軍中のウィトゲンシュタイン』(工作舎、2019)を巡る哲学的随想」(鬼界 彰夫) 特集1:『論理哲学論考』と文化をつなぐ 古田徹也『ウィトゲンシュタイン論理哲学論考』出版記念誌上ブックフェア 特集2:山口尚『幸福と人生の意味の哲学』 「…
タイトルにあるとおり、様々なジャンルでの論点が分かるような、コンパクトな原稿が多数収められていて、色々と入口によい感じの特集。全部は読んでいないけれども。現代思想 2019年9月号 特集=倫理学の論点23作者:岡本裕一朗,奥田太郎,池田喬,長門裕介,福永…
the-yog-yog.hatenablog.com 草野原々さんが、この記事ならびtwitterで以下のようなアンケートを含むツイートをされている 下記の引用は、一部抜粋で、一連の流れの中で下記に引用した以外のツイートもしている点には注意哲学的ゾンビ論法の主張は「この世界…
全3巻が予定されている「ウィトゲンシュタイン『哲学探究』を読む」シリーズの第1巻にあたる 『探求』の§89~§133にあたる部分を読み解く なお、第2巻では§134~§242、第3巻では§243~§693を扱うことが予告されている。 この§69~§133にあたる部分を本書は…
追記(20190806) twitterで色々書いたので追記 長い上に、色々紆余曲折するので、結論としては最後に引用しているakadaさんの見てくださいこの記事だけだとうまく伝わっていないだろうけど、自分が何にそんなに引っかかっているのか改めて気付いたこととし…
原題は、Aesthetic Values in Science 科学において、「この理論は美しい」とかいった形で、美や美的価値に言及されることがあるけれど、これは科学においてどういう役割を果たしているのか、という論文 筆者は、科学哲学が専門で、ケンブリッジ大学所属 以…
現代思想 2019年5月臨時増刊号 総特集◎現代思想43のキーワード (現代思想5月臨時増刊号)作者:千葉雅也,松本卓也,渡辺ペコ,トミヤマユキコ,清田隆之青土社Amazon 本屋で見かけたので少し眺めました。 目次は青土社 ||現代思想:現代思想2019年5月臨時増刊号 …
美学研究者として著名な筆者による、「感情の哲学」論。サブタイトルに「分析哲学と現象学」とあるが、分析哲学的な感情についての議論の陥りがちな陥穽を指摘している。その陥穽に現象学をパッチしている、ようなところもあるが、現象学よりも分析哲学側の…
アストロバイオロジーの哲学、という分野があるらしいということを、以前、以下のシンポジウムで少し聞きかじったので、ちょっとググったりして見つけた論文を読んでみた。 軽く検索して見つけられて、pdfがそのままweb上で公開されていて、テーマ的に読みや…
サブタイトルにあるとおり、ヒトのヒトたる特徴がどのように生まれてきたか、についての本 キーワードの一つは「徒弟学習apprentice learningモデル」である。 徒弟が親方から技術を盗んで覚える、という学習スタイルによって、ヒト族は知識や技術を伝達し、…
ハッキングの1973年から1999年の間に書かれたものを集めた論文集 第一章に「歴史的存在論」という、論文集全体につうじる概要的な論文がおさめられており、論文集全体のタイトルも原題では『歴史的存在論』。『知の歴史学』は日本語版タイトルで、フーコーの…
サブタイトルには「賢すぎる、愚かすぎる、それが人間だ」とあり、人間の特徴として挙げられる理性について、一方では科学技術を発展させるなど「賢すぎる」側面がありながら、他方で、近年の行動経済学などで人間はどうもあまり合理的に行動しないようだと…
『差別はいつ悪質になるのか』(http://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-60354-9.html)という書名を見かけて検索していたら、翻訳者の1人による2014年の論文がヒットしたので、読んでみた。 http://rci.nanzan-u.ac.jp/ISE/ja/publication/se29/29-08hot…
6/16・17に千葉大で行われた科学基礎論学会のうち、16日のシンポジウムに参加してきた。 近年、宇宙科学・探査についての人文社会科学的アプローチが増えてきている。 全然フォローしきれているわけではないが、これまでこのブログで扱ったものとしては、以…
ホラー映画を題材にして、情動の哲学、フィクションの哲学、死の害の形而上学、意識の哲学など、哲学の各分野の議論を紹介しつつ、筆者のホラー映画愛も盛り込まれている本 (入門書だけ読んでおわりがちな)自分にしては珍しく、この本の元ネタのいくつかを…
デヴィッド・ルイス入門 第2回 反事実条件文(野上 志学) 論文「T. M . スキャンロンと価値の責任転嫁説明-「理由への転回」の里程標-」(岡本 慎平) イベント「哲学の夜」 論文「創造と複製-芸術作品の個別化-」(岩切 啓人) 論文「スーパーヒーローの概…
チャーマーズが、VRについてのデジタリズム実在論を主張している論文 Chalmers, David J. "The virtual and the real." Disputatio 9.46 (2017): 309-352. ヴァーチャルリアリティはリアルか?:VRの定義、存在論、価値 - Lichtungにおいて紹介されており、…
サブタイトルは「分類と系統から見たダイアグラム論」 分類や系統を視覚的に表現するために用いられるダイアグラム、本書では特に系統樹に関して、その数学的な基礎と存在論的な基礎を示していく本 三中信宏『系統樹思考の世界』 - logical cypher scape2や…
科学におけるモデルとは何か、ということについての科学哲学の本。 モデルの分類、モデルとは何であるのか、モデリング行為とはどのようなことをしているのか、といったことが主に論じられている。 具体例が豊富で、科学者が実際に何をやっているのかという…
因果性の哲学の入門書 因果性とは一体何なのか、ヒュームからスタートして、様々な哲学上の学説を紹介・解説していく。 筆者らが、傾向性主義の立場に立っているため、最終的にはその立場にたどり着くようにできている。 訳者解説にあるが、おおむね2〜5章…
多岐にわたるトピックを扱っていて、普段あまり触れてないジャンルについても知ることができてよかった。 個人的には、倉田さんの社会存在論、井頭さんの自然主義、佐藤さんの倫理学あたりが特に、勉強になったなー面白いなーという感じだった。 今回、特徴…
倉田剛『現代存在論講義1 ファンダメンタルズ』 - logical cypher scape2の続刊 1巻が総論だとしたら、2巻は各論と述べられており、サブタイトルにある通り、「中間サイズの物質的対象」(構成や通時的同一性の話)、「種」、「可能世界」、「虚構的対象」…
心の哲学、特に意識にかかわる話題の論文集。その中から、予測コーディング理論を取り上げている佐藤論文と、現象的意識の統一性について論じている太田論文のみをとりあえず読んだ。シリーズ 新・心の哲学II 意識篇作者: 信原幸弘,太田紘史出版社/メーカー:…
前半は、心の哲学入門としてオーソドックスな項目が並ぶが、加えて、倫理学や美学などの隣接領域とオーバーラップするような項目や、これまでの入門書ではなかなか取り上げられていなかったような近年の知見、さらにこの手の本として珍しいのは、精神医学と…
10月から11月にかけて参加した学会 とりあえず、どの題目を聞いたくらいはメモっておくことにした 第68回美学会全国大会(@國學院大学) 大会プログラム 10/7 研究発表 松粼俊之(石巻専修大学) 表象的特性としての知覚的クオリアと美的クオリア―フレーゲ…
宣伝:シノハラユウキ「メディアを跨ぐヴィヴィッドな想像」 松本大輝「その歌は緑の髪をしている―ボーカロイドとメイクビリーブ―」 新野安「『忠臣蔵』と『神無月の巫女』―理解され得ない欲求、のジレンマ―」 川瀬和也「大森靖子と推論主義」 「デヴィッド…
様相実在論についての本 D.ルイスの本は、以前、デイヴィッド・ルイス『反事実的条件法』 - logical cypher scape2も読んだ 『フィクションは重なり合う』の構想段階で、タイトル案として『虚構世界の複数性について』というものも考えていたので、やはり読…
固有名について、それがどのように指示を行っているかの哲学的説明と、「その意味は指示対象に尽きる」というミル的な立場から、ミル説への反論として持ち出される問題について解決を図る本。 固有名の哲学というと、ラッセルの記述説とクリプキの直接指示説…