『ナショナルジオグラフィック 2025年2月号』

ナショナル ジオグラフィック日本版 2025年2月号 [雑誌]日経ナショナル ジオグラフィックAmazon 謎の「ほかの人類」を探す 追記 極北の氷の中の秘密基地 謎の「ほかの人類」を探す 取り上げられているトピック自体は、どこかで読んだことがあるものだったが…

『milsil2025年1月号』

milsil[ミルシル]2025年1月(通巻103号)特集 環境DNAで探る生物情報 milsil作者:国立科学博物館国立科学博物館Amazon 環境DNAで探る生物情報 近藤倫生(全体監修) 環境DNAとかメタゲノミクスとかはそういうものがあって色々なところで使われてるという…

横光利一『上海』

1925年の上海で起きた五・三〇事件を、上海在住の日本人の視点から描いた長編小説。横光の第一長編でもある。 五・三〇事件は、中国人による大規模ストライキだが、一方で、本作の物語は三角関係、四角関係の恋愛模様を中心にしてすすむ。とはいえ、この作品…

『ちくま日本文学012 中島敦』

何となく始まった、大正・戦前昭和文学読むシリーズ 今度は、中島敦 中島の場合、大正時代=子ども時代なので、作家として活動が始まったのは昭和に入ってから。1942(昭和17)年に33歳で病没している。 中島と言えば、教科書にも載っている「山月記」が有名で…

『ちくま日本文学001 内田百閒』

『文豪ナンセンス小説選』 - logical cypher scape2を読んだら面白かった作家として、『ちくま日本文学016 稲垣足穂』 - logical cypher scape2に引き続き、今度は内田百閒を読んでみた。 内田百閒については、夏目漱石の弟子の一人ということしか知らず、作…

『ちくま日本文学016 稲垣足穂』

以前、大正時代について少し読んでいたころから、稲垣足穂が気になっていたので、読むことにした。 前半、メルヘン・ファンタジーっぽい作品がおかれ、続いて私小説・日記っぽい作品があって、「山ン本五郎左衛門只今退散仕る」がどんとあって、最後はエッセ…

トニ・モリスン『ソロモンの歌』(金田眞澄・訳)

ミルクマンとあだ名される青年が、自分の家族のルーツを探し出す話 と一応まとめられるが、ほんとはもう少し複雑 呉明益『自転車泥棒』(天野健太郎訳) - logical cypher scape2につづいて、プロットが面白い系文学だった。本作については橋本陽介『ノーベ…

呉明益『自転車泥棒』(天野健太郎訳)

失踪した父親とともに消えた自転車を探す過程で、自転車の持ち主たちに隠された過去にふれていく物語 台湾文学を読むのは甘耀明『鬼殺し』(白水紀子・訳) - logical cypher scape2に続いて2作目 (次に台湾文学読むとしたら本作かなあと目星はつけていた…

SFマガジン2025年2月号

2025オールタイム・ベストSF結果発表 「アフター・ゼロ」 グレッグ・イーガン/山岸 真訳 「陽の光が届かなくなった年」 ナオミ・クリッツァー/桐谷知未訳 「やけにポストの多い町」 大木芙沙子 ヴェルト 第二部 第四章 吉上 亮 日韓SF作家対談 今、SFを書…

高原英理編『川端康成異相短篇集』

『文豪ナンセンス小説選』 - logical cypher scape2に引き続き日本文学。 おおよそ大正から戦前昭和くらいの作品を読んでみようかなあという気持ちがあり、横光利一とかが気になりはじめていた。 川端康成は今まで全く読んだことがなく、もしかしたら教科書…

『文豪ナンセンス小説選』

ちょっと昔の日本文学を読んでみようかなと思い始めていて、つらつらと図書館で検索をかけていたら見つけた本。1987年刊行の本である。 「ナンセンス」というのは最近だとあんまり使われないので、ニュアンスをつかみ取りにくい。このアンソロジーに収録され…

2024年振り返り

2024年の振り返りをするにあたって、2023年まとめ - logical cypher scape2を読み直していた。 2023年は、しばらく行けていなかった美術展や映画館にまた行くことのできた年として記録されていて、美術展3つ、映画館で4本の映画を見に行っていた。 対して、2…

ロレイン・ダストン、ピーター・ギャリソン『客観性』(瀬戸口明久・岡澤康浩・坂本邦暢・有賀暢迪訳)

科学的図像の実践から紐解く、「客観性」をめぐる科学史の本。 「客観性」という概念は、古くから、少なくとも科学が生まれてからずっとあったように思われるけれど、そうではなくて、比較的新しい概念であることを提示する。 本書は「認識論的徳」、つまり…

『日経サイエンス 2025年1月特大号』

英キュー王立植物園で描く 植物の美と科学 山中麻須美 ノーベル賞で注目 ノンコーディングRNAが拓く新たな生命観 P. ボール 狩りをする女たち 最新科学が覆す「男は狩猟,女は採集」 C. オコボック/ S. レイシー Science in Images 毛虫の電気感覚 SCOPE 動…

アーカイブ騎士団『明治スチームパンク小説集』『写真SF小説集』(文学フリマ東京39)

久しぶりの文フリで、アーカイブ騎士団も久しぶり 最近のは、kindle版とかで読んでいたはずなので、イベント行って紙の冊子を手に取るのはさらに久しぶり。 (002『忍者小説集』と003『メタバシスによる星間周遊』も読んでるはずだが、ブログ上に感想が残っ…

『文フリと批評』(文学フリマ東京39)

2024年12月1日に開催された、文学フリマ東京39に行ってきた。 文学フリマ初のビッグサイト開催であるが、それを理由に行ったわけではない。 ここ数年文フリからはご無沙汰で、今回も当初は行く予定がなかった。TLから、近く文フリがあるのだなあとは思ったが…

Newton2025年1月号

SFは実現可能か? 摩訶不思議な物質変化の世界 感動する化学 「時間心理学」入門 子供と大人で時間の流れ方がちがうのはなぜ? 「超伝導」の世紀 電気抵抗がなくなる物理現象が社会を変える日 能登半島は今 600万年つづく隆起が 地形を変えつづけている AIを…

『宇宙・動物・資本主義 ――稲葉振一郎対話集』

久しぶりに稲葉振一郎を読んだ気がする。宇宙倫理学関係は2010年代後半にちょいちょい読んでいたし、ブログとかSNSとかは見ているので、全くの久しぶりというわけでもないのだけど 対談集なので、気楽な感じで読んだが内容は濃いし、タイトルが象徴的だが、…

『KCIA 南山の部長たち』

韓国の戒厳令をうけて『ソウルの春』とか見てみようかなと思ってたら、「ソウルの春」がもっと面白くなる!韓国現代史の名作映画まとめ - ハナ韓まとめという記事を見かけて、見ることにした。 この後、『ソウルの春』『タクシー運転手』も見たい。 朴正熙大…

宮本直美『ミュージカルの歴史』

ミュージカルの歴史について、音楽社会学の観点から、つまり、興行的側面や音楽産業、当時のテクノロジーとの関わりから見ていく本だが、サブタイトルに「なぜ突然歌いだすのか」とあり、これはミュージカルという形式が、歌と台詞・音楽と物語をどのように…

ブライアン・オールディス『地球の長い午後』(伊藤典夫・訳)

はるか未来、地球は植物が支配する世界となっており、人類は文明を失い、森の片隅でひっそりと暮らす存在になっていた。自グループから追放されてしまったグレンは、他の地域の見知らぬ動植物や人々を見て回ることになる。 今まで読んだオールディス作品は、…

『日本SFの臨界点 中井紀夫 山の上の交響楽』(伴名練編)

『SFマガジン2024年12月号』 - logical cypher scape2で言及されていたので。 このシリーズは、以前、『日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女』(伴名練編) - logical cypher scape2を読んだことがある。 あと、新城カズマを積んでる。積んでるっていうか…

小草泰・新川拓哉「意識をめぐる新たな生物学的自然主義の可能性」

田中泉吏・鈴木大地・太田紘史『意識と目的の科学哲学』 - logical cypher scape2のあとがきで紹介されていた論文 意識をめぐる新たな生物学的自然主義の可能性 ギンズバーグ&ヤブロンカ、ファインバーグ&マラットについてのサーベイ論文 それぞれの問題点と…

春暮康一「滅亡に至る病」

文庫版『オーラリメイカー(完全版)』の書き下ろし 「オーラリメイカー」と「虹色の蛇」も加筆されているようなので、それらを読んだうえでまとめて記事にした方がいいかなとも思うのだけど、とりあえず先にこれだけ読んでしまったので。 春暮康一『オーラ…

田中泉吏・鈴木大地・太田紘史『意識と目的の科学哲学』

意識について、進化論的なアプローチにより解明するには、目的論を導入する必要があるという本 自然主義だけれども、機能主義ではないこと、あるいは、進化論的なアプローチだけれども、意識を適応の産物と捉えないことが、面白いと思う。 他の意識理論との…

春暮康一『一億年のテレスコープ』

長大なVLBI(超長基線電波干渉計)計画が、異星文明との接触につながり、さらにこの宇宙における知的種族の運命についての物語となっていく。 春暮康一『オーラリメイカー』 - logical cypher scape2や春暮康一『法治の獣』 - logical cypher scape2の作者に…

Thomas Leddy"Aesthetization, Artification, and Aquariums"

動物の美学入門:自然、動物園、水族館 - Lichtungで紹介されていた動物の美学の論文 タイトルは「美学化、芸術化、水族館」か 二部構成になっていて、第一部で美学化・芸術化とは何かについて論じ、第二部でその具体例として水族館をあげている。 筆者は、…

『SFマガジン2024年12月号』

ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』(鼓直・訳) - logical cypher scape2に続いて、今度はラテンアメリカSFSFマガジン 2024年 12 月号 [雑誌]早川書房Amazon ラテンアメリカSF特集 監修=鯨井久志 「ぺラルゴニア――〈空想人類学ジャーナル〉への…

『Newton2024年12月号』

音楽の脳科学 不死のサイエンス 無数の宇宙が生まれつづける驚異の 「マルチバース宇宙論」宇宙はいくつあるのか? 変貌する地球 Newton 2024年12月号作者:科学雑誌Newton株式会社ニュートンプレスAmazon 音楽の脳科学 監修 伊藤浩介 執筆 西村尚子 音楽の脳…

『Kaguya Planet vol.2 パレスチナ』

ガッサーン・カナファーニー『ハイファに戻って/太陽の男たち』(黒田寿郎・奴田原睦明・訳) - logical cypher scape2に続いて、今度はパレスチナSF kaguya-books.square.site Kaguya Planet パレスチナ特集「語りと報道の偏りに抗して」全文公開、『Kaguy…