安藤馨「アーキテクチュアと自由」(『思想地図vol.3』) 読んだ。面白い!
彼の立場や結論には必ずしも首肯しないが、議論のやり方や文体がとても 好み
分析哲学的(というか、メタ倫理学の方法論を汲んでるんだろうが )で、明晰な感じがする
こういうのは読んでいて楽しい。
ところで、価値の実在説とかがあまりピンとこない。メタ倫理学自体、全 然知らないからなあ。
倫理学にはあまり興味がないのだけど、概念分析は面白いので、メタ倫理 学には興味持てそう
そういえば、内井怱七『進化論と倫理』もこんな感じの面白さがあったな
ReTweet @Anklang: 最近の流行ってメタ倫理学か逆に積極的にコミットする臨床倫理学に両極化してるイメージ。 [mb]
『統治と功利』にも興味がわいてきたが、まだ敬遠しておく
むしろメタ倫理学が気になるな(安藤論文の最初もメタ倫理学)
自由意志に関しては、自分の考えは『「意識」を考える』の書評に書いたとおりだなあ
自由意志は存在しない公算が高いが、政治・実践的にはそれを仮構しておくことには価値がある、という立場。
安藤は、むしろその真逆って感じだな。自由はあるが、政治・実践的には(統治の上では)(それほど)価値がない、と。
安藤の考える自由概念は、非常に身も蓋もない感じでとても面白いけどね
情動主義と説得定義とか知らなかったのだが、これは面白い考え方だと思った。情動主義は今は忘れられて、そしておそらく今は価値の実在説が強くなっているのだろうけど、情動主義は何故ダメになったんだろうなあ。結構アリだと思うけど。
硬い文体なのに、「マンセー」とか「うっひょおおお!」とか混ぜられる とやっぱ困惑するw
困惑ないし苦笑ないし驚きないしツッコミたくなる
福嶋亮大「ホモ・エコノミクスの書く偽史」
それから『ユリイカ』「神話社会学10「ゲームと儀礼」」を読んだ。どちらも村上春樹を論じていて、それから「物質」「装飾」がキーワードとして使われている。
何に注目させるか。「脚注の優位」。「無意味な物質性」によって、大衆的な娯楽を維持しつつ、「私」を流通させること。