2015-01-01から1年間の記事一覧

ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム展

ブログで詳しく書くほどに書くことはなくて 感想としては、楽しかった、懐かしかった、に尽きる オキュラスを初体験できたのもよかった 初体験といえば、アイカツも初めてやった 実際にプレイできるゲームが多くて、スト2とかダンレボとかBASARAとかもやっ…

『ターナー、光に愛を求めて』

画家ターナーの半生を描いた作品 150分ほどあってそれなりに長い。なんか久しぶりに映画らしい映画を見たなあという感じ、「映画らしい」って何って話だが。 人生の中の様々なエピソードを重ねていった感じで、あらすじは説明しがたい。 ターナーがすぐに不…

自衛隊を活かす会『新・自衛隊論』

普段読むのとはだいぶ毛色の違う本だけれど、普段あまり表だって言わないものの安保法制反対派なので、一応勉強しておこうかと。それで、伊勢崎賢治の本をいくつか読んでおきたいと思って手に取った1冊。伊勢崎賢治は、『RATIO』01〜04 - logical cypher sca…

アポストロス・ドクシアディス、クリストス・パパデミトリウ『ロジ・コミックス』

サブタイトルは「ラッセルとめぐる論理哲学入門」 バートランド・ラッセルの半生を描くグラフィックノベル 著者の名前として、記事タイトルには、アポストロス・ドクシアディスとクリストス・パパデミトリウの名前を挙げたが、作画として、アレコス・パパダ…

磯崎憲一郎『電車道』

明治の初めから昭和の終わりまで小田急の100年を描いた年代記。 とても面白かった。 小田急の100年とは書いたが、磯崎憲一郎のことなので、鉄道史が展開される小説では決してないし、そもそも虚実入り交じるというか、話そのものはほぼ「虚」だと思う。同じ…

グレッグ・イーガン『ゼンデギ』

タイトルは、ペルシア語で「life」の意味 舞台はほぼイラン マーティンとナシムという2人の主人公の話が交互に進む 2012年の第一部と2027-2028年の第二部の二部構成 第一部では、ジャーナリストのマーティンがイランの民主化革命を取材するパートと、10歳の…

縣秀彦『地球外生命体』

天文学者によるアストロバイオロジーの入門書 アストロバイオロジー関係は新書でも結構出ていて、これまで読んだ本は例えば以下の通り。 松井孝典『生命はどこから来たのか? アストロバイオロジー入門』とアストロバイオロジー系の本の紹介 - logical cyphe…

倉谷滋『形態学 形づくりにみる動物進化のシナリオ』

形態学から進化発生生物学(エヴォデヴォ)へ至る流れを、動物の起源は何かという問いから辿る本 文豪ゲーテの形態学から始まって21世紀のエヴォデヴォまで、全ての動物に共通の型/遺伝子/祖先は何かという探究 とても面白かったけど、難しかった エヴォデ…

更科功『化石の分子生物学』

古代DNAの研究についての本 研究手法や研究史を中心にしつつ、様々なトピックに触れていくスタイルのため、あまり系統だってはいないが、それなりに読みやすいと思う。 まだ、それなりに新しい分野(まあ30年くらい)であり、この本であげられている事例につ…

イタロ・カルヴィーノ『不在の騎士』

カルヴィーノは一時期いくつか読んで結構好きだったんだけど*1、最近非オタクが読んでも面白いライトノベルなどファンタジー中心に10選 - 愛してくれてマジ感謝で紹介されているのを見て、読んでみた。 シャルルマーニュ率いる軍勢の中にいる騎士の物語 主人…

『日経サイエンス2015年9月号』

米国の巨大ロケット スペース・ローンチ・システム 記事の前半は、アメリカ国内で批判が多いことの紹介。大元は、ブッシュ政権下ですすめられ、オバマ政権になったときに中心になったコンスタレーション計画。 全く新しいロケットを作るのではなく、スペース…

大森望・日下三蔵『折り紙衛星の伝説 年刊日本SF傑作選』

去年から、漢字4文字タイトルから表題作タイトルに変わった創元の年刊日本SF傑作選 やっぱ、個人的には漢字4文字タイトルの方が好きだったかもしれないw 長谷敏司「10万人のテリー」 『BEATLESS』と同じ世界観、「アナログハック・オープンリソース」プロジ…

Derek Matravers"Fiction and Narrative"1〜4章

フィクションの哲学の本 フィクションと想像とを結びつける主流派の考えに異を唱える とりあえず、全11章あるうちの最初の4章 ほんとは一気に全部読もうと思っていたのだけど、英語読むのがだるくなってきたので一度中断 1.Introduction 2.Walton on Fictio…

宮内悠介『エクソダス症候群』

『盤上の夜』『ヨハネスブルグの天使たち』の宮内悠介、長編第一作 火星を舞台にした精神医学SF 馬車を使う火星開拓地、セフィロトの樹を模した精神病院と、舞台装置はかなりいい ただ、何というかかなりあっさり目だったなという印象 チャーリーの演出した…

10周年

今年、10周年というと、つい先日10周年ライブをやったアイドルマスターや、8月に10周年記念イベントを行うマルチネがあったりしますが、当ブログlogical cypher scapeも、本日で10周年を迎えることとなりました。 10年もブログ続けてるなんて、我ながら驚き…

『テスタメント・シュピーゲル2』下巻

冲方丁『テスタメント・シュピーゲル2』上巻 - logical cypher scapeの続き あと、1巻の感想はこちらに少し これを読んで、1巻についてちゃんと読解できてなかった部分、誤解してた部分について、わかったところもあるので、もう一回読み直したい テスタ…

土屋健『ジュラ紀の生物』

生物ミステリーPROシリーズ第6弾は、いよいよ本格的な恐竜時代を迎えたジュラ紀 土屋健『エディアカラ紀・カンブリア紀の生物』 - logical cypher scape 土屋健『オルドビス紀・シルル紀の生物』 - logical cypher scape 土屋健『デボン紀の生物』 - logical…

土屋健『三畳紀の生物』

生物ミステリーPROシリーズも第5弾となり、ついに中生代へ 土屋健『エディアカラ紀・カンブリア紀の生物』 - logical cypher scape 土屋健『オルドビス紀・シルル紀の生物』 - logical cypher scape 土屋健『デボン紀の生物』 - logical cypher scape 土屋健…

モリス・ワイツ「美学における理論の役割」、ケンダル・ウォルトン「芸術のカテゴリー」

それぞれ、若手美学研究者である松永さんと森さんが翻訳をnoteで公開して、話題になっているもの。 M. Weitz「美学における理論の役割」|まつなが|note K. Walton「芸術のカテゴリー」|morinorihide|note これらの論文については、上記noteにおいて、訳…

都留泰作『〈面白さ〉の研究 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』

文化人類学者にしてマンガ家である筆者が、自ら「世界観エンタメ」と名づけた作品を取り上げ、それらの作品の面白さを分析する。筆者の専門である文化人類学の話が織りまぜられて進んでいく。 内容と直接関係ない話だが、この作者のマンガ『ナチュン』は読ん…

H.Brown ”Seeing things in pictures”

描写の哲学・美学の論文 分離されたSeeing-inについて 読んだけど、全然読めなかった。英語無理……。 なんかすごくテキトーなメモ 分離 鉛筆のスケッチ画で、腕の向きがちょとおかしくなってても、それは描かれた人の腕がおかしいというわけではないとか 15世…

渡辺公暁『分析美学エスティシャン』

高田さんの形而上学刑事シリーズ*1の二次創作 "分析美学エステティシャン"という推理小説を書きました - kugyoを埋葬する http://d.hatena.ne.jp/kugyo/20150523/1432385847 31世紀の未来、様々な科学技術の発展により、形而上学的な問題(人の同一性、時間…

オキシタケヒコ『波の手紙が響くとき』

4編の連作中短編からなる、SFミステリ風音響SF 武佐音研に持ち込まれる事件を、音響工学を駆使して解決するというのが、それぞれの話のフォーマットになっているが、最終話に至って、それまでの話が伏線として回収されていき、さらに話は音響工学にとどまら…

『日経サイエンス2015年7月号』『Newton2015年7月号』

日経サイエンス 今月の日経サイエンスは面白い記事多い 時空の終端 ファイアウォール J. ポルチンスキー うん、まあこれはあんまりよくわからなかったのだけど、ブラックホールには色々とパラドックスがあって、相対論と量子力学とのあいだで、あちらを立て…

Bence Nanay ”Inflected and Uninflected Experience of Pictures”

描写の哲学・美学の論文 屈折してる視覚経験と屈折していない視覚経験について 絵を鑑賞している時に、単に絵に描かれている内容だけを見ているのではなく、同時に絵の表面の性質・デザインについても見ている時=屈折 直接(フェイストゥフェイスで)対象を…

『境界の彼方 I'LL BE HERE 未来篇』

愛ちゃんの出番がそれなりにあった!(最初の感想がそれか) 記憶を失った未来に対して、記憶を思い出さない方が未来は幸せだと考え未来とは会わないようにする秋人あたりを描いた前半の方が、泣けたし、前半の方がアクションシーンも多かった。 後半はちょ…

ルーブル美術館展

新美術館 めっちゃ混んでた 16〜19世紀の風俗画がテーマごとに展示されている。時系列はバラバラ。 17世紀のものが多かったような気がする。 ドロリング《台所の情景》とコシュロー《コレージュ・デ・カトル・ナシオンにおけるダヴィッドのアトリエの情景》…

まだ支配人になってないあなたにオススメする「H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!」

H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!アーティスト: Tokyo 7th シスターズ,KARAKURI,セブンスシスターズ,777☆SISTERS,NI+CORA,WITCH NUMBER,SiSH,サンボンリボン,4U,水瀬いのり,篠田みなみ出版社/メーカー: DONUTS発売日: 2015/05/20メディア: CDこの商品を含むブログ (3…

連休中の出来事

読んだ本 鹿島茂『「レ・ミゼラブル」百六景』 ユゴー『レ・ミゼラブル』のあらすじと当時の挿絵版画をもとに、作品の背景となる当時の社会等についての解説がされている本 文学作品から歴史を見てみる、というもの ジャン・ヴァルジャンにモデルになった人…

瀬川卓郎『アイヌ学入門』

考古学からアイヌ研究を始めた筆者によるアイヌ研究の本 筆者の専門は考古学だが、この本では、言語学や遺伝学などの知見もあわせて参照されており、多角的に現在のアイヌ研究の動向をうかがうことができる。 この本でアイヌは、縄文文化を色濃く受け継ぎな…