政治・社会

刑事裁判について

最近気になっているので、エントリを立てることにした。 本文に入る前にいくつか前提を立てておく。 1、もとより僕は、刑事裁判に対する「世間」の理解に違和感を憶えていた。 2、『それでもボクはやってない』を見ることによって、その違和感を言語化する…

東浩紀・北田暁大『東京から考える』そして、僕の帰るところを考える

東浩紀、ウン年ぶりの新刊。 サブタイトルには「格差・郊外・ナショナリズム」とあるし、そもそものテーマは「東京」 それほど自分にとっては興味を引く話題でもなかったのだが、東浩紀だから買った。 とはいえ、それでもやはり面白い本ではあった。 例えば…

InterCommunication No.59

特集タイトルが「WebX」という、なんか結構恥ずかしいものなんだけども。 情報化によって、世界はどう変わるか というと、あんまり変わらないんじゃないかという感じが最近していた。 勿論色々なインパクトはあるのだけど、それらはみな、先進国の近代社会を…

RATIO02

ノウアム・チョムスキー(冨田恭彦訳)*1「単純な真理・難しい問題―テロと正義と自衛に関するいくつかの考え」 いつも通りのチョムスキーである(ってそれほどチョムスキーの意見に触れたことがあるわけではないけれど)。 欧米諸国(特に合衆国)が如何にダ…

テッサ・モーリス=鈴木『辺境から眺める』

近代化、とは如何なる出来事なのか。 そこでは「近代国家化」と「国民国家化」という、似て非なる2つが同時並行的に進行する。 片方は「シティズンシップ」を形成し、片方は「ナショナル」や「エスニック」を形成する。 アイヌやウイルタ、ニヴフという北方…

結局、中長期の見通しを持てるかどうか、ということか

高校の履修漏れの件。 結局、高校に何しに行くのか、というのが、全関係者に欠けているのだと思う。 大学に行くための予備校、ではないはずなのだが……。 大学に行く、という短期的なヴィジョンしか持っていない(学生も教師も親も)のであれば、履修漏れとい…

続・君が代!と思いつつぐだぐだ

昨日のあれはブクマ欲しさについカッとなってやった。今は反省している。 というか、頑張って時事ネタのつもりで書いたのに、1userしかブクマされなかったことに絶望した! 辺境ブログには注目エントリになることも許されないのか?! 普段は、別にブクマと…

君が代

地裁の判決が出て、ブロゴスフィアが何とも喧しくて、ついふらふらとこんなエントリを書いてしまいます。 この手の話をブログで書くのは、正直とても気が重い。面倒だから。でも、なんでか書いてしまう。 この「なんでか書いてしまう」の部分が明らかになれ…

教育基本法改悪反対

以前から、心情的に反対だったけども、特に反論のロジックとかがなかったので、口に出して言ったり、書いたりすることはなかった(興味がさほどなかったってのもあるけど) 最近、こんなのを見つけたので、ちょっと書いてみる 小熊英二のインタビュー(東京…

知的エリートになるためにこれを見よ

現代と社会システム 第8回宮台真司氏対談 「方法としての社会学」〜実践、道具、共通言語として 慶應SFC、井庭崇の授業「現代と社会システム」が、ネット上で動画配信されている。 太っ腹というかなんというか、無料でSFCの授業が見放題?! 上のリンクは、…

ジェンダーフリーバトン

成城トランスカレッジでジェンフリバトンなるものを見つけた。 僕は、このジェンフリバトンなるものが生まれるに至った過程については全く知らなくて、また、フェミニズム・ジェンダーといった問題系にもあまり興味がありません。 (僕は、政治に興味がない…

『エドワード・サイードOUT OF PLACE』完成記念上映会+大江健三郎講演会〜マリアム・サイードを迎えて〜

タイトル長いなぁ。 うちの親がちょうど東京に来ていたので、おごってもらった。 サイードの住んでいたところを辿りながら、サイードの思想とパレスチナ/イスラエルの現況を伝えるドキュメンタリー サイード家って金持ちだったんだなぁという印象からスター…

『リバタリアニズム読本』森村進編著

現代人必読の書、とまではいかないけれど、読んでほしいし読んで損はない本。 一応、ここで自分の立ち位置を明確にしておくと、リベラル左派ということになると思う。自分は決してリバタリアンではなく、むしろリバタリアンとはしばし対立することになるリベ…

小説トリッパー大塚英志

本題は、自民党の提出した憲法草案に関するもの。 id:sakstyle:20051215:1134641477で書いたとおり、大塚はエリートが大衆を愚かだと思っている、と指摘する。そして、その事情は右でも左でも同じである、と。 また、大衆を愚かだと感じるとともにそのエネル…

大衆は愚かか

ついつい色々な情報を一つのスキームで捉えようとしてしまうので、「小説トリッパー」の大塚英志連載記事と、ised倫理研第6回について、書いていきます さらなる元ネタとしては、「InterCommunication」で鈴木謙介が提示した、情報社会の未来に関する2つの…

ised設計研第5回「なめらかな会社」

レポートどうしようとか、上のエントリで書いておきながら、isedの議事録を読んでました テスト明けまで我慢しようとか思っていたのに(^^; 今回は、はてなの社長近藤淳也のプレゼンからスタート これを読んで、やっぱりはてなという会社は、面白い会社だ…

『大航海』特集インターネットの光と闇「対談インターネット・カーニヴァル」

今月の『大航海』はインターネット特集 で、対談は鈴木謙介と斎藤環 この二人なので内容は予測できると思いますが、インターネットというよりもカーニヴァルの話、つまり「祭り」と「ひきこもり・ニート」の話です 「祭り」と身体性の関係、「30代」型ひきこ…

今日の更新(「社会学っぽい話」「物語・記述を越えるものとしての偶然性」)

「社会学っぽい話」 「物語・記述を越えるものとしての偶然性」 という二つの文章をupしました blogで書いてもいいんだけど、webサイトの方がなんか落ち着くので。 「社会学っぽい話」は、『カーニヴァル化する社会』だったりisedだったりを読んで、頭が社会…