2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴木健『なめらかな社会とその敵』

鈴木健がいよいよPICSYについて単著を出したということで、結構楽しみにしていたのだけど 実際読む段になってみて、なんだかあまりはまれなかった。 元々、鈴木健については06年のisedで知ってたんだけど、それから7年たって自分の方がこういうものへの興…

岡ノ谷一夫『小鳥の歌からヒトの言葉へ』

2010年にこれの新版が出ているのだけど、それに気付いていなかったのと、図書館に置いてなかったのから、2003年に出た旧版の方を読んだ。 筆者のジュウシマツ研究についてまとめられている。 内容も面白かったけれど、事細かに、この実験は学部4年の誰それ…

井田茂『系外惑星』

本書によれば、系外惑星が最初に発見されたのは1995年。それ以降現在に至るまで、多くの系外惑星が次々と発見され続けている。あとでもう一度触れるが、観測技術の発展と、一度発見されたことによってどのように探せば見つかるかということが分かったこ…

金森修『ゴーレムの生命論』

ゴーレム伝説、そして「ゴーレム的なもの」が描かれた文学作品などを概観し、「ゴーレム的なもの」とは一体何か、そして「人間圏」の境界について考える。 人間以下の人間として「ゴーレム」は捉えられるが、この後、人間圏の境界ないし人間以下の生物につい…

金森修『動物に魂はあるのか』

17,8世紀のフランス思想史を、動物霊魂論という観点から紐解く本*1。 デカルトの動物機械論、つまり動物はただの物質に過ぎず、言うなれば機械仕掛けで動いているようなものなので精神はないという考えに対して巻き起こった様々な反応、とでも言えばいい…

藤井大洋『ジーン・マッパー』

電子書籍で個人出版したものとして話題の本書だけど、電子書籍版は未読だし、そのあたりの経緯もあまり知らないで読んだ。 遺伝子設計技術で開発されたイネの農場で「汚染」が発生、そのイネの遺伝子デザイナー(ジーン・マッパー)が原因究明を依頼される。…

小島寛之『数学的推論が世界を変える―金融・ゲーム・コンピューター』

小島寛之が、様相論理について書いている本が出たと聞いたので読んでみた。 ゲーム理論と可能世界意味論を組み合わせて共有知識を定式化し、共有知識によって通貨攻撃を説明するというもの。 様相論理といっても、必然性や可能性の話ではなく、その応用編(…

チャールズ・ストロス『アッチェレランド』

ストロスは以前、『シンギュラリティ・スカイ』を読んだのだけど、まあこれ以上はいいかという感じになって、本書を読むのが遅れてしまった。 が、こっちは面白かった。 ほぼ現代から始まって人類がシンギュラリティを迎え追い抜かれていく様を、マックス家…

『SFマガジン2013年4月号』

円城塔「コルタサル・パス」 あ、やべ、読んでからメモとるまでに時間あいたせいで、内容忘れてしまった 21世紀初頭の叙述形式を課題として課せられた学生が、同じく21世紀初頭の叙述形式を研究している女性に教えを請う話 あ、それで、あれだ、パラレルワー…

フランシス・ベーコン展

近代美術館 当初、行こうと思っていた日に熱を出してしまい諦め気味だったところ、やおきさんが「明日行くけど誰か一緒に行く人います?」って言ってたので、やおきさん、じゅんさんと3人で行ってきた。 近代美術館の入り口の前で待ち合わせしていたのだが…

M3−2013春

初めてのM3 お昼頃から行ったけど、人多くてびっくりした。 東京流通センターへ向かう途中、サークルチェックしたメモを家に忘れていたことに気付く。会場でカタログ買って、チェックし直し。Webに載ってるのとカタログに載ってるのと、載り方が違って難儀…

超文フリ・超会議

少し遅れましたが、お疲れ様でした 筑波批評・フミカのブースにお立ち寄りいただいたみなさん、ありがとうございます。 まあ、正直、普段より売れませんでしたがw それでも幕張まで買いに来てくれた人もいるのだと思うとうれしいです。 さて、筑波批評の方…