冲方丁『マルドゥック・アノニマス6』

ウフコックがアノニマスからウフコック・ペンティーノへと帰る道を歩み出す
4巻から続いた、2つの時間に分かれて進む展開が、ここにきてようやく合流
再会と再出発としての別れを同時に描くために、ここまでこんな展開をしてきたのか、と思った

冲方丁『マルドゥック・アノニマス1』 - logical cypher scape2
冲方丁『マルドゥック・アノニマス2』 - logical cypher scape2
冲方丁『マルドゥック・アノニマス3』 - logical cypher scape2
冲方丁『マルドゥック・アノニマス4』 - logical cypher scape2
冲方丁『マルドゥック・アノニマス5』 - logical cypher scape2



バロットとハンターが再びあいまみえる
バロットはウフコックの居場所とウフコックの合法的拘禁を解くための証人を探るため、ハンターはバロットが何故ハンターをシザーズだと言ったのかを知るため、フラワー法律事務所を舞台に交渉の場を設ける。
ビルのロビーに、それぞれの陣営の主要メンバーが一堂に会し、一触即発になりながらも、またそれぞれの配置へと散っていくシーンはまるで何かのドラマのよう


バロットは、間違いなく金星をあげるが、ハンターもまた得たものがある。
それぞれ得た手がかりを元に動き出す。
バロットたちはウフコック解放のための準備を整え、楽園の協力も得ることになる。
また、その過程で、ライムのバックグラウンドが少しずつ明らかになってくる。
一方、ハンターは、シザーズである市長らが自分に介入してきたことを知り、シザーズから離脱する。そして、円卓のキングであるノーマに改めて会う。
ハンターは、シザーズを倒すべく眠りに落ち、バジルが代理の立場に立つ。
そうして、バロットたちのウフコック救出作戦が始まり、4巻に繋がっていく。
一方、4巻から始まっていた救出作戦も終わりを迎え、敵が撤退していくが、ウフコックは再び潜入するという。
狼狽するバロットだが、それがウフコックの「帰る道」ならば、と送り出す。
ウフコックは、アノニマスではなくウフコック・ペンティーノとして、再度潜入する。
第2部完


相変わらず、この人どういう人だったっけ、となるので、またシリーズ読み返さないとなーと思いつつもとりあえず6巻だけ読んだ
考えてみると、スクランブルもヴェロシティも全3巻なのに、アノニマスはまだ続くんだな。アノニマスの方が一冊あたりのページ数が少ない気はするが、それでも
まだこの物語を見ていたいので、まだ続いてくれて全然構わないんだけど。