日経サイエンス  2020年5月号

インドネシアで見つかった最古の洞窟壁画 K. ウォン(SCIENTIFIC AMERICAN編集部)

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獣と人の組み合わせである獣人を描いた絵として最古であるし、狩りの「場面」を描いているものとしても
年代測定に幅があって、その一番古い方の値をとると、最古ということになる
7mだかの洞窟の中でも高い位置にあり、また、それ以外に人が住んでいた痕跡はない。
ヨーロッパの場合、洞窟の奥深くに描かれているが、こちらは洞窟の入り口付近。しかし、いずれにせよ、壁画のためだけに使われている特別な場所っぽい。
骨は出ていないので、描いたのが誰なのかはわからないが、さすがにホモサピだろう
一方、疑いの意見も出ている。
まず、壁画全体を年代測定したのではなく、一部を測定しただけ。人と思われる部分と動物と思われる部分で大きさが違いすぎていて、あとから書き足されている部分があるのでは、と。ヨーロッパの壁画でも数千年後に描き足されているとかあるらしい。「場面」を描いているとは言い難いのではないか、とか。
あと、そもそも人を描いていると言えるのかも怪しいという意見もついているようだ。

生と死の境界を考える C. コッホ

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死というのが不可逆な過程であるとして、技術の進歩によりそれは変わりうる
脳死は今は人の死とされているが、技術の進歩でそれも変わるかも。というのも、首を切断されたブタの脳が、その後、再び活動したという実験結果がある。
栄養を消費した、というような活動であって、高度な神経活動が復活したわけではないのだけど、ただそれは、神経活動を抑制するような薬を入れての実験だったからであり、もしそうでなかったらどうなったかは分からないとかなんとか。
ところで、コッホはヴィーガンらしい