Newton2022年2月号

ハプティクス─触覚をあやつる新技術

触覚VRについて
感覚については特殊感覚(眼と視覚、耳と聴覚など専用の感覚器官があるもの)と体性感覚があり、体性感覚はさらに皮膚感覚と深部感覚*1とに分かれる。ここでは、皮膚感覚と深部感覚をあわせたものを触覚と呼ぶことにするとしている。
触覚というのは、振動を察知しているもので、理論上は、何か物を触ったときに生じる際の振動を再現すれば、仮想的な触覚を作ることができる。しかし、もちろんそんな簡単なものではなく、そもそもその物固有の振動を特定するのが難しかったり、他の感覚との相互作用によって生じる部分があったりする(この記事で深部感覚も含めて触覚と呼ぶのはこのため)
具体的な実例として、meta社やミライセンス社のデバイスが紹介されている。

スペースXの最新ロケット

写真特集
ファルコン9、ファルコンヘビー、スターシップ、ドローン船など

凶悪犯罪はなくせるか?

京王線小田急線での事件を話の枕にしつつ、まず、凶悪犯罪は増加していないということに釘を刺した上で、犯罪心理学・心理学的治療による介入の話
監修が筑波大の犯罪心理学の教授
犯罪者には、思春期限定型と生涯継続型がいるとか、犯罪にいたるにはセントラルエイトと呼ばれる危険因子があるとか、執行猶予がつくと現制度では治療的な介入ができないができるようにした方がいいのではないかとか。また、監修者の実体験として、痴漢の治療をしにきた人が、最初の時は集中力散漫でいったんやめてもらったのだが、期間をあけてまた治療に参加するようになった例を紹介し、治療の際のきめ細かい対応が再発防止につながる可能性を示している。

知能をもつ都市─スマートシティ

監修が、またも筑波大の教授だった。
まず、スマートシティ以前にあった類似の概念としてコンパクトシティをあげ、異なるものだが、うまく組み合わせるとよい的なことが述べられている
スマートシティのターゲットとして、エネルギー、交通、デジタル化の3つをあげ、それぞれについて実例を交えつつ紹介している。
エネルギーはスマートグリッド、交通はカーシェアリングやロボタクシーなど、デジタル化はデジタルツインなど。
エネルギーに関していうと、中層マンションと戸建てが混ざっている街は効率がいいらしい(戸建てにソーラーパネルなどがあって、それをマンションと融通するイメージ。マンションが建ち並ぶ街はスマートシティっぽいけど、人口と発電のための面積があわないらしい)
スマートシティの例として色々挙げられていたが、自分が知らなかった、あるいはそういうイメージのなかったところとして、バルセロナエストニアがあった。
デジタル化については、個人情報保護とどう両立させていくかが課題、と。

*1:固有感覚とか自己受容感覚とかと同義か?