id:ja_bra_af_cuさんの真似をして、ボカロ曲レビューなんぞをしてみようかなという企画
レヴュー： 【VY1】サイバーサンダーサイダー 【オリジナル曲】 - Jablogy
【猫村いろは】胡蝶のミメシス【オリジナル曲PV付】 - Jablogy
ボカロクリティーク界隈で各論・作品論がすくないよねー、という話がでています。ニコニコ動画の文化では「ないなら自分で作れ」「言い出しっぺの法則」という格言がありますので、先ず隗より始めよというわけで私もやってみます。
っていう趣旨らしいですが、正直自分には作品論を書けるほどの能力がない
まあ、最近見つけた自分好みの曲を薦める程度のものです、はい
とりあえず、ミクノ４つ打ち曲を２曲ほど
２曲とも歌ものじゃないが、それは自分の単なるジャンル的な好みともいえるし、ボカロは歌わせるよりこういう方があってるのにと思っているからでもある*1
【初音ミク】 Just route!! 【オリジナル曲】
まず１曲目は、Tochaさんの新曲
レビュー
このTochaさんのことを、僕は既に何度も紹介していたことがあって
例えば、久しぶりにお薦めボカロ・UTAU曲 - logical cypher scape
それから、ボカロクリティークvol.0
最後に期待の新人を紹介して終わりたい。Tochaの《【初音ミク】AntiRogue》（sm13741781、１１年３月）は、《SoundMaker》の方向性を引き継いだ曲と言えるだろう。金属質でノイジーなサウンドがまず耳を突く。ミクはリンのような力強さを持った声ではないが、歌の合間に声がひっくりかえるような表現を挟むことでアクセントとなっている。そして切り貼りされたかのようなスキャットが、ミクの声を曲に溶け込ませている。もっとも、《SoundMaker》と比べれば、展開の妙やただ攻撃的なだけではない浮遊感のあるサウンドといった点などで物足りなさは否めない。とはいえ、デビュー間もないボカロＰであることを考えれば、完成度は高く、何よりもそのサウンドに久しぶりに快哉を叫んだボカロ曲であった。
そこではこんなことを書いた。
さて、今度の新曲である。イントロから攻撃的でノイジーなサウンドがかかり、Tocha節きた！ という感じで聞き始めるだろう。しかし一転、落ち着いたテクノ風（？）で曲は進行し、３分が過ぎたあたりでリズムを奏でるミクの声が入り始める。
このミクの声の使い方には、ミクの - ニコニコ動画をちょっと想起したりしたのだが、さらにこれに伸びのあるメロディを奏でるミクの声が重なってくる。こちらのメロディパートのミクの使い方は、どちらかといえば、ミックンベースを想起させるところがある。
４つ打ち、リズムミク、メロディミクの重なりによって、曲の展開の盛り上がりと、音の広がりを感じさせる。
最後の、メロディミクの消え方が、今度は刻むような感じになっていてよい。
Tochaさんには元々、ジャンルが混ざっている感じがあったのだけれど、今回の曲は、曲全体としては一貫しつつもバランスよく色々混ぜてきているような感じがした。
【初音ミク】Animistic Prayer【オリジナル】
レビュー
こちらはddhさんの「4つ打ち鬱曲」（この方は、説明文で自分の曲をこのように称している）
全体的にエスニックな雰囲気を漂わせていて、ミクの奏でるコーラスもエスニックな感じ
このメロディも雰囲気が出ていてよいのだけれど、声にかけている空間系のエフェクトもよいなあと思う。引き込まれる感じが出てくる。
ところで、先ほどの「Just route!!」はある意味でとてもミクらしい旋律で、「確かにミクってこういうのがよく似合うよね」というものであった。
それに対して、こちらは「ミクってこういうのもいけるんだなあ」という使われ方だと思った。
エスニック、しか語彙のない自分が恨めしいが、ちょっと妖しい空間に誘われる感じ*2で、（人間でもこういう歌は歌ってるんだけど）人間じゃないことが結構効いてる気はする。
