アレステア・レナルズ『カズム・シティ』

やっぱ長いしw
絶対もっと短くできるし。ってか、実際最初はこの半分の長さだったのを、編集者に言われて長くしたらしい。向こうの出版事情が謎すぎるw
まあ、不思議な世界を見て回るようなものなので、長いのは面白いんですけどね。
今回はスカイズエッジ星の蛇とか、異星知的生命体のウジ虫族とか、知性を持っている豚とか奇妙な生き物が出てきていて、気持ち悪いけれども面白かったw
大ネタはないし、やっぱりなんか外伝って感じのストーリーだけども*1
他の作品との設定の関わり合いとか、そういうのが面白い感じかなあ。
人間関係が絡まり合ってどうのこうのみたいな展開があるわけではないから、長さの割には話が複雑になってないんだよな。最後に、4人パーティになるところとか、「おいおいそれでいいのかw」と思ってしまったし。まあ長いので、複雑にされると読めなくなるけど。
全部通しての感想で言うと、すごく面白いという話ではなかったけれど、個別に面白いシーンは色々あったなあと思う。
レナルズの魅力は、プロットやナラティブではなくて、ヴィジョナリーなところなんだよなあと思う。上述した奇妙な生き物にしろ、カズムシティの様々な描写にしろ、スカイズエッジ星の森にしろ、軌道エレベータでのアクションシーンにしろ、軌道上のハビタットにしろ、カレウチェ号にしろ、オスマンの乗ってる船の船内にしろ。

カズムシティ (ハヤカワ文庫SF)

カズムシティ (ハヤカワ文庫SF)

*1:外伝のくせにクソ長いw