モーグル・デュアルモーグルW杯田沢湖大会(女子シングル星野2位、女子デュアル伊藤2位)

2/28、3/1に、秋田県のたざわ湖スキー場でモーグルW杯が行われた。
たざわ湖でのW杯は初開催となる。
日本勢では、土曜日に行われたシングルで星野純子が、日曜日に行われたデュアルで伊藤さつきが、それぞれ2位で表彰台にあがった。共に自己最高記録だ。伊藤さつきは、伊藤三姉妹の末っ子(姉である伊藤みき、あづさも共にモーグル選手)。

モーグル

Tazawako moguls wins for Kearney and Kingsbury - FIS-SKI
土曜日はよく晴れていたみたい。

  • 女子

1 KEARNEY Hannah 1986 USA
2 HOSHINO Junko 1989 JPN
3 ROBICHAUD Audrey 1988 CAN
4 SUDOVA Nikola 1982 CZE
5 SCHILD Morgan 1997 USA
6 GAGNON Alex-Anne 1995 CAN
リザルト

うーん、ジャッジ、カーニーに甘くない?
この土日、カーニーの調子よくなかったように思う。第1エア後に大きくバランスを崩しているし、第2エアもいつものグラブヘリではなく、グラブなしのヘリ。
一方、星野も第1エア後で大きくブレーキをかけてはいるが、ノーミスで滑りきったように思う。
ターン点は星野が上回っている。スピード2秒差とエア点の差。
今回、この順位で注目すべきところとしては、翌日のデュアルで優勝することになる17歳のSCHILDが5位にいること。この時点で、W杯への参戦はまだ5回目、自己最高記録である。
それから、やはり翌日のデュアルで4位となるGAGNON Alex-Anne。彼女もまだ6度目のW杯。名前からして、Marc-Antoine Gagnonの妹なのだろう。ちょっとググってみたところ、カナダチームのページがヒットしたが、そこでアスリートのキャリアに最も影響を与えた人物として兄を挙げていたのと*1、それからフランス語の記事で一緒に写っているものがあったので、まあ間違いなさそう。
カナダというと、デュフォー=ラポイント姉妹が不調。ジャスティンとか予選落ちしてる。
日本は、市村18位、伊藤さつき19位、岩本23位、伊藤あづさ25位

  • 男子

1 KINGSBURY Mikael 1992 CAN
2 COTA Jeremy 1988 USA
3 SMYSHLYAEV Alexandr 1987 RUS
4 CAVET Benjamin 1994 FRA
5 WALCZYK Dylan 1993 USA
6 WILSON Bryon 1988 USA
リザルト

日本勢は、杉本が14位、田中19位、西22位、堀島26位、小林30位、吉川31位、渡辺34位、原38位

デュアルモーグル

Schild gets first win and Kingsbury makes history in Tazawako dual moguls - FIS-SKI
土曜と打って変わっての荒天
東京も土曜晴れの日曜雨だったけれども、秋田も同様の天気だったのか。吹雪だけど。
映像見てると、デュアルのスタートのところに、ちっちゃい雪だるまがいる

  • 女子

1 SCHILD Morgan 1997 USA
2 ITO Satsuki 1993 JPN
3 KEARNEY Hannah 1986 USA
4 GAGNON Alex-Anne 1995 CAN
リザルト

新星17歳のMorgan Schildが初優勝
デュアルなのでトーナメントで勝ち上がっていくわけだが、初戦でジャスティン、2戦目で星野、3戦目でガニョン、4戦目が決勝という、かなり大変なルートでこの位置まであがってきた。
伊藤との決勝では、第1エアでコークを決め、スピードでも絶えず上回っていたが、18対17と1点差の僅差での戦いだった。
女子のデュアルで3D技見るのは初めてな気がする。
そういえば、第2エアの着地後に伊藤、ストックで少し漕いでた。あ、あとマウスピースが緑色なのが印象的。
カーニーとガニョンとでは、ガニョンが先行してゴールしたものの、カーニーが3位となった。ここも、ちょっとジャッジがカーニーに甘いのではと思わないでもない
セミファイナルで、伊藤はカーニーとあたり、カーニーが転倒して、勝ち上がったらしい

 フリースタイルスキー・W杯モーグル第8戦(1日、秋田・たざわ湖スキー場)非五輪種目のデュアルモーグルが行われ、女子で伊藤さつき(21)=立命大=が2位に入り、W杯で初の表彰台に立った。決勝でモーガン・シルト(17)=米国=に敗れ、シルトはW杯初優勝。前日のモーグル2位の星野純子(25)=リステル=は準々決勝でシルトに屈して6位。
 非五輪種目のデュアルモーグルは相手と1対1で滑り、トーナメント方式で競う。モーグルより番狂わせが起きやすく、伊藤さつきは準決勝でW杯通算45勝を誇るカーニー(米国)と対戦。女王の転倒で幸運な勝利を手にした。決勝では敗れたが、W杯で初めての表彰台。「信じられない。自分の滑りだけに集中した」。3大会連続五輪代表の姉みき、長姉のあづさもモーグルで活躍。末っ子ははにかみながら喜んだ。
伊藤さつき、準決で女王撃破し2位!「信じられない」/モーグル - スポーツ - SANSPO.COM(サンスポ)

動画は決勝と3位決定戦だけなので、伊藤vsカーニーは見れないんだけど

  • 男子

1 KINGSBURY Mikael 1992 CAN
2 MARQUIS Philippe 1989 CAN
3 GRAHAM Matt 1994 AUS
4 POULIOT-CAVANAGH Simon 1990 CAN
リザルト

こちら、決勝戦のキングズベリとマーキがなかなかの接戦。というか、スタートからミドルセクションの途中までは、スピードではマーキが先行していたのだが、それをキングズベリが追い抜くという展開。あそこからスピードがあがるというのがすごい。
それから、キングズベリはこれで、エドガー・グロスピロンの最多優勝記録の28勝に並ぶことになった。この記録を出したとき、グロスピロンは25歳だったが、キングスベリは22歳である。グロスピロンは、アルベールビルの金メダリストで伝説と称される選手だけど、自分がモーグルを見はじめた頃には既に引退していた。
ちなみに、カーニーも、ドナ・ワインブレヒトの46勝という記録に並ぶ可能性があったのだが、かなわなかった。
田沢湖大会前の記事だけど→田沢湖でレジェンドとなる物語が生まれる!ミックとハナが史上最多勝に並ぶ可能性 : コラム | J SPORTS
日本勢では、西と杉本がトーナメント進出、それぞれ14位と16位


今季のモーグルW杯は、次回、3/15日のメジェーヴ大会で閉幕となる。

*1:http://freestyleski.com/athlete/alex-anne-gagnon/ このサイト、選手への一問一答式インタビューがそこそこあって面白いかも。っていうか、カナダチームのサイトなのにこのドメインとってるんだな。twitterアカウントもやってるし、カナダのフリースータイルスキーチームはネット広報に積極的だな