津原 の検索結果:

津原泰水『ブラバン』(再読)

…くことはないかも。 やはり、辻さんはいいなあ。 あと、エリートサラリーマン来生との再会シーン、なんか途轍もないよな 沖縄出身の少女、普天間純のエピソードの中で、子供の頃に海洋博があった旨の話があった。『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 短編コレクション1』 - logical cypher scape2で「面影と連れて(うむかじとぅちりてぃ)」を読んだばかりなので、目についた。sakstyle.hatenadiary.jp ブラバン(新潮文庫)作者:津原泰水新潮社Amazon

伴名練編『日本SFの臨界点[怪奇編]ちまみれ家族』

…ような作品はない) 津原泰水と石黒達昌の名前に惹かれて手に取ったのだけど、それ以外にも色々な作家を知れて面白かった。 また、アンソロジーというのは大抵、各作品の解説がついてるものではあるが、このアンソロジーはとにかくそれが手厚い。作品というか、作者についての情報が細かく、特にどのような短編集や未収録作品があるのかなどが解説されており、読書ガイドとしてすぐに使える 巻末の編集後記も、編集後記とあるが、完全に読書ガイドである。 恋愛編もあるのでそちらも近いうちに読むつもり日本SF…

2019年振り返り

…にtwitterでは津原泰水騒動があったけど、それきっかけで今年は津原泰水を3冊ほど読んで、『ブラバン』は間違いなく傑作だなあと。これはほんとめちゃくちゃよい作品。 sakstyle.hatenadiary.jp これも短編集なので作品ごとに色々なんだけど、収録作の「ビザンチン・エンパシー」がとてもよかったので sakstyle.hatenadiary.jp どういう作品か一言で説明しづらいけど、これもまたとても面白かった奴 sakstyle.hatenadiary.jp こ…

津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』

…これまで自分が読んだ津原作品と比較すると、好みの度合いとしては少し下がるかなあという感じだが、そもそもジャンルがだいぶ違うので。ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)作者:津原 泰水早川書房Amazon ひきこもりカウンセラーの竺原は、自分の患者であるひきこもりたちと正体不明の天才ハッカー(多分ひきこもり)に対して「不気味の谷を越えろ」というミッションを課す ただ、この物語の本題は「不気味の谷を越える」ことではない。それは単に、竺原が彼らを巻き込むためにでっちあげたフ…

津原泰水『11eleven』

…、自分が初めて読んだ津原作品が「土の枕」ですごく面白かったという記憶があるのだけど、改めて読んでも面白かった。 「微笑面・改」「キリノ」「クラーケン」「テルミン嬢」も、それぞれ方向性が違う作品で、それぞれ面白かった。 ちなみに、この本は河出から出ているけれど、各作品の初出掲載誌を見ていると『小説すばる』が多い(短編集の発行元と初出の発行元が違ったりするのはよくあることだが) 下にあらすじを一応まとめていったが、なんともあらすじのまとめにくい話が多く、また、あらすじにしてしまう…

津原泰水『ブラバン』

一連の津原泰水騒動の中、新潮社が宣伝していたのをきっかけで知り、手に取った 自分が今まで読んだ津原作品は、主にSF・幻想系の短編と『バレエ・メカニック』のみで、完全にそういうジャンルの人だと思っていて、実は今回の騒動まで、他のジャンルでも書いている人だというのを知らなかった。 津原 の検索結果 - logical cypher scape2 ちなみに、本作は2006年に刊行され、当時ベストセラーとなり、文庫化された後「新潮文庫の100冊」にも何度も選ばれていたらしい。全然しら…

大森望編『NOVA+ 屍者たちの帝国』

…の登場人物とのこと 津原泰水「エリス、聞えるか?」 タイトルから分かる通り、森鴎外『舞姫』が元ネタ 屍者化した作曲家の作ったオーケストラ楽曲を聴いた観客達が何故か乱交を始めるという事件が起きて、指揮者が裁判にかけられる。その裁判記録が挿入されているのだが、それがコミカルで面白い。 森林太郎は、その作曲家と知り合いで演奏会にも居合わせていた。屍者は、動くことはできるけれど魂を失っているので、コミュニケーションしたりすることはできない。が、その作曲家は弟子とのコミュニケーションが…

津原泰水『バレエ・メカニック』

…一人称複数形で行動し、〈現実〉の拡充を仕事としていた。彼(ら)は、都市の認証システムから弾かれたところで生きる、龍神から、理沙を探して欲しいという依頼を受ける。〈現実〉を作り、不死を売り物にした企業コレグトロの会長、古暮蓮花の娘と接触する。蓮花は、第二章で出てきた龍神の元恋人。バレエ・メカニック (ハヤカワ文庫JA)作者: 津原泰水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/01/25メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 25回この商品を含むブログ (32件) を見る

『NOVA2』

…シリーズの中の一編 津原泰水「五色の舟」 戦中の日本。見世物小屋の一家がくだんを買いに行く話。 くだんは、未来をみせるだけでなく、他の並行世界・別の未来へと人を連れて行くという役割も負っている。 見世物小屋の人々の、いわば異形と、くだんが見せる夢の雰囲気が、生々しくもあり、幻想的でもある。 NOVA 2---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)作者: 東浩紀,恩田陸,法月綸太郎,宮部みゆき,神林長平,倉田タカシ,小路幸也,新城カズマ,曽根圭介,田辺青蛙,津原泰水,西崎…

『ゼロ年代日本SFベスト集成<F> 逃げゆく物語の話』大森望編

…明かされて終わる。 津原泰水「延長コード」 17のときに家出して、それっきりになっていた娘の訃報を知った早見が、娘が身を寄せていた者のところを訪ねる。 虚言癖で嘘ばかりついてた娘の生活が少しずつ明らかになっている。 彼女の遺品はほとんどないのだが、部屋のどこででもドライヤーを使いたがる彼女は、延長コードだけはたくさん持っていた。 娘がいつも見ていたという窓の向こう。日が暮れてしまったせいで見えない。延長コードを外へと延ばし、スタンドの光で、その窓の向こうにある林を進んでいく。…

ゼロ年代SF100(大森望編)

…失しか読んでない。 津原泰水『バレエ・メカニック』早川書房 未読 これも「想像力の文学」シリーズだっけ 飛浩隆『象られた力』ハヤカワ文庫JA 飛浩隆『グラン・ヴァカンス 廃園の天使1』ハヤカワ文庫JA 飛浩隆『ラギッド・ガール 廃園の天使2』ハヤカワ文庫JA 読んだ。 『グラン・ヴァカンス』飛浩隆 - logical cypher scape 飛浩隆『象られた力』 - logical cypher scape あんまりちゃんと感想メモ書けてなかったけど、読んだ本の記録1 - …

日下三蔵・大森望編『超弦領域』

…読んでいて楽しい。 津原泰水「土の枕」 この作品集の中のベストはこれかも。 どこがSFか分からない枠だけれど、SFではないだけで、短編小説としては非常にリーダブルだし*1、話の面白さというのも読んですぐ分かる作品。 日露戦争の時に、赤紙が来た男に代わって戦地に赴いた男が、戦後も成り代わったまま生きたという話。 藤野可織「胡蝶蘭」 すこし不思議、といえばいいのか。 動物を襲ったりする胡蝶蘭を育てることになったOLの話。 奇想と日常のバランスがきれい。 岸本佐和子「分数アパート」…