天冥の標(5・6)

一巻のあとがきで、やれることを全部やる的なことが書かれていたが、5巻でようやく何となくその意味が分かってきた
5巻は、小惑星の農家の話で、これまた1〜4巻とは少し雰囲気が異なる。
こうやって、1つの物語の中でしかし、様々なネタ・アイデアを展開しているのだな、と。
5巻は、全体の流れとしては、3巻の宇宙海賊やドロテア・ワットの話の続きなのだが、3巻のような派手な戦闘はなく、小惑星で農業をすることがどういうことかが描かれていく。
3、4巻がわりと特殊なコミュニティ、特殊なシチュエーションの話だったのに対し、5巻は打って変わって、普通の人々の日常、ただし場所は小惑星という感じで面白かった。話も、農夫の父親と都会に出ていきたい娘の関係を軸に進むし。
また、5巻は、これまで断片的にしかでてこなかったダダーのノルルスカインとミスチフについての長い物語も同時並行で進む。
実は、宇宙規模で、ある1つの種族による侵略が進んでおり、地球人類を襲った冥王斑もその侵略行為の一端であったことが明らかにされる。



でもって、6巻
6巻とはいうものの、さらにvol.1〜3に分かれた3巻本となっている。
巻のタイトルは「宿怨」
このタイトルが示す通り、救世群の宿怨が噴出し、太陽系世界を未曾有の戦争と厄災へと突き落としていく。


で、ここまででおそらく、1巻に出てきた主な集団などが出揃ったのではないかと思う。
6巻から年表と用語集がついて、ちゃんと復習しとけよ感も出てきたし
まさか、メイスンことカルミアンがこんなだとは。