日経サイエンス2020年1月号

12月号を読んだ勢いで1月号も読んだ。
ただし、かなり飛ばし読み。

特集:AI 人工知能から人工知性へ

想像力を手に入れたAI 知性獲得につながる3つの方法  G. マッサー

想像力を手に入れたAI 知性獲得につながる3つの方法 - 日経サイエンス

飛ばし読みすぎて、サブタイトルにある3つの方法の3つが何かすらちゃんと把握してないが、そのうちの一つであろうGANのところと、ディスエンタングルメントのところを読んだ
本題ではないが、GANもいつもうまく言ってるわけではなくて全然リアルじゃない画像しか生成できないこともあるのね
敵対ではなく、2つのネットワークを「協力」させる奴もあるとか
ディスエンタングルメント、やはり飛ばし読みなのでちゃんと分かってないが、面白そうな話だった。要素を抜き出す、というようなことかな

科学がAIで変わる  吉川和輝

科学がAIで変わる - 日経サイエンス
これ、上の記事紹介にもあるが、深層学習使って量子力学の研究して発表したら、「それ私が見つけたのと同じですね」と言われて驚いたというエピソードのインパクトが強い
もちろん、剽窃とかではなくて、AIでも人間がやるのと同じことができたという話
科学の方法論であるところの帰納機械学習って親和性があるのではとか
あと、ロボット実験室。実験をロボットにやらせる。

科学の方法論に革新  語り:岡田真人/ 聞き手:吉川和輝

スパースモデリングについて
スパースとは「すかすか」
データは大量にあるけれど、知りたいことに関与しているのは少ないという仮定でモデリング。生物学などで実際に適用してみたら結構うまくいく、みたいな話

騙されるAI  瀧雅人

騙されるAI - 日経サイエンス
薄いノイズを入れると、人間には同じ画像に見えるのに、AIが全然違う判定しちゃう例の話(敵対的事例)
敵対的事例はどんどん作ることができるのだが、AIが何で誤るのか分からないので、根本的な対策ができない(対処療法的な対策は色々あるが、いたちごっこ
次元の呪いのせいではないかとも言われている。
例えば、紙に四角形と立方体の図を書く。それぞれ、頂点と中心までの距離を求める。紙の上では同じ距離に見えても、立方体の方が実際には距離が大きい。次元を増やすとさらに大きくなっていく。
些細なピクセルの差が、AIにはとてつもなく拡大されているのではないか、と。
ディープラーニングによるAIは、人間には何やっているかわからないと言われている。正確には、AIがどのような計算をやっているかは全て見ることができ、ブラックボックスはないが、計算量が膨大すぎて人間に解釈することができない、ということ
で、それの解決策として、計算の視覚化というのがあって、出力に関係している要素に色をつけるみたいなのがあって、それをやると「なるほど、ここに注目してパンダだと判断したのね、確かに、画像の中のパンダが映っている箇所に注目してるね」みたいなことが分かるとか

特集:深海生物

光るサメの謎  出村政彬 協力:佐藤圭一/大場裕一/近江谷克裕

光るサメの謎 - 日経サイエンス
特に読もうと思っていなかった記事なので、ページをめくってきたときに目に入ったとこだけ
なんで光るのかよく分かってないけど、カモフラージュのためじゃないかと、海の中で真下に向かって発光すると、下から見ると太陽の光と紛れる的な話。真下以外の方向に光が漏れると逆に目立つ。発光器官の構造を調べると、果たして真下にだけ発光するようにできてる。
ただ、実際に海の中で光っているとこ調べると、これだけだと説明できないらしい。
あと、発光生物の系統樹の図があったけど、すげーたくさんいる

中性子星の中はどうなっているか  C. モスコウィッツ

中性子星の中はどうなっているか - 日経サイエンス
超流体という状態になっているか、ストレンジクォークに変化したハイペロンという状態になっていると考えられている。
中性子星が衝突した時の重力波が観測されるようになったことで、今後、仮説が確かめられるようになるかもしれない、と

NEWS SCAN ●海外ウォッチ

  • 先延ばしを防ぐ支援ツール

タスクを分解して、やるとご褒美ポイントを付与してくれる、いわゆるゲーミフィケーションツール。認知支援。

  • 軌道上の歴史

宇宙デブリを調べて、人類が宇宙に打ち上げてきた人工物の歴史を調べる研究の話なのだが、この記事ではその研究のことを「宇宙考古学」と呼んでいて「?」となっている
宇宙考古学というと、衛星画像を使った考古学のことでは?

グラフィック・サイエンス 温暖化自然変動説にとどめ

小氷河期などに起きた気候変動と、現在起きている気候変動とを比較。過去、歴史上に起きた気候変動は、例えばヨーロッパだけなど起きてる場所が限られていたが、現在起きている気候変動はグローバルに起きていて、全く異質であるという話