『この世界の片隅に』

遅ればせながら見た
雑な感想です


冒頭のクリスマス時期の広島の町並みから情報量に圧倒される画面
空襲シーンを描くのに絵の具になるのやばー


8月6日に向かって日が進んでいく時、見てる側の緊張感がやばい。広島に帰る話出てくるし。
原爆落ちるまで呉より広島の方が安全だったんだなーとか


戦争が進むにつれて、いろいろと貧しくなっていくというのもあるが、それ以上に不自由な時代だったのだなと思うのが、嫁入りによって、いきなり夫の家で家政婦のように働かなきゃいけなくなるところ
モガだった義姉は、恋愛結婚して離婚もしていて、違う生き方をしようとしていた人なので、色々な意味ですずのことをどのように見ていたのかなと思う。
すずは、いろいろと条件が違えば画業の道に進める可能性だってあったはずだが


見知らぬ男性と結婚することになったわけだが、そのきっかけとなった出来事は、ばけものによる人さらいという、夢だか現実だかよくわからない出来事であり
また、すずが描いた絵でありながら水原が表彰されることになった波のうさぎの絵のシーンもまた、幻想的に描かれている。
あのあたり、フィクションというのが現実を覆い隠す逃避的なものとしても機能しており、一方で、生きるために必要なものとしてもある。


のんの声と演技がよい
基本的には「すずさんかわいい」という感じなんだけど、画面が切り替わる時とかに漏れるため息みたいなのがわりとかわいくない感じなのがよい。