『Newton2018年9月号』

SCIENCE SENSOR
  • 台風の動きは遅くなっている

地球温暖化の影響で遅くなっているらしい。遅くなると、降雨量が増えるらしい

  • ヘビやトカゲの共通祖先

【古生物学】古代爬虫類の化石発見によるトカゲ類の進化系統樹の見直し | Nature | Nature Research

FOCUS

3つのトピックが紹介されていた。いずれも、リリース時にWeb上で見かけていたりしたものだったのが、なんかちょっと嬉しいw

  • Biology 眠気の正体をつきとめた!

筑波大の研究
神経細胞内のタンパク質のリン酸化
筑波大学|お知らせ・情報|注目の研究|「眠気」の生化学的な実体に迫る ~睡眠要求を規定するリン酸化蛋白質群の同定~

  • Planetary Science 火星の地下から約30種類の有機物を発見

キュリオシティの成果
堆積岩中に、ケロジェンと考えられる有機物
メタン量の変動
生命に由来する、とまでは言えないが、生命に由来する可能性もある
探査車キュリオシティによって、火星が季節周期でメタンを地下から放出していることが判明するとともに、太古の有機物が検出された | EurekAlert! Science News
【解説】火星に複雑な有機物を発見、生命の材料か | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

  • Paleontology 恐竜絶滅の隕石衝突から生物は数年で復活した!?

チチュルブ・クレーターを掘削
巨大隕石衝突から6年ほどで、有孔虫や放散虫など、生物が復活していたとみられる
https://www.it-chiba.ac.jp/media/pr20180531.pdf

イーロン・マスクの火星移住計画

スペースXの火星計画の解説記事
火星都市のCGとかはやはりワクワクする

人工知能革命 第2回 会話するAI

音声認識とか、りんながどうやって会話してるかとか

時間を科学する 第2回(終) 心の時計,体の時計
  • 大人になると、何故1年が短く感じられるのか

→年齢に占める1年の割合が短くなるから、とよく言われるが、これはピエール・ジャネが直観に基づき考えたもので、実験に基づいた知見ではない
→日常の細部に注目するかどうかで変わる。大人は、子どもに比べて同じことの繰り返しを過ごしていて、馴れてしまっているので、短く感じる
→また、代謝が活発でないと、時間が短く感じる(例えば、朝、起きたばかりの時)。大人は、子供より代謝が活発ではなくなっている

  • 概日リズム

ホルモンの分泌により、1日のリズムを刻んでいる
午後2時くらいに眠くなるのは、ホルモンの分泌リズムによるもので、食後で胃に血液をとられているから、ではないんだとか
また、ヒトの体内時計は25時間、というのも実は正しくないのだとか(とある実験に基づくが、あまり精密な実験ではなかったとされる)

  • 時を刻む分子

2017年にノーベル賞を受賞した時計遺伝子
細胞の中で、時間遺伝子からタンパク質を合成していくことでもって、時間を数えているらしい。
あるタンパク質が増えていくと、フィードバックがかかって、ある段階からは、そのタンパク質が分解されていく、というような仕組み

ランダムと乱数の奇妙な世界

人はランダムにもパターンを見いだしてしまいがち=クラスター錯覚
→音楽プレイヤーのシャッフル再生は、ランダムさを感じさせるために、意図的にランダムさを減らしている!
あと、疑似乱数を発生させる方法が色々
数学的な方法のほかに、物理的な乱数発生方法も。例えば、電気回路のノイズを利用したりとか、電子スピンを利用したりとか
電子回路の熱ノイズを利用した、統計数理研の乱数発生器の写真が載っているのだけど、キャプションに「現在の最高性能のサイコロ」って書いてあったのが、なんか面白かったw

化石を保存するタイムカプセル 生物の遺骸を材料にしてできた「球状コンクリーション」

いわゆる「ノジュール」の話
色々なノジュールの写真が載っている。一番最初のページにある、ニュージーランドの海岸に転がっているノジュールの写真が、霧が出てることもあって、幻想的
生物の軟組織からでてきた炭素と酸素が海水中のカルシウムと反応して炭酸カルシウムになったもの
中に化石が入っているので、化石を探すときはまずノジュールを探すのだが、化石が入っていない場合もある(軟組織だけの生物だった)。中に入り切っていない化石もある。

火星が地球に大接近!

化石の接近は約15年周期ということで、前回の接近は2003年で、次回の接近は2035年らしい
2003年というと、あーなるほどという感じの(?)感覚があるが、2035年というとまだ遠い先のように感じてしまう
しかしまあ、2003年から15年たって2018年になったのだから、2034年なり2035年も確かにくるのだろうなあ……

掘削船「ちきゅう」が南海トラフ巨大地震に挑む!

10月から紀伊半島沖で掘削するらしい

軽量で曲げられる太陽電池 製造コストが半分以下の「ペロブスカイト太陽電池

ペロブスカイトの解説と、宮坂力博士インタビュー