『ナショナルジオグラフィック2017年11月号』他

ナショナルジオグラフィック2017年11月号』

翼竜 空を飛ぶ世にも奇妙なモンスター

2017年11月号カバーギャラリー | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
でかいのから小さいのまで、かなり沢山の種が見つかっているが、空を飛ぶために骨が軽量化されたために保存状況が悪く、また何より体の構造が奇妙なせいで、なかなかどのような生き物だったのかの見解が一致していない、とのこと。
写真が載ってただけで詳しいこと書かれていなかったけど、毛のある翼竜
あと、卵管の中の卵が発見された個体(つまり雌)がいて、あのトサカは雄に特有のものだったのではないか、と。
翼竜は、身体のバランスがおかしくて、かなり頭部が大きいらしい
航空力学の知見を取りいれながら研究している人がいて、巨大な翼竜は、前肢と後肢を使って離陸をしていたのではないか、と
遼寧省では、呂さんと王さんとの2人が、まるでマーシュとコープかのような発掘競争を繰り広げていて(仲も悪いらしい)、2人あわせて50種以上の翼竜を発見しているらしい!
ちなみに、今日、こんな記事があがってた→世界最大級の翼竜化石をモンゴルで発見、東大 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

日経サイエンス2017年12月号』

海外ウォッチ ソーラー推進宇宙船に期待/宇宙資源と国際法/ランゲオモルフの謎

ソーラー推進宇宙船はソーラー推進宇宙船に期待〜日経サイエンス2017年12月号より | 日経サイエンス
宇宙資源と国際法は、小惑星の資源採掘について、宇宙条約の領有禁止はどれくらいのことをいえるのか、という話。
アメリカやルクセンブルクは、民間企業による資源採掘と所有を認める法律を作っている。
以前、http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20170827/p1=title=で「宇宙資源探査の現状と課題――世界はいま、天からの恵みに目を向けている」を読んでいたので、よくわかった。
ランゲオモルフの記事読んだんだけど、印象に残ってない

『Newton2017年12月号』

Newton(ニュートン) 2017年 12 月号 [雑誌]

Newton(ニュートン) 2017年 12 月号 [雑誌]

マルチバース宇宙論系外惑星の記事は、ざっと眺めた感じ

角のある動物たち

今日、Dinosaurs' spiky armour may have been status symbol : Nature News & Commentを読んだところだったので、タイムリーだった。
シカの角は、骨
ウシとアンテロープの角は、骨の上にケラチンの鞘がついている
キリンの角は、骨の上に皮膚だったかな
この4種は鯨偶蹄類で近縁
一方、サイの角は骨がなくすべてケラチン質でできていて、系統が上の4種とは離れる。
上の記事によると、ノドサウルスのスパイクは、ケラチンの鞘がついていたらしい。で、ディスプレイ用だったのではないか、と。
ノドサウルスって書くのが(自分にとって)分かりやすいのだが、正確にはボレアロペルタ。
ボレアロペルタが属名。ノドサウルスは科名

数学セミナー2017年11月号』

特集=コンピュータ将棋・囲碁のこれから

[プロ棋士の視点から] 棋士の認識とコンピュータ将棋の影響……千田翔太
[プロ棋士の視点から] 囲碁の未来……光永淳造

特集全体としては、ゲームAIの専門家の記事が半分以上を占めるが、それ以外に、将棋と囲碁のそれぞれのプロ棋士からの寄稿があった。
人間を超えてしまったAIと人間とがどう付き合っていくかのモデルケースを示していきたい、というようなことを両名とも書いていたような気がする。
将棋も囲碁も、AIを使って人間が研究しているという話があり
将棋についていうと、新しい戦略を考えた人に対して与えられる升田幸三賞という賞を、著者は受賞しているのだが、この戦略というのが実は元々はAI発のもので、AIがかかわった功績が初めて同賞を受賞することになった、ということが書かれていた。
囲碁の方だと、従来、大局観みたいなものは人間の方が、細かいところで正誤がはっきりわかるところの判定はコンピュータの方がうまいのではと思われていたのが、実際は逆だった、というようなことが書かれていた。あと、棋士は、勝敗よりも囲碁そのものに興味があるので、AIから学ぶのに積極的なみたいなことも書かれていた気がする。

コンピュータ将棋・囲碁の今後……松原 仁

AIに負けたあとも、全くすたれていないチェスの話がされて、AIと人間とが一緒になって戦う部門もあるという紹介
将棋や囲碁も同様になってほしいと書きつつ、チェスはスポーツだけれども、日本における将棋や囲碁は「道」*1という側面もあるので、チェスとは違うところもあるかもしれない、とも。
あと、オセロについても少し述べてたけど、必勝法が見つかるのも時間の問題でしょ、とさらっと述べられていた。
必勝法探しは、それほど面白くないテーマであり、しかし、チェス、将棋、囲碁の場合、かなりリソースを割かないと判明しないので、半永久的に必勝法は見つからないのでは、とも。

文芸誌

各文芸誌の書評欄だけパラパラと眺めてた。
中村文則『Rの帝国』というのをどの誌も取り上げていた気がする
日本みたいな国が独裁国家になっているというディストピア小説らしい。『Rの帝国』は作中に出てくる小説の名前で、『高い城の男』みたいな趣向になっているらしい。
中村文則ってデビュー作しか読んだことないけど、最近ノってる感じよね?
あとは、諏訪哲史『岩塩の女王』も気になる
古川日出男の短編集(?)みたいなもの出てたみたい。「ミライミライ」の単行本化を待っている。

*1:剣道や茶道みたいな