TLで見てる人がいて、なんか見てみたくなったので、ネット配信されているものを見た
1970年代のイギリス諜報部=サーカスを舞台に、ソ連の二重スパイが誰かを探していく物語
ル・カレの小説が原作
ゲイリー・オールドマンやベネディクト・カンバーバッチが出演している
本作と全く関係ない話をすると、
なんかずっと昔に、タイトルがかっこよくて見てみたいなーと思いつつ結局見ることなく終わってしまった映画があって、
『裏切りのサーカス』というタイトルをtwitterで見かけたときに、その作品の存在を思い出したんだけど、
肝心のタイトルが思い出せず、とりあえず『裏切りのサーカス』のことだったかもしれないと思って、見てみた、という個人的経緯。
ただ、やっぱり気になったたので、いろいろ頑張って検索した結果
その、昔気になってた映画は『あるいは裏切りという名の犬』だったことがわかった。
しかし、こっちは現在某Nや某Aでは配信されていないみたい。
本作について
ゲイリー・オールドマンがめちゃくちゃ老人になっててびっくりしたんだけど、
それでもところどころ、変わらずゲイリー・オールドマンっぽさが見えてよかった。
「っぽさ」っていうか、自分の場合、ゲイリー・オールドマンってほぼ、『レオン』の時のイメージで固まってんだけど。
今作のゲイリーは、別にああいうマッドな役ではないが。
元々、公開当時から、2度以上見ることが推奨されていた作品らしく、
実際1度見た感想としては「むずかしいな」というところ
何がどうなったのか、ということについては、最後にちゃんと説明してくれるのでわかるのだけれど
個々のシーンの意味やつながりだったり、何でこの時、この人はこの表情をしたのかとかが、あまり把握できなかったところはある。
一番最後の、ゲイリーとカンバーバッチとか。
ラストシーンの、先生になった人とあの人の、あのシーンはいいんだけど、あの最後の最後のシーンになって、ようやく、ああこの2人の関係ってそういうことだったのって気づいたので
あと、やっぱり家で見ると、なかなか最初から集中できなくて
最初の30分くらいは、よそ見しながら見ていたので、顔と名前がなかなか一致しなかったし、例えばパーシー・アレリンって人が出てくるんだけど、「パーシー」と「アレリン」が同一人物だと気づくのにちょっと時間がかかったりした。
映画の冒頭、ハンガリーにジム・プリドーが送り込まれるが、この作戦が失敗するところから始まる。
この失敗の責任をとって、長官であるコントロールと、その右腕であるスマイリー(ゲイリー・オールドマン)が退職する。
コントロールはほとなくして病死、その1年後、引退したスマイリーのもとに現れたレイコン次官は、サーカスに潜んでいるという「もぐら」(二重スパイ)が誰か調べてほしいという依頼をうける。
スマイリーは、サーカス職員のピーター・ギラム(ベネディクト・カンバーバッチ)、公安部のメンデル警部とともに捜査を始める。
容疑者は、コントロール引退後に長官となったパーシー・アレリン、サーカスの幹部であるビル・ヘイドン、ロイ・ブランド、トビー・エスタヘイスの4人である。
(コントロールはかつて、スマイリーを含めた5人が「もぐら」の可能性があると疑っていた)
スマイリーは、コントロールのあとに退職させられた職員や、トルコから二重スパイに関する情報をもって帰国したリッキー・ターなどに接触し、背後に、ソ連のスパイであるカーラがいることに気づく。
ちなみに、スマイリーの別居中の妻であるアンや、敵であるカーラは、最初から最後まで顔が出てこない。カーラにいたっては姿が一切出てこない。
見てる最中は、普通にハラハラしたり、誰がスパイなんだろうとか思ったりしながら見ているのだけど、
終わった後に、濃い男性同士の感情の物語だったのかー、となる作品
でも、初見だとなかなかそこまで思い至れないので、見終わった第一声が「むずかしい」になる。
しかし、それはそれとして、
サーカス幹部たちの会議シーンとか、サーカスの建物内部の書類エレベータとか書類庫とか、カーラについて思い出話を語るスマイリーのシーン(特に顔のアップ)とか、ギラムが泣き崩れるシーンとか、リッキー・ターのイスタンブールのシーン諸々とか、上下に開くサーカスの自動ドアの開いた先にギラムがいるシーンとか、飛行機が下りてくるシーンとか、プリドーが撃った弾が撃たれた相手の頬を貫くシーンとか
諸々いいシーンはたくさんあって、話としても面白いし、見てよかった作品だった。