2週連続のモーグルW杯、開催地も2週連続でカナダ
そして、表彰台もやはりカナダ勢が5/6を占める圧倒的優勢だったわけだが、男子では、遠藤尚が3位に食い込んだ
遠藤は昨シーズンのカルガリー大会以来の表彰台
昨季のディアバレーでのクラッシュ*1からの復帰となった(FISの記事にも書かれていた)。
カルガリーはone of the toughest courses in the world らしく、伊藤さつきもtwitterで急なコースだと述べている。
Satsuki Ito on Twitter: "14位。北米戦のシングルで初の決勝行けました。
次のディアバレーがんばります🇺🇸
尚さん3位👏🏼🇯🇵😭
、、カルガリーはやっぱり急。コース脇の怖さ、上から滑ってくる人見えない、2エアの落差やばい。#カルガリーあるある https://t.co/VMaPwsVssn"
Canadian moguls team dominates in Calgary - FIS-SKI
男子
1 KINGSBURY Mikael 1992 CAN 81.63
2 MARQUIS Philippe 1989 CAN 80.51
3 ENDO Sho 1990 JPN 75.34
4 CAVET Benjamin 1994 FRA 75.26
5 GRAHAM Matt 1994 AUS 48.93
6 SALONEN Jimi 1994 FIN 45.98
World Cup - Men's Moguls OFFICIAL RESULTS 30.01.2016
キングスベリー、スーパーファイナル走者の中ではタイムが遅かったようだが、バランスとコンロールのよさ、そしてバックダブルフルとオフアクシス1080で勝利したとのこと。
トップ争いするためのエアは、ビロドー以来、この2つで固定されていて、あとは総合的な完成度で勝負している時代になっている感じなのかなあ。まあ、ソチでスミシュレアエフのトラックドライバーとかあったし、他のエアもあるんだろうけど、そろそろまた、新しいエアで勝ち上がってくる人を見たい感じもする。キングスベリーがどこまで勝ち進むのかにも興味はあるけど、これを破る新たな王者はどこから出てくるのかも気になる。
今季、総合2位と3位のカヴェとグラハムもスーパーファイナルで高順位を維持
フィンランドのジミ・サロネンが自己ベストタイの6位。フィンランドが勢いを失って久しいけれど、久々に一桁順位に入ってきてる選手じゃないだろうか。
8位には原がつき、引き続き一桁順位に位置した。コンスタントにこの位置につきつづけられるのは強い
女子
1 DUFOUR-LAPOINTE Chloe 1991 CAN 77.42
2 DUFOUR-LAPOINTE Justine 1994 CAN 77.24
3 NAUDE Andi 1996 CAN 74.11
4 LAFFONT Perrine 1998 FRA 73.78
5 ROBICHAUD Audrey 1988 CAN 73.02
6 DUFOUR-LAPOINTE Maxime 1989 CAN 71.66
World Cup - Ladies' Moguls OFFICIAL RESULTS 30.01.2016
相変わらず、デュフォーラポイント姉妹が表彰台にのっているが、今回は、次女のクロエがジャスティンを、ほんの僅差で破って1位に
表彰台はおろか、スーパーファイナルの6人のうち5人までもをカナダが占める中、4位にフランスのラフォンがつけた。
ラフォンは最年少17歳の選手だが、今季総合順位でも4位である
伊藤さつきがファイナル進出し、14位
アメリカ勢が消え、日本が伸張している今季
カナダの優勢は、もう何年も前から続いている傾向だけれど、かつては、カナダvsアメリカだったのが、今季は完全にカナダ一強になっていて、一方のアメリカは上位から姿を消してしまった。
女子ではハンナ・カーニーが昨季に引退、男子では、パトリック・デニンやショー・カシマらの名前を見かけなくて、上位の選手ではジェレミー・コータのみが残っているような状態だ。
女子については、本当にカナダ一色で、かろうじてフランスのラフォンが食いついている感じだが、かといってフランスそれ以外の選手がいる感じもない。あとは、ロシア、アメリカ、カザフスタンがやはり一人ずつくらい上位に送り込んでいるくらいか。
男子についていうと、国別でいうと、カナダの次に強いのは日本のようだ。
今大会で遠藤が表彰台に復活したし、今季は原がずっと一桁順位をキープしているし、出場選手数も多い。日本のモーグルは決して弱くない、というか、長年強豪国の一角を占め続けてきた。しかし、男子の第二勢力になるというのはかなり珍しい、というか初めてなのではないか。
日本の中で見ると、やはりモーグルというと里谷と上村の戦績や知名度の高さを見れば分かる通り、長年、男子よりは女子が強い時代が続いてきた。とはいえ、その間も男子が弱かったかというとそうではなくて、一定の勢力はずっと維持してはいた。
今季から、いよいよ日本男子モーグルの時代が来るかもしれない?!
若手も多く揃っているし、少し気が早いかもしれないが、平昌では男子モーグルで日本人メダリストを見ることができるかもしれない!!
追記
JSPORTS、ブラボースキーの記事が更新されていたので、紹介しておく。
【男女モーグル】遠藤尚、復活の3位表彰台 しかし世界は、男女ともカナダ圧勝劇が続く : コラム | J SPORTS
そんな難コースでも、王者はファイナル1もスーパーファイナルも、ダブルフルとコーク1080の最高難度のエアを難なく揃えてみせた。他選手とのレベルの違いを改めて示した格好だ。
「ミックにだって負けてるとは思わない」
と自信を持つ遠藤は今回、スピードではスーパーファイナルで最速だった。しかし飛べるはずのコーク1080の使用を避けた。ターン点では5点以上の差をつけられた。
なるほどね
あと、女子は今、クロエがイエロービブなんだねー
原について「18歳でのこの安定感は過去の日本選手にはない。早くもワールドレベルの選手となったといって過言ではないだろう。」
もはや上位は一国独占の雰囲気。W杯なのか、カナダ選手権なのか・・・。
次のアメリカ・ディアバレー大会で、波乱は起きるのか? アメリカが対抗できなければ、歴史的な一国圧勝のシーズンとなる。
というわけで、ディアバレーも近づいてきて、注目ですね。
追記2
前十字靭帯の手術を2日にしました。
カルガリーワールドカップの公式練習中に怪我してしまいました。
(中略)
なんかやめる雰囲気の書き方になってますね、これ。
もちろん現役続行です。不安がないと言ったら嘘になります。
でもこの怪我をして今までの百倍、いや千倍世界一になりたいと思いました。いや一万倍だな。
ありがとう | 西伸幸オフィシャルブログ「Road to GOLD」Powered by Ameba
フリースタイルスキー男子モーグルで2010年バンクーバー、14年ソチ両冬季五輪に出場した30歳の西伸幸(マンマーノフーズ)が1月末に遠征先のカナダで右膝前十字靱(じん)帯を断裂していたことが6日、分かった。2日に日本で手術を受けた。現役は続ける意向だが、復帰まで1年以上かかるとみられる。
モーグルで2度五輪、西が右膝靱帯断裂 2日に手術、現役は続行― スポニチ Sponichi Annex スポーツ