機龍警察シリーズの短編集
これまで発表された短編8本を収録したもの
どの短編も、機龍警察らしい、重たい読後感をもたらすものが多い中、宮近理事官を主人公とした「勤行」が癒し
宮近は尊い
火宅
由起谷が昔の上司を見舞う話
由起谷が警察になったときの最初の上司で、刑事の心得を教えてくれた人で、刑事として優秀だったが出世とは長らく無縁だった
この話は、読後感のヘビーさが特にきつい
今は病床に伏せって長くない上司が携わった、過去の未解決事件について、由起谷が達してしまう結論。
でも、結局、上司が一体何を思っているかにはたどり着けないという話でもある
【火宅】煩悩と苦しみに満ちて安らぎを得ない状態
焼相
暴走シャブ太郎をレンチン
四号装備の話
雪娘
ユーリの話。日本で起きた事件と、過去にユーリがロシアで遭遇した事件との〈相似〉
短編タイトルは、ロシアの民話にでてくる少女の精霊スネグラーチカから。唯一、仏教用語じゃないタイトル。
あと、スペツナズ・ナイフ
沙弥
由起谷の高校時代
母が死に、唯一の友人から警察になりたいという夢を打ち明けられた頃の話
勤行
【勤行】おつとめ
参議院の委員会質問での答弁作成が、特捜部に回ってきて、宮近と城木が必死になってそれを果たす
少し、夏川視点の話でもある。
最近では、多忙でなかなか約束を果たすことができず、小二の愛娘から嘘つきと呼ばれるようになってしまった宮近は、答弁作成という急務を無事果たして、家族サービスをすることができるのか
「この答弁を作成したのはー?」「浩二ー!」
機龍警察はプリリズ