『ゼロ・グラビティ』

IMAX3Dで見てきた!
宇宙怖いw
まだ何のトラブルも起きていない宇宙遊泳のシーンからしてすでにすごかった。宇宙遊泳ってテレビの中継で見たことあるけれど、それとは違って、「本物の宇宙遊泳というのはこういうものだったのか」と思わせる迫力があった。地球がすごく下に見えて、ものすごい高所を浮いているのが宇宙遊泳なんだなあ、と。
IMAXという画面の大きさ、3Dによる奥行感による没入感とあいまって、地球の軌道上というのがどういう世界なのかというのが垣間見えたような気分になる体験だった。
あと、とにかくくるくると回る。くるくると回る宇宙飛行士を、カメラが追いかけて一緒に回るのだが、カメラがカットなしで主観ショットになって、飛行士視点でもくるくる回って、やばいw
長回しもすごかったけど、かなり主観ショットが多かったという印象。
この作品に対する感想は「遊園地のアトラクションのような映画だった」というのが強いのだけど、主観ショットの多さもそれに関わっている気がする。
キュアロンって、『トゥモロー・ワールド』しか見たことないのだけど、『トゥモロー・ワールド』も『ゼロ・グラビティ』も中盤か後半くらいになると、長回しの最中にカメラのレンズに滴がかかるという演出がある。


遊園地のアトラクションのようだった、というのはつまり、次から次へとピンチが訪れて、息つく暇もないということ。
普通、劇映画というのは緩急があって、冒頭の10〜20分くらい見せ場のアクションを見せた後は、しばらく設定解説とかのシーンが続くけど、そして『ゼロ・グラビティ』でも確かにそういう展開になっていて、何も起こらず主人公が自分の過去を話すシーンというのが出てくるけど、それを除くと、基本的にはずっと一難去ってまた一難。最後の最後、やっと地球についた、というところでもさらにピンチがやってくるという、畳みかけるような展開だった。
音楽の音量ががーっと大きくなって、突然無音になる、という演出が何回かあって、そういう音でも緊迫感を煽るという演出は結構あった。
エアロックの扉の開け方がいちいちえげつないなーと思ったw
あと、繰り返しの展開というのも度々見られた(瞳の色についての会話、ISSソユーズと天宮・神舟とか)。


あらすじ
ライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)が、ベテラン宇宙飛行士のマット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)とハッブル宇宙望遠鏡の修理をしていると、ロシアの衛星がデブリになってケスラー・シンドロームを起こして襲いかかる。
修理ミッションに携わっていたメンバーでは、ライアンとマットだけが生存する。
ISSを目指して移動。しかし、ISSに接近する際、既に移動用のガスが不足していたので制御がうまくできなくて、マットはISSから離れていってしまう(登山ものとかである、「お前も俺と一緒に落ちることはない」的展開)
ライアンISSのエアロックで胎児のポーズ
マットと通信途絶。ISSで火災発生。ソユーズに逃げ込むもパラシュートがひっかかる。そこに再びデブリ群。
ソユーズにのって、中国宇宙ステーション天宮を目指すも燃料切れ。
たまたま繋がった地球からの電波で聞こえてくる犬の鳴き声の真似をするライアン。そこにマット登場(実はライアンの夢)
天宮→神舟。中国語しか書いてないけどソユーズと同じだから何とかなる。再突入。着水するもそのまま沈んでいく着陸船。岸まで泳いで重力!


原題がGRAVITYなのに、邦題がゼロ・グラビティである件について
見た人全てが非を唱えていることによって、オチが大体想像できて、大体その通りだったんだけれどもw
まあもはやお約束っぽくなっているので言っておこうw
ゼロいらないだろ!


11月に、若田さんのソユーズ打ち上げとISSドッキング中継を少し見ていたので、ISSソユーズの中が「おーあれだー」と思えて見れたのがよかった。
天宮と神舟の中のセットは、基本的にISSソユーズと同じとして作ったのかな。天宮は、卓球のラケットを漂わせることで、中国感を出そうとしていたw
天宮は2020年頃に打ち上げ予定らしいのだけど、それまでハッブルが運用されているってことは果たしてあるのだろうか。