佐々木マキ見本帖

佐々木マキというと、村上春樹の表紙挿絵が一番有名ではないかと思うが、『たくさんのふしぎ』読者だった自分にとっては、何をおいても『たくさんのふしぎ』で何度も読んだ絵本の印象が強い。
たとえば『飛びたかった人たち』や池澤夏樹が文を担当した『宇宙のつくりかた』
それらがどちらかといえばコミカルなタッチのイラストであったのに対して、鶴見俊輔アメリカ留学の頃を描いた『わたしが外人だったころ』での、虚ろな目をしたイラストもまた強く印象に残った。
今回の展覧会では、『わたしが外人だったころ』で使われた絵も展示されていた。
僕は、佐々木マキが好きといっても、実際にはその頃(90年代前半)の佐々木マキくらいしか知らなくて、今回初めてガロ時代のマンガを見たりした。
まさに、ガロという感じのタッチの絵を描いていてちょっとびっくりした。
詩のようなマンガを描きたい、と言っていたようだけど、ストーリーはあまりなくて、コマとコマとの間のつながりもあまりもなく、まさに前衛的なマンガであった。
一方、結構笑えるものもあった。
案外と、昔のマンガで描いたキャラを絵本に使い回し(?)していたりしているようだ。
『おばけとどろぼう』という絵本の、コマ割りがとても面白かった。
それから、『やっぱりおおかみ』がよかった。