至道流星『羽月莉音の帝国』(1)

これは一体何と呼べばいいのだろう。
まあ、ラノベであるのは明らかなんだけれど、ラノベ的な面白さは面白さに中心にないというか、まあしかし、やはり広い意味ではラノベ的な面白さなのかと思ったり。
羽月莉音が作った「革命部」は、建国を目指す部活動であり、そのための資金作りとして株式会社を設立する。
幼なじみ4人組らによる会社経営ラノベ
この本の面白さは、会社ってこういうふうに作るというのが書かれている点にある。
一方、そのためにラノベ的フォーマットが使われているのだが、各キャラはテンプレというか何というか、キャラクターのやりとり部分は、全然面白くない。テンプレだからつまらない、というわけではなく、そもそもテキトーなやりとりしかしていなくてつまらないし、萌えない。
なので、とにかく『貸借対照表』と『損益計算書*1って言葉が出てくるあたりまでは、我慢して読み進めないといけない。
広い意味でラノベ的で面白いかなと思うのは、絶世の美女とか超天才少女とかのおかげで、会社経営がトントン拍子に進んでいくところかな。これも、最初は「え、それでいいの」と思っちゃうけど、それでいいんでしょう、これは。
最終的にかなりスケールが大きくなるので、ここらへんはトントン拍子じゃないといけないんだろう


読んでいてふと連想したのは、ぼくらシリーズだった
似てるとも似てないともいえないんだけど

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)

*1:この二つについては言葉が出てくるだけで、詳しい説明はでてこない