いくつかメモ(アバター、アリス・イン・ワンダーランド、第9地区、アウトレイジ)

アバター

衛星パンドラを見事に作り込んでいて、それはすごい。
3Dという技法一般については、まだこれだけではなんともいえない気がした。
エクスパンドでみたのだが、2Dやアイマックス3Dとも比較してみたい(そんな金も時間もないが)
飛び出すのではなく、奥行き。あとはひらひら飛んでるものや手前にあるものが立体感でる。
字幕も立体。
フレームを意識してしまうので、全体の立体感を追うのは微妙かもと思った。全方位画面ならともかく。
2Dなら劇場の画面で十分臨場感がある気がする(でかいから包み込まれている感がある。3Dだと色々見たくなってしまって、フレームで切れてしまうのが気になる)
ディープフォーカスっていうんだっけ。奥だけピントがあって、手元ぼかすとか、結構頻繁にあったんだけど3Dでやるのはどうかなと思った*1。
「まるでパンドラにいるような」臨場感とやらは、逆に色々気になって得られなかった。
3D見るために行ったわけだけど、気負いすぎたのかもしれない。
あそこは立体になってる、あそこはあんまり立体じゃない、とかそういうところにばかり気をとられた。
メディアアートとかARとかに導入すると、面白いんじゃないのかな、とふわふわ浮かぶ字幕を見て思った。
臨場感出すよりも、もっと仕掛け的なものとして使えそうな気がするのだが、それだと単なるイロモノだよなとも思う。


一番でかい戦闘機ってか指揮機がかっこよかった。
押井映画に出てきそうだw
しかし、キャノピーが弓で割れるってどうよ

アリス・イン・ワンダーランド

あの双子見るとオーマイキー思い出す
ヤマネがかわいかったけど、あれ原作とキャラ違うよねw
チェシャ猫ばかりがもてはやされてますけど、俺はあの猫好きじゃないなw ヤマネと芋虫を推すね。
俺も吹替えだったw
チェシャは茶風林でしたねー
深田恭子は全然気付かなかった
白の女王ってなかなかくせ者な感じなので、あってたんじゃなかろうかw
テンポは悪くなかったと思うけどなあ
むしろかなりオーソドックスな形で話が進んでいったように思うけど
話が整理され過ぎてて、しっちゃかめっちゃかさが足りないと思ったw
バートンは、筋立てよりは映像とかで見せる監督なので、その意味ではよかったんじゃないかと。芋虫の素晴らしさに笑った

吹替えなのでわからなかったが、あの世界の名前はほんとは「アンダーランド」で、幼いアリスが「ワンダーランド」って聞き間違ったって設定らしい。

第9地区

連休初日かつ映画の日だったためか、非常に混んでいた。カップルとか女の子グループとかもわりといたんだけど、この映画はなかなかきつかったのではあるまいか
それなりに内容わかって来てるならいいけど、そうじゃないと、なかなか見終わったあとにキャッキャできる映画じゃないよ
映画の内容について言うと、中盤が結構きつかった。ラストバトルはそれなりに気持ちよく見れたんだけど、中盤戦は、バッドエンドに突き進んでる感があって
途中までは、何がアバターに似てるのかあまりピンと来なかったが、ラストバトルがもろアバターでしたねw しかしこっちの大佐は、アバターの大佐のような魅力に欠けるw
映像的に見てて疲れるってのも似てるかもな。特に第9地区の冒頭は、かなり忙しない感じがした
ドキュメントタッチの映像、監視カメラ映像、完全主観映像、普通の劇映画的な映像が次々に切り替わる。普通の劇映画的な(つまりカメラがないかのような)映像でも、血飛沫だけはレンズにつくし
そういえば、誰かが言ってたけど、確かにエンドロールで「この撮影で動物を傷つけてはいません」って出たな
監督が南アの人だってのは知ってたけど、俳優もみんな南アの人だったのか。あと、糸引きミサイルが出てたけど、ほんとに板野を参考にしたらしいw
主人公が基本的にずっと普通の人。普通に偉ぶったり、怯えたり、キレたりする。人間ってえげつないっつうか。そういう感じのドラマ。SFでも社会派でもあるといえるけど、どっちでもないって言った方が妥当かと
そういうわけで、確かに装いはアバターと似てるけど、やっぱアバターとは違うでしょ、と。物語的には第9地区の方が好きです
ま、第9地区も物語として色々難はあるとは思うけどw
中盤は結構気分悪くなるけど、ラストが意外にも後味の悪くないものに落ち着いていて、それが割とよかった。手放しハッピーエンドじゃないし、主人公視点で見るとなかなかきついけど、失敗エンドがくるんじゃないかと思っていたので
より一般的な話として、フェイクドキュメンタリー演出のバランスとか気になった。フェイクドキュメンタリー手法って面白いと思うけど、どう使うのが効果的なのか。ちょっと違うけど、『トゥモロー・ワールド』の演出が好き
死にそう、殺されそうなんだけど、なかなか殺されない的なシーンが、個人的には恐怖のツボで、気分悪くなるけど怖いもの見たさで見たくなる。第9地区はそういうのが多くて、完全主観ショットはそういう時に効果的だったように思う
第9地区のよかった点は、主人公がスーパー兵器手に入れて、なおかつ死ぬ気を出しても、戦争のプロには負けること(まあ、傭兵側もほとんど死ぬから相討ちか)

アウトレイジ

友達や後輩と飲み会した翌日に、その後輩に連れられて見に行った作品で、実はそれまで北野武の新作が来ていることすら知らなかった。
北野映画はほぼ初で*1、ヤクザ映画もこれまた初であった。
北野武椎名桔平加瀬亮國村隼杉本哲太、石橋連司、北村総一郎、三浦友和が出ていて、まあヤクザ映画とかも結構出てそうなメンツではあるのだけど、上述したように僕はヤクザ映画も見たことがないので、これらのメンバーがみんなして口を開くたびに「この野郎」「バカ野郎」を連呼するだけで笑ってしまいそうだった。
加瀬亮インテリヤクザで、オールバックにして出てくるんだけど、ヤクザ似合わないんだ、これがまたw それがよかったけど。
最もかっこよかったのは椎名桔平。どんなヤバいシーンでもずっとニヤニヤ笑いしてるの。
会長にいいように騙されて、内部抗争しまくりって話。
まず、北野の組があって、そこの若頭が椎名、さらにその下に加瀬がいる。北野の親父が國村(そこの若頭が杉本)、國村の兄弟が石橋。で、北村が会長で、三浦がそこの若頭。
國村が石橋のシマを欲しがって、北野の若い者を使って抗争をしかけるんだが、どんどん収拾がつかなくなっていて、北村が二枚舌・三枚舌を使うものだからますますそれぞれが勝手に動くようになって、最終的にはほぼ皆殺しで終わる。
北野の組員が一人ずつ色々なヴァリエーションで殺されていくのが、この映画が見所だったみたい。
で、実際ここでも、椎名桔平の殺されるシーンが一番すごい。
銃声というか、廃夾の音が右後方から聞こえてきたりして楽しかったw
ただまあ、予算はやっぱりそれほど多くはないようで、いくつか暗転で誤魔化しちゃってるとこもあったけど。
飲み会明けの眠い頭で突然見に行った割には、結構楽しめた作品であった。
ただ、一つ気になったことは、男性俳優はこんだけ揃えておいて、女優が全然ってことだなあ。押井守は映画を、武器・女優・メシの三つで見ているとどっかで書いてた気がする。

*1:座頭市』をテレビで見たことはあるが