知的情報メールマガジン「αシノドス」読みたい!

成城トラカレで有名な、荻上チキさんがメールマガジン「αシノドス」というものを、創刊したそうです。
詳しくはこちらをクリック!
創刊号はお試し版の無料配信*1

【1】巻頭コラム / 芹沢一也
 「運動の時代と思想の不在」
【2】座談会 / 中島岳志×芹沢一也×セミナー参加者
 「保守・右翼・ナショナリズム
【3】翻訳 / リチャード・ローティー(訳:藤本拓自)
 「民主と哲学」
【4】連載 / 山本貴光
 「思想誌空間1:思想誌という不思議なメディア」
【5】リポート / 吉田徹
 「ヨーロッパ:帝国という亡霊」
【6】編集後記&次号予告

こんな感じになっているそうです*2
ローティのコラムの翻訳が掲載されているとか、なかなかいいなあと思いました*3


さて、7万字のボリュームで、知を担うメルマガ、ということで想起されるのはやはり、「波状言論」ではないかと思います。
波状言論」購読していました。
思えば、批評誌だか思想誌だかを読み始めたのは、僕の場合「波状言論」からでした。
なので、それがどれだけとんでもない試みであったのか、当時の僕にはよくわかりませんでした。今になってみると、少しわかってきたような気がします。
何の偶然か、東浩紀自身が「波状言論」を振り返っているのでリンクしておきます
「波状言論の時代(1) 」
波状言論近藤社長インタビューを読んで、僕ははてなに魅了されてしまったのだと思います。
個人的には、椹木・八谷・東鼎談とかが面白かったですね。
とにかく色々なことを、波状言論で勉強したなあと思います。
波状言論が発行されていた時期というのは、ちょうど自分の浪人時代と重なっているわけですが、自分の今まで生きてきた中で、最も勉強した時期かもしれません。つまり、受験勉強と波状言論での勉強ですね(^^;
とにかくもう、すごいメルマガでした。
今、もしこれが、忘れられつつあるのだとしたら、残念なことだと思いますし、損失でもあると思います。

そして、当時ぼくが「新しい批評」の可能性として夢想していたいくつかの可能性は育ち、残りの可能性は消えて(またあるいは、ぜんぜんべつのところから水脈が現れて——たとえば、鈴木さんの連載で多少触れられていたとはいえ、『波状言論』は格差社会論やフリーター論壇の隆盛はほとんど予測していませんでした)、いまの「ゼロ年代の言論」や「ゼロアカブーム」が立ち上がります。


αシノドスというのは、波状言論の一部を引継ぎ、また一部は別のところから引き継いでいるのではないかと思います。
波状言論のような、そして波状言論以上のムーブメントを引き連れてくるような、そんなメルマガを期待しています。


というわけで、無料配信権下さいw
このエントリは、αシノドスのトラックバックキャンペーンに応募しています。

*1:以後は、有料、月2回配信で500円

*2:さっき、創刊号配信を申し込んだところなので、まだ読んでいない

*3:最近、『偶然性・アイロニー・連帯』読書会をやったので